New Yorkでは寒波も過ぎ、少しずつ春への希望を持ち始めました。毎日ぬくぬくと充分ヒーターの効いたアパートの中にいると、こたつで丸くなっている「猫化」してしまう日もそうは遠くない、と思い、これではダメだ、今日は土曜日、外に出よう!、とセントラルパークまで出かけてきました。
外気は華氏41度。摂氏で言うと5度くらい。今年の冬は、寒波が来ていた時は毎日が零下で本当に凍てつく毎日でしたが、喉元過ぎてみればこの冬はなんだか例年に比べて暖かいような気さえします。このまま春になってくれそうな気配。
ニューヨークと言う街は、ユダヤ人やパレスチナ人も多く住みますから、街角では、やはりガザの事や、またウクライナの戦争のことでデモが多かったり、不穏な空気も漂っていないわけでは無いです。街角には、先日のガザの闘争で連れ去られてしまったユダヤ人の行方不明者のポスターが、あちこちに貼られています。
また、近くのお店は端からテナント募集の張り紙が増えていて、ちょっとお気に入りのカフェや、日本食IZAKAYAレストランがクローズしたりしていて、街を散歩するのも意欲が削がれます。
そんな今日のお散歩で、1つ楽しかったことが。かわいいピクニック・ランチ屋さんができているのを発見しました。普通に言うと、テイクアウトのサンドイッチ屋さん。でも可愛いらしいピクニック用のバスケットや、ピクニック・シート、水筒まで売っていました。
気になるサンドイッチの値段は、バケットのちょっとかわいいフランス風のサンドイッチで1つ6ドル(約900円)、ってとっても良心的。
きっとお天気がもう少し良くなったら、あっという間に8ドル(約1200円)以上には値上がりすると思うけれど。
なぜそう思ったかと言うと、スターバックスなど、普通のコーヒー屋さんのサンドイッチは、既に8ドル以上が相場だからです。
この会社は2011年に設立されたお店とのこと。女性のオーナーで、イタリアに旅行に行った時に、このピクニックのお店を思いついたんだそうです。
ピクニックって、結局テイクアウトの元祖だよね、って書いてあります。確かに、チーズや、サラミ、ハム、オリーブ、クラッカーなど、ランチのみでなく、イタリアのワインにも合いそうなものがいろいろ置いてあります。そしてお値段も、ほとんどのものがお手頃な6ドル50セント(日本円で約1000円)。
残念ながらワインは置いていませんが、というのも、セントラルパーク内はもちろん、ニューヨークでは、野外での飲酒は禁止されているから。こそっとパーク内で飲むためには、自宅から、グレープジュースのボトルに移し替えてくるとか、何かちゃんと工夫をしなくてはなりません(大笑)
この記事を書いていながら、6ドルのサンドイッチを、(他店と比べて)安いと思ってしまう自分に驚きました。サンドイッチが1つ900円。お惣菜が1パック1000円。New Yorkのインフレの進み具合は、ものすごいです。
見るたびに物の値段がどんどん上がっていくニューヨーク。失業者も多いし、給料自体はそんなに上がってないのになぁと、よく街角では耳にします。
お店「PERFECT PICNIC/ パーフェクト・ピクニック」のウェブサイトで、ゴールデン・ピクニックと言う商品を発見。お二人用($375〜)からですが、セントラルパーク内の希望の場所を言ってもらえれば、敷物からフードまで全部セットアップしてくれると。
◯PERFECT PICNIC
https://perfectpicnicnyc.com/collections/featured/products/american-picnic-lunch
そして食べ終わったら、そのまま立ち去れば、後の掃除片付けも全部業者さんがやってくれるそうです!すごくロマンティックなデート向きですね。もちろん2人きりのデートに限らず、一人当たり50ドル足せば、定員19名までオッケーだそう。
この値段では2時間までですが、あと100ドル足せば1時間ごとに時間延長もオッケーとのこと。あとはお天気さえよければ、素敵なセントラル・パークでのアウトドア・パーティーも、自分たちの手を煩わさず、実現しそうですね。
夜のNew Yorkは、久しぶりに雨になりました。この季節、外は乾燥してカラカラだから、春を待ち望む木々や種々は、ちょっとほっとした感じかも。青々とした新緑の息吹や可愛い色の花々が、待ちきれませんね。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。