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今すぐ免許センターに戻れ!

World Lifeな生活
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高齢者の運転免許証返納が話題になっております。
社会で積極的に活動するには,やはり運転免許証がないと行動が制限されるところもありますね。

アメリカは,完全な車社会ですから,車がなければ大変なことになってしまいます。私Swatchの留学先は,テキサス州エルパソ市。リオグランデ河が国境のメキシコ文化が濃厚な街でした。

マルガリータ(テキーラ―ベース)の強いカクテルが,ランチに出てくる文化もあり,運転免許証を取得するにはかなり難しい行政地域の一つ。そんな地域で、英語の運転免許試験に挑戦しました!

テキサス州運転免許証取得challengeのドタバタ話です!

2週間以内に運転免許を取りなさい!

米陸軍大学のアカデミー留学のために,入学式に先立つ1か月前にアカデミーのプリコース(履修前コース)に登録します。

1か月間で,模擬授業を体験し,学校での履修の仕方,予習・復習の計画,課題の提出方法を身につけます。この間に,大学生活に専念できるように,生活環境を整えなければなりません。

まず,アパート探しで市中を車で走り回ります。
次に,電話会社(ATT)に電話して,インターネット環境を整える契約をします。大学との連絡やクラスメートとの情報交換,論文の資料リサーチに使います。

電話!って,英語で話すの?そうです。英会話で一番難しいのが,電話での会話と言われています。案の定,Swatchは,必要のない電話会社の「便利なサービス」を契約する羽目になります。

電話口の担当者は,便利なサービスを,早口で説明します。「それではこのサービスも付け加えますね」と言って,こちらがはっきり“No”と言わなければ,サービスがどんどん付け加えられていくシステムです。

次に重要なことは,足の確保です。レンタカーの年間契約をします。日本からの留学生に実績のある会社があり,フレンドリーな雰囲気で,納得できる契約ができます。

問題は,運転免許証です。アメリカでは州政府が運転免許証を発行します。テキサス州の運転免許証を取得しなければなりません。先ほど,アパート探しで市中を車で走り回ると書きましたが,無免許運転ではありません。日本の国際免許証があります。ただし,期限は一年間,違反したら失効!

テキサスの運転免許証を取得しなければ,車を使って生活ができなくなってしまいます。
テキサスでは,住民となった日から90日以内に免許を取ることになっています。

授業が始まれば,運転免許を取りに行く時間的余裕がないので,履修前コースの間に免許をとらなければなりません。2週間でとるように厳命されました。

今すぐ免許センターに戻りなさい!

テキサス州の運転免許試験は,他州に比べ厳しいと言われています。TxDPS(Texas Department of Public Safety:テキサス州公共安全局)が運転免許の業務を管轄しており、書類申請から試験まで一括して管理しています。

筆記試験合格のために,計画を立てました。3日間で合格するという無謀な計画です。授業が始まれば,課題として次の日までに数百ページの読書を求められることもあると聞いていましたので,50ページほどの運転免許読本も,3日でものにする意気込みでした。

試験は,公共安全局の管轄の運転免許センターに行きます。設置してある受験用端末機の前に立ち,画面に映る問題に,タッチして回答していく方式でした。猛勉強の甲斐あって,一発合格!

最近は自宅でweb講習を受けて合格すれば,センターでの試験が免除になる有料web講習サービスもあるそうです。

Passed! 「合格!」の画面表示に従って,実技試験の申し込みをします。指定された時間に免許センターに赴き,車の中で担当の試験官を待ちます。大柄でテキーラの好きそうな男性をイメージ。

クリクリの金髪の女性試験官が駐車スペースに来て,自分が試験官であることを告げ,車に乗り込んできました。私は自衛隊の習い性で,運転席から降り,指差し呼称で「前方良し!後方良し!」と前後の安全を確認し,車のエンジンをかけました。試験官は「???????」という感じ。

試験官からは,運転免許センターから一般道に出て,フリーウエイを運行し,センターに戻るよう指示されました。途中,試験官の口頭指示に従うように言われて出発です。“Yes, Ma’am!”

フリーウエイまでの運転は緊張もあって,ノロノロ運転でした。進路変更ものろのろとするので,自分でも気持ち悪い運転だと思い,ストレスがたまる感じがしました。「安全運転第一!」

いよいよフリーウエイの入り口です。加速をしながら本線に入ります。後方からものすごいスピードで車両が追い抜いていきます。追突されるのではないかと,恐怖心が湧いてきます。

その時,日本の高速道路の運転を思い出しました。「流れに乗っていかなきゃ。」そう思い,アクセルを踏み込み加速しました。レンタカーのポンティアック・ファイアーバードは,風を切り高速の流れの中に入って行きます。「よしよし,快調!」

次の瞬間,女性教官が大声で怒鳴りました。

”Go back to the Center, immediately!”
「直ちに運転免許センターに戻りなさい!」

”You violated speeding!”
「スピード違反です!」

それだけ言うと,試験官は鬼のような形相で前を向いています。もちろん実技試験は「不合格」。

再トライ

実技試験のことを留学生仲間に話すと,いろいろとアドバイスしてくれました。私が指差し呼称で車両前後の安全点検をしたところでは,教室中が大笑いになり,私の認知度「変なおじさん」があがりました。

留学生仲間の車に同乗して,運転免許のコースを下見しました。いずれのクラスメートも,参考になる上手な運転ではなく,荒い運転でした。笑 それでも免許をもらっている。

アメリカ人のクラスメートの車にも同乗して,運転を観察。これも荒っぽい。それらの同乗体験から,アメリカでの運転の共通項が見つかりました。

(1)自分の考えていることをジェスチャーで表現する!
後方確認にしても,目だけで確認するのではなく,顔や体を揺らして,いかにも後方を確認しているといった大げさなジェスチャーをすること。

(2)自分の行動や考えていることをつぶやくこと
自分の行動や気にしていることを言葉にすること。つまり,独り言をつぶやくことです。

(3)試験官に積極的に話しかけ自分のことを知ってもらうこと
試験官にも積極的に話しかけ,自分が英語を話せること,試験官の言っていることが理解できていることを伝えることが大切。

2回目のチャレンジです!笑顔で挨拶し,運転を練習してきたことなどをさりげなく伝えます。

早速つぶやきます。「右折です。前方は安全です。曲がります。信号が変わりました。フリーウエイに入ります。スピードに注意です。」時々,女性試験官が「OK」と反応してくれます。チェックポイントごとに,彼女のペンがうごきます。ドキドキです。

合格です‼

“You passed the driving test. Go to the resister desk!「実地試験合格です。登録カウンターにいってください」と笑顔で告げられました。合格です。” Good job!”

写真撮影をして,登録を完了します。Swatchは,エルパソ市では,軍人として名誉市民に登録されています。エルパソ市での服装は,基本,迷彩の戦闘服です。免許証の写真は,迷彩服で写っています。

英語の文化は,自己中心型。言葉にしなくてもわかってもらえる日本とは違います。自己主張し,それを相手に理解してもらうまで言葉で説明を繰り返す。それが個人と社会の関係です。運転免許試験を通じて実感した英語のコミュニケーションの世界です。

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