みなさんは、海外に行った時どんな所で「海外に来たなぁ~」って感じますか?
空港に降り立った時の匂い?外国人がいっぱいいる?日本語が通じない時?
私は…トイレに行った時です!(;^ω^) 海外の空港に到着して、トイレに行った時。海外のトイレって、国によって違いますよね。
欧米諸国なら、個室のドアが上も下も2,30cmくらい開いてて覗かれるんじゃないかと心配になるくらい。(実際は犯罪防止の為らしいですが。)そして、タイヤのように大きいトイレットペーパー。しかも鍵付き。
これを見ると、「あぁ、海外に来たなぁ」と感じるのです。
そんな中でもダントツの衝撃トイレは、中国!もちろん北京や上海など大きな都市部は日本と同じようなトイレですが、奥地に行くにしたがってトイレの驚きレベルも上がっていきます。
15年以上前の事なので、現在は変わってるかもしれませんが、私が経験したところでは、衝撃&難易度レベルはLevel1~Level4まで!そして、この時に必要になるのが傘、ストールやパレオのような布、そして手紙なのです!
もちろん、傘は雨の時にさすとか、ストールは寒い時に羽織るなど普通の使い方ではありませんよ。さて、どうやってこの三種の神器を使うのでしょうか?
<Level.1 手紙を使う>
最初のレベルは、中国内陸部の街にあるトイレ。海外では有料トイレというのが中国に限らず結構あります。最近では日本でも有料公衆トイレも出てきていますが、まだまだ、「トイレに行くのにお金払う?」と日本人には違和感がありますよね。
そして有料だからといって、特別きれいなわけでもない。このトイレにお金がいるの?というレベル。中国の有料トイレは、入り口で座っているおばさんにお金を払う形。お金を払うとトイレットペーパーを渡してくれる。
しかし!このトイレットペーパーが硬い!茶色くてざらざらした硬く分厚い紙で、「お金払ってこんな紙?」と言いたくなる位ひどい紙なのです。日本のふわふわ柔らかいトイレットペーパーに慣れ親しんでいる者にとっては拷問レベル。
そんな時に必要なのが、「手紙」!
手紙って何だと思いますか?
実は、中国語ではトイレットペーパーの事なんです!同じ漢字で全く違う意味!面白いですよね。
そう。中国の内陸部に行く時は日本からトイレットペーパーを持っていくことをお勧めします!トイレットペーパーってかさばりそうですけど、中の芯を抜けば潰して小さくする事ができます。それを荷物の隙間などに入れておけば中の荷物が動くのを防ぐこともできて一石二鳥。
ちなみに、中国や東南アジアの国では水洗トイレでもトイレットペーパーは流せない所も多いです。配水管が狭かったり、紙が水に溶けにくかったりで、すぐに詰まってしまうようです。
そういう所では、日本で言う汚物入れがゴミ箱のように大きなサイズの物が置いてあるので、そこにトイレットペーパーは捨てるようにしましょう。
<Level.2 布を使う>
ここからは中国でも内モンゴル自治区に添乗の仕事で行った時に遭遇したトイレ。
Level.2になると、個室のドアが無くなります!(*’ω’*) 横の仕切りはありますが、ドアはありません!そんな時に、使うのがストールやパレオなどの布!
布を個室の入り口にかけてドア代わり、目隠しにするのです。ドア代わりになる位なので、薄くても大判の方がいいですね。もちろん、冷房がきついとか朝晩の寒暖の差も激しい所なのでそんな時にも使えます。
現地の人たちは慣れたもので、もちろんドア(もともとないですが)は開いたまま。しかも用をたしながら外にいる人と顔を合わせて普通に話しをしているのです!強者!
私たちが前を通っても平気。恥ずかしがる様子はまるでないのです!それどころか、「どこの人達?」という目でこちらを見てきます。
「え~!トイレしてて恥ずかしくないの?!」ドアがないのが普通になると平気になるのか、または用をたす事は恥ずかしいという概念自体がないのか… 衝撃でした。
<Level.3 何これ?どうやるの?>
さて、Level.2でドアが無くなり、次はどうなったかというと、Level.3では…
横の仕切りも無くなりました!(≧▽≦)
トイレの大きさは普通の公衆トイレ位の大きさですが、中は一つの部屋。そこの真ん中に幅20㎝に位の溝だけがあり、水が流れている。
これを見た時。「??? 何これ? これがトイレ? どうやって使うの?」見た事も無い物に想像もできない。ガイドさんによると、その溝にまたがって用をたすらしい。
水洗トイレと言えば、水洗だけど…。これで用をたすってどんな状態? みんな縦に並んでするのか? それとも向かい合ってするのか?この時は現地の人がおらずどう使っているのか確認できず。
さすがに私たちはみんなで一緒にする事なんてとてもできない。と、お客様の一人が「私が外で見張ってるから、一人ずつ交代でしよう」と提案。
一人ずつ中に入り、入り口で1人が布を広げてドア代わりに。さらにもう一人が少し手前で、他の人が来ないか見張り役をする。トイレを通じてツアーメンバーの中で助け合いが行われ、女性同士妙な連帯感が生まれたのです。
<Level.4 とうとう…傘の出番>
中国トイレ難易度レベル最高のLevel.4は…。たぶん、もうお分かりですね。
そう、トイレの建物自体がなくなったのです!! しかも周りはモンゴルの大平原!
林のように木々が生い茂る場所はなく、ただただ、だだっ広い原っぱが広がるばかり。もちろん、ツアーメンバー以外に周りに人はいないのですが、やはり女性は恥ずかしい。ここでどうするのか。
ここで、傘の出番です。傘を広げてそれを目隠しにするのです。ここでも、女性陣のチームワークが発揮されます。一人の傘では小さいため、みんなの傘を持ちより囲むようにして使ったり、少し離れた所でさらに目隠しの布を広げる係がいたり。
ここまでくれば、みんな運命共同体のような心境。みんなで協力し合って、トイレをするという目的を果たしたのです!
<百聞は一見に如かず!>
どうですか? みなさんは、どのレベル位までいけそうですか?それとも、そんな場所には行きたくない!と思いましたか?
私も仕事でなければ一生行かなかった場所かもしれません(;^ω^) 実を言うと最初の頃、私は欧米諸国が好きで中国や東南アジアはあまり行きたいとは思っていませんでした。でも添乗員という仕事柄、中国でもどこでもツアーが入れば行かない訳には行きません。
行く前は「あ~、気が乗らないなぁ~。衛生状態も悪そうだし…。私には無理そう…」と思いながら行くのですが、行ってみるとトイレもLevel.4までクリアしたり、シャワーやお風呂がないような場所でも数泊できたりと、意外と乗り越えられたのです。
「あれっ? 意外といける。私、大丈夫なんだ。」そんな時、人間には順応力そして適応力があるんだなとつくづく感じます。その場所にいけば自ずと馴染めるようになってるんです!
そして、不便な事があれば、傘や布を代用したり、女性陣で協力し合ったように、知恵を出し合い工夫をして何とか乗り切るんです。
これがまた楽しい!だって日本にいたらそんな事、考える事もなかったでしょう。中国のトイレとかそういう体験って、日本では体験できない事なんです!
男性のお客様など、大草原の中で用をたすという体験が、とても爽快で気持ちよかったらしく「癖になりそう」と言ってました。(癖になったら困りますが…。)
そうやって色々な環境に対する適応能力も上がっていく、というか、便利すぎて忘れてしまった元々人間が持っている能力や感覚を、思い出させてくれる気がします。新たな自分を発見し、それが自分の中のキャパシティーも広げてくれるのだと思います。
世界には素晴らしい景色、様々な歴史、食べ物、文化があります。今の時代、世界中、どんな小さな村でもテレビやネットで見る事はできます。でも、やっぱり百聞は一見に如かず。現地での体験に勝るものはないと思います。
私も行ってない国はまだまだあります。私はそれをできるだけ体験したい!私の長年の夢は、ケニアのサファリツアー!
大自然の中に泊まり、野生の動物たちの生活を間近で見てみたいんです。きっと、今まで体験したことのない「えー!何これ?どうする?」が待ってると思います。そこで、また自分がどこまで順応できるのか、どんな風に不便を乗り越えるのか、妄想するだけでワクワクします!
日本と全く違った環境、文化の国に行く事はハードルが高いかもしれません。でも、思い切って行ってみると意外とはまるかもしれませんよ!
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
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