突然ですが、最近大人っぽい子供が多いと思いませんか?
例えば街頭インタビュー。「初めての小学校の運動会!いい経験になりました」などと言う子。
他にも目につくのはすごい子役達。大人顔負けの小さい子が、次から次と注目される感じ。
でもそのうちに (これって何だか変)と思い始めたんです。
そんな時に出会った一本のビデオ。 “かいじゅうたちのいるところWhere Wild Things Are”。怪獣の島に渡る男の子のお話。原作のセンダックの絵本は、あなたも読んでるかも。
一番の輝きは主役のMax君12歳。不思議なほどのびのびした素晴らしい感じなんです。
鍵はスパイクジョーンズ監督かも。映画に付属していた舞台裏を写した特別映像を見ると、撮影現場には、Max君の友達を大勢呼んで自由にいつでも遊ばせ、「撮影現場」と言うより一種の遊び場のようにした様子。その上子供の意見を取り入れたり、映画作りを教えて発表会を開いたり。子供を元気にする解放区でMax君ものびのび全開..は言い過ぎ?
やはり子供は子供らしいのが一番かな~と思ったんです。
さて映画評論は別にして、やはり気になったのがWild Thingsのthing(モノ)。Thingに始まり
語源調べにいつのまにか夢中に…w
今回英語の奥のDNA はTEN「テン」で意味は「持つ・引っ張る」そしてDNA繋がりでthing, thin, pretend等をみてみましょう。(10のtenとは別です。念の為)
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TEN(持つ・引っ張る) → (手に持って引っ張れる⇒物) thing (すィング)
物だからこそ、手に持って引っぱれる…こういう手で扱う実感から、TENと似たThingが生まれたのかも。
TEN→ (手に持って引っ張れる)→ thing (物)
次はthin。
TEN(持つ・引っ張る) → (薄い)thin(すィン)
引っぱると伸びる物なら、伸びて薄くなりますよね…頭も薄くなってきます。
例えば
My hair has got thin at the top.
(てっぺんが薄くなった)。
bald(ボールド「ハゲ」)は、モロ「ハゲ」という感じで人に使えば失礼かも。
-erがついたthinner(スィナー)は塗料の薄め液「シンナー」のこと。シンナー遊びって聞いたことありますか。脳が溶けるぞとか脅かされたものです。(やったことはありませんw)
TEN→ (引っ張って伸びる)→ thin(薄い)
次はpretend(プリテンド)「ふりをする」これはtendにDNAがあります。
ちょっと細かくなりますが…
TEN(持つ・引っ張る) → pre(前)+tend(見せかけを持つ)→pretend(フリをする)
例えば
They pretended to be pirates.
(彼らは海賊ごっこをした)
同じ意味で
They made believe to be pirates.とも。
make believeは「信じさせる」。
pre(前に)+(TEN⇒tend見せかけを持つ)→ pretend(フリをする)
<「人間」の定義>
先に大人っぽい子供が多いと言いましたが、逆はどうでしょう?子供っぽい大人も多そうです。私も絶対w
ところで、児童文学のケストナーが「人間とは子供らしさを失っていない人」と言っています。
彼の言う「子供らしさ」は、未熟な「子っぽさ」ではなく素敵な「子供らしさ」かも。例えば純粋さ、無邪気、自然さ…等。
(「人間=子供らしさを失っていない人」って良い言葉。でも子供らしさを失い人間でなくなった大人ってどんな奴?自分もそんな不気味な、なれの果てでは…)気になりますが、ここまで読んでくれたあなたは、きっと大丈夫w。
冒頭の「怪獣たちの…」の映画は、大人も監督に悪戯を仕組んだりしてたようです。結局子供も大人も監督も、全員がのびのびしてたのかも。
ともあれ、子供らしさを失なわず人間でいたいものですね。
See you soon!
Jiro
追伸:
◯このビデオはセリフが多過ぎず、楽しい英語教材になりそう。
撮影舞台裏も必見。
www.amazon.co.jp/dp/B0042T42H2
◯絵本
www.amazon.co.jp/dp/0099408392
◯この映画を元にyoutubeが色々。すらすら滑らかに読む練習にもお勧め。例えば
https://www.google.com/search?q=youtube+where+the+wild+things+are&oq=youtube++where+the+wild+things+are+&aqs=chrome..69i57j0i512l4j0i22i30l5.12933j0j15&sourceid=chrome&ie=UTF-8
◯映画のシーンもどれも再生が約200万回。例えばバカ騒ぎのシーン
Where the Wild Things Are Official Trailer #1
https://www.youtube.com/watch?v=uNJPSc_4RCI
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員