こんにちは
ニューヨークのKayoです。
ここ何回かお伝えしている、英語の諺シリーズ、今回もやっていきたいと思います。
諺って昔から大好きだったんです。言い得て妙。そして世界のいろんな言語で、日本語と似たようなのが、結構あるんだなって思っていて、一度英語のそれをまとめたいな、って長年思っていました。
ものすごくたくさんある日本のことわざの、ごくごく1部ですが、なるべく面白いのを選んでみました。
Laughter is the best medicine
まずは、
Laughter is the best medicine / ラフター・イズ・ザ・ベスト・メディスン
(笑いは最良の薬)
明るく過ごしていれば自然と運が巡ってくる、というポジティブな考え方。良いですよね!なんと、病気になる確率も低くなるのだとか。実際に、ドクターのリサーチでは、そのような結果が得られたりしているそうです。
これは、日本語で言うところの、
「笑う門には福来る」
ですね。
日本語、英語バージョンとも、どちらも笑いが人生に良い影響を与えるという発想ですが、ただ日本語は、日本人は神道を基本としているためか、福という、運や縁起に重点を置き、英語では健康という側面にフォーカスしているっていうのが、ちょっと違うとも取れて興味深いです。
Rome wasn’t built in a day.
これは結構有名な諺なので、ご存知の方も多いかもしれませんが、
Rome wasn’t built in a day. / ローマ・ワズント・ビルト・イン・ア・デイ
(ローマは一日にして成らず)
「大きなことを成し遂げるには時間がかかる」という意味で、「物事を成し遂げるには、我慢が肝心」と言う意味の日本のことわざとはちょっと意味が違うかもしれませんが、努力や継続の価値を時間のスケールで語るところが、似ているかな、と思いました。そう
「石の上にも三年」
日本らしい、我慢を美徳とする価値観を表していますよね。「冷たい石でも三年座り続ければ暖まる、我慢が大事。」という意味ですが、アメリカに住んでいると、日本人てなんて我慢強いんだろう、と思うことが本当に多々あります。
Don’t count your chickens before they hatch.
Don’t count your chickens before they hatch. / ドント・カウント・ユア・チキンズ・ビフォー・ゼイ・ハッチ
(卵が孵る前にヒヨコの数を数えるな)
まだ手に入っていないものをあてにして計画を立てる愚かさを戒めた言葉。
日本語でいうと、
「捕らぬ狸の皮算用」
しかしながら、実生活には、ありがちですよね、これ(笑)。
どちらも動物が登場しますが、日本では狸の皮、英語ではヒヨコと、想定している利益の種類に違いがあるのが、面白いですね。
Too many cooks spoil the broth
Too many cooks spoil the broth / トゥー・メニー・クックス・スポイル・ザ・ブロス
(料理人が多すぎるとスープが台無しに)
指示を出す人が多すぎると物事が混乱し、間違った方向へ進んでしまう、という意味。
英語では、料理という身近な場面で、それが表現されています。スープがごちゃまぜの味付けになってしまうのは、簡単に推測できますものね。
日本でいうところの、
「船頭多くして、船、山に登る」
日本では、船が山に登る、というあり得ない事態で混乱を示していますね。
両者とも、チームワークのバランスがいかに大事か、そしてそのリーダーがどうあるべきか、と言っています。
本当に、一国の主たる者の、そして、その部下の采配には、人並み外れた才能が必要なのだな、と、思い知らされる今日この頃ですよね。そうでないと、まるで、子供の喧嘩みたいになってしまう。
Luck is what happens when preparation meets opportunity.
Luck is what happens when preparation meets opportunity. / ラック・イズ・ホワット・ハップンズ・ホェン・プリパレーション・ミーツ・オポチュニティー
(運とは、準備が機会と出会ったときに起こるもの)
こちら日本語で言うところの、
棚からぼたもち
一瞬、なんてラッキーな、と思うのですけれど、今回は、「ちゃんとその棚の下に、そのタイミングで、落ちてくるものを受け取る準備をしていた」ことが大事だ、という解釈をしてみました。
英語の諺の方、実は古代ローマの哲学者セネカの言葉とされていて、単なる偶然ではなく、きちんと準備している人だけが「チャンスを幸運に変えられる」という考え方を表しているのですって。
なんかそう考えると、今まで、他人が棚からぼたもちってうらやましいように思っていたけれど、もしかして、それはちゃんとその人たちは用意していたのかもな、って。
将来を予測するとか、そのために準備をするとか、自分もそういうふうに、少し広く、先の物事を見れたらいいかな、って思いました。
日本は大阪万博も大盛況のようですね。日本て本当にすごいな!と思います。不景気だと言う人もいるけれど、こうやってどんどん世界をリードしている。オリンピックに続いて、世界万博。
日本人、頑張りすぎないといいけどな。あんまり働きすぎないで、少しは休んでくださいね。
それでは良い週末をお過ごし下さい。
また来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。