Hi, 火曜のJiroです!
いきなりですがクイズです。
次の文、どちらが正しいでしょう?
Mr. Smith always
① take / ② takes
the eight o’clock train.
・
・
・
・
正解:② takes
ところが、私が中学校で教えていた頃、かなり多くの生徒が①を選びました。
さて、あなたはどうでしたか?
実はこれ、単なる「知識不足」ではありません。
間違える理由が、ちゃんとあるのです。
なぜ間違えるのか?
原因は always にあります。
always のような語が動詞の直前に挟まると、
三人称単数現在の -s への意識が一気に薄れるのです。
実際、always を外すと正答率は大きく上がりました。
Mr. Smith
① take / ② takes
the eight o’clock train.
正解はもちろん ②
〈always が紛らわしい理由〉
always や sometimes に共通する特徴。
それは——語尾が s で終わっていること。
見た目でも、音でも、動詞の前に 「余分な s」 が入り込むことで、s がもうあるような感覚になり、動詞の -s を付け忘れやすくなるのです。
Mr. Smith sometimes takes the eight o’clock train.
〈ミニ整理:頻度の副詞の位置〉
always / usually / often / sometimes / rarely / never
これら頻度を表す副詞は、
**be動詞以外では「一般動詞の直前」**が定位置。
Mr. Smith rarely goes to church.
(スミス氏はめったに教会に行かない)
be動詞の場合は、そのすぐ後ろです。
Mr. Smith is never late.
ここは一度、ルールとして整理しておきましょう。
〈もう一つの定番ミス〉
次はどうでしょう?
These bees
① collect / ② collects
honey.
正解:① collect
これも教室では②を選ぶ生徒が少なくありませんでした。
〈間違える原因〉
名詞の複数形の s と、動詞の s が混線しているのです。
英語学習の初期に
a book / two books
a pen / some pens
と習うため、
**「s=複数」**という印象が強く残ります。
その結果、
「主語が複数 → 動詞にも s?」
という誤解が生まれてしまうのです。
〈動詞に s がつく条件〉
動詞の s は「複数」の印ではありません。
条件は驚くほどシンプルです。
主語が三人称単数 + 現在形
比べると一目瞭然です。
These bees collect honey.
This bee collects honey.
These bees:複数 → s なし
This bee:三人称単数 → s あり
それだけです。
〈生徒が必ず聞く質問〉
「でも、なぜ三人称単数現在だけ s がつくんですか?」
この疑問は、とても自然です。
背景には日本語の影響があります。
◯日本語との違い
私は歩く
彼は歩く
私たちは歩く
誰が、何人でも、動詞は変わりません。
だから無意識に、
「英語も walk で全部いいじゃないか」
という感覚が生まれるのです。
〈まじめな答え(歴史的背景)〉
実は英語はもともと、主語によって動詞が細かく変化する言語でした。
昔は、
二人称
複数
過去・仮定法・命令法
などでも語尾が変わっていたそうです。
例えば、約1000年前の英語風に love を並べると
——こんな多様な語尾がついたはずです。
I love → I lovie
you love → you lovast
he love → he lovath
they love → they loviath
今はその名残として、
三単現の s だけが生き残ったのです。
つまり、三単現の s は「特異」でも「謎」でもありません。
〈Sの仮説:それでも納得できないあなたへ〉
最後に、少し遊び心のある仮説を。
人は噂話が好きです。
I や you ではなく、その場にいない誰かの今を話題にすると、つい語尾に力が入りませんか?
“He speakssss rudely to his staff.”
「ねえ、彼スタッフに乱暴に話すんだってサ(s)!」
“She drivessss a Porsche.”
「ねえ、彼女ポルシェ乗り回すんだってサ(s)!」
——そんな勢いが、
-s を消さずに残したのかもしれません。
※もちろん学説ではありません(笑)
〈今回の takeaway〉
三単現 -s は「条件」を見ればシンプル。
複雑に考えず、用法に慣れることが大切です。
英語のルールは、理解+練習量で自然に身につく
英語学習が、少しでも気楽で楽しいものになりますように。
See you soon!
Jiro
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員

