「〇〇と過ごす!」
とイギリス人留学生は誇らしげに、日本語で答えた。
「え??」
と私は一瞬考えてしまった。そしてすぐに
「日本語覚えてすごいね!」
と言った。
さて、この私を考えさせてしまった「日本語」の一言とは?
日本語を使いたい外国人
冬も近づいたある秋の日の事。私はイギリスから来た外国人留学生に付き添って郵便局へ来ていた。もうすぐ彼らにはうれしい季節がくるので、少しウキウキしているように見える。
それは「冬休み」
慣れない日本で一人暮らしをしている彼らにとって、帰国できる日が待ち遠しくないはずはない。
この時期になると必ず質問することがある、それは
「冬休みはどう過ごすの?」
この質問でこの時期、彼らと楽しく会話することができる。
彼らのクリスマスや年始の花火大会の話を聞いて、私も頭の中で想像を膨らませるのだ。
この日も、イギリス人留学生にこの質問をした。
「冬休みのプランはある?」
イギリス人留学生は、
「ummmm」と言い、日本語らしき言葉で「か?」と言った。
私は日本語で、「かぞく(家族)?」と聞いてみた。
「ちがう!」と日本語で答えるイギリス人留学生。
私は数分、イギリス人留学生の答えを待った。外国人も日本人も、言葉を待つときは、なぜ顔をじっと見てしまう。
突然、イギリス人留学生は「あ!」と言ってニヤッと笑い、思いだしたといわんばかりに、誇らしげな顔でこう言った。
「けつぞく(血族)とすごす!」
「え??」
と私は一瞬考えてしまった。そしてすぐに
「難しい日本語知ってて、すごいね!」と英語で言った。
間違ってないけど使わない言葉
まさか「血族」という言葉を、イギリス人留学生から聞くとは思わなかった。
彼は日本語が好きで、日本語を積極的に勉強していた。いつも「日本語学習アプリ」を使って、パソコンで1日2時間ほど勉強しているんだ!と自慢していた。
以前、「今日覚えた日本語はなに?」と私が聞いたら、
「もくざい(木材)!」
と満面の笑みで答えてくれた。
「すごい!」と私は日本語で答えた。
ただ、それはいつ使うのだろう?と思った。
シンプルな英語でいい
日本語でも英語でも、自国の言語というのは、幼いころから意志を伝えるだけではなく、様々な表現や文化を形成しているものだと思う。
時代とともに新しい表現もどんどんでてくる。
日本に住む私たち日本人は、小さい頃から「英語のお勉強」をたくさんしてきたはず、難しい単語を覚え、文法や表現を何回も繰り返し覚えてきたと思う。
このように、たくさんの英語の知識の中で、日常的に頻繁に使う単語や表現は、どれぐらいあるんだろう?と思う。
難しい英語をたくさん知っているより、楽しくいコミュニケーションをとるために、シンプルな英語をたくさん覚える方がいい。
京都が大好きで光華女子学園へ進学、卒業後、大阪の企業で経理課勤務。仕事が肌に合わず、夢だったイラストレーターを目指して大阪芸術専門学校へ。賃貸住宅ニュース雑誌社へ派遣社員として就職。その後地元へ帰り、地元のフリーペーパーやパチンコ店などのポスター制作するグラフィックデザイナー、ベジタリアン・ヴィーガンのお料理の先生、バンドのドラマー(ジャズ・ロック・軽めのフュージョンなどジャンルを問わず、地元ではセミプロとして活躍する。プロドラマー海野俊介氏に師事)、お琴奏者(趣味で名取まで取得)、演劇が好きで劇団にも少しだけ所属・・・など様々な経験を経て、英検3級しかありませんが、縁あって現在は、某施設で外国人担当のお仕事をしています。