アメリカ合衆国メリーランド州、オーシャンシティのボードウォーク(板張りの遊歩道)は、海岸線に沿って、なんと3マイル(約5キロメートル)!にもわたります。
数々の新聞や雑誌などでも、アメリカでトップクラスと評判のボードウォーク。さまざまなお店やアトラクション等、一日中楽しめるものが揃っています。ビーチ沿いにはあるのですが、日本の海の家とは、またちょっと違う感じです☆
今回はそんなボードウォークの様子をお届けします。
まず驚いたのは、3マイルと、あまりに長いので、歩くの疲れちゃった人の為に?、こんな手もありました。ひと乗り4ドルで、好きなところで手をあげれば、止まって乗せてくれるし、降りることもできます。
さて、ビーチに一歩入ると、見上げるばかりの観覧車や、途中でクルリと回転するローラー・コースター(ジェット・コースター)、2人乗りでバンジーみたいに空高くまで跳ね上げてくれる絶叫マシンもあり。遊園地としても、キッズだけでなくあらゆる年代の方たちにとって、ここのスリルは楽しめることでしょう。
夏の風物詩といえば、万国どこも共通なのかしら、昔ながらのお化け屋敷。ゴンドラに乗って建物の中に入っていくのですが、なんともアンティークで、1人7ドルとのこと。建物の中からは、ものすごい悲鳴が聞こえてきます(笑)。
ちなみに、私はめっちゃ怖がりで、こういうのはダメです。子供たちはニコニコして出てくるんですけどね(笑)。
日本で言うゲーセンは、こちらではアーケードといいます。雨の日でもオッケーなように建物の中に入っていて、なんだかやわなクレーンでぬいぐるみを釣り上げるゲームとか、コインを落として遊ぶゲームとか、もうあらゆるゲームがすっごい広い場所に所狭しと並んでいます。
日本に比べると、個々のゲームの値段は割安かな。ファミリーで遊びに来ても、両親がニコニコ笑って子供たちを連れて行けるような、良心的な感じになってるみたいです。
そういったゲームも、品揃えはアンティークに近いかも。日本のような最新式のコンピューターが入ったゲーム機はあるにはあるけれど、数が少ないと思います。
日本の温泉地とか行くと、レトロ調の射的とか、スマートボールみたいの、何か大きいのに当てるとぬいぐるみがもらえたりするやつ。それっぽいのもあるある。両側に見えるふわふわのが、ぬいぐるみ、懸賞品です。
すごく大きなカイト屋さんもあって、ここの品揃えも面白いです。一旦お店に入ると、どうしても1つ欲しくなっちゃう感じ。写真はそのお店前の、ビーチに上げて展示されてるカイトたち。
また、あらゆるところに、大道芸人やミュージシャンも出ています。このパフォーマーは、マジックを見せてくれてました。
この20分ほどのショーが気にいれば、最後にチップ・ジャー(バケツ)が回って来るので、そこに5ドル札とか10ドル札を入れ、敬意を評します。
砂浜には、信仰心厚い人たちのサンド・アート(砂の彫刻)が。
どうやって制作するのかちょっと気になったので、製作者のお一人に聞いてみたら、最初に水と砂をしっかり混ぜて硬い砂の塊を作ってしまうのだそうです。そしてそれを下から削っていくような感じなのだそう。
特別な道具があるわけではなく、ヘラとかナイフとかハケとかストローみたいなものを使って、結構、数日間とか短期間で制作できるものだそうです。見事ですよね。
後はもう、お腹がすいたら、アメリカの人たちが大好きそうなファストフード。特に子供たちは大喜びです。おやおや、大きなスクープが3つ乗ったアイスクリームを、うれしそうに持っている坊やもいます。
子供たちを連れた親にとっては、思いっきり甘やかして好きなもの山ほど買ってあげて、そしてその子達が大人になったとき、子供の時にこんな楽しいビーチ・バケーションに行ったなぁって思い出をずっと持ち続けてくれる、なんて素敵なことでしょう。
年に一回でも、両親は一生懸命働いてバケーション用に毎月少しずつ積み立てをして、夏には3日でも4日でも泊まりがけで出かけて、家族全員で朝から晩まで思いっきりビーチを楽しむ。アメリカでは普通みたいだけれど、日本も最近はそうなのかなぁ。だといいなぁ!
私が子供の時は、なんだか親が厳しくて、どこへ行っても怒られてばかりいて楽しかった覚えはほとんどありません。夏の思い出といっても、近所の貯水池で水浴びをしたり、年に1度町内会の催しで近所の湖まで連れて行ってもらえるのが、すごく楽しみだったぐらいかなぁ。
家族のつながりって大きいから、子供の時の思い出を、楽しかったものにしてあげたい。そしたらその子供たちが親になったときに、きっと自分の子供たちにもそういうふうにしてあげられると思う。私がもしもう一度人生を生き直せるなら、そんな親になれたらいいなと思います。
そんなことも思った、オーシャンシティのボードウォークでした。
ではまた来週♫
Kayo
P.S.
警察官は自転車で回ってました。
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。