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名字が先か後か、意外な理由

World Lifeな生活
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人の名前の言い方は、日本語と英語で逆です。

日本語は森 一郎のように、苗字で名前
英語なら Ichiro Moriのように、名前で苗字…と正反対です。

あなたはこの逆転の理由について知ってますか?

私は中学時代に初めて習った時、英語は個人、日本語は家を大事にする考え方の違いだと教えられました。これってあなたも聞いたことがある説明かも。

でも最近そうじゃない、個人主義だからJiro Imamura、家族(集団)主義だから Imamura Jiro …..ではない気がします。

私が個人主義云々ではないと言う理由は二つあります。

言語の修飾の仕方の違い。

名前の順番が確立した時、個人主義はまだなかった。

どういうことでしょう?

言語の修飾の仕方の違い

①一つ目は修飾(=詳しく説明)する時、英語と日本語では修飾の方向が違う、それが名前の言い方にも現れているだけ、ということです。

日本語は例えば
早く→ 来い
にこにこ → 笑っている → 女の → 子…
のように
前から後ろへ修飾していきます。(この修飾は前置l修飾と呼ばれます)

それに対し英語は例えば
Come ← early
a → girl ← smiling ← happily…
のように
後ろから前へ修飾していくのが基本です。(この修飾は後置修飾と呼ばれます)

勿論前から後ろへの修飾もあります。
例えば
a → pretty → girl
可愛らしい女の子
でも基本は後置修飾。不定詞、関係詞等を考えてください。すぐ後ろからだと分かるでしょう。

例えば
Give me something ← to drink
何か飲み物をくれ

This is the house ← which we used to live in.
これが我々が住んでた家だ

さて人の名前にも一種の修飾があります。名前は人がどこの誰か詳しく説明するからです。

例えば、森一郎という名前は「森(家)の一郎」という意味です。「森」という名字は「一郎がどこの誰(←名字)かという説明」つまり修飾です。
「森(家)の一郎」なら森 → 一郎。これは、前から後ろへの前置修飾のパターンです。(「一郎の森」ではありませんよね。)

つまり森 一郎という、名字で名前という順番は、日本語で基本の前置修飾パターンです。

他方英語です。

Ichiro Mori も意味は日本語と同じで「森(家)の一郎 」。これを英語の修飾で見るとIchiro ← Mori になります。後ろから前への後置修飾のパターンです。つまりIchiro Mori という、名前で名字という順番は、英語の基本後置修飾パターンです。

結局日本語も英語も名前の順番は日本語と英語の修飾で完全に説明できます。単なる修飾の向きの違い。前置修飾か後置修飾かという言語の文法の一つと言えます。個人主義とか持ち出す必要はありません。

名前の順番が確立した時、個人主義はまだなかった

②名前の順番より個人主義の方が後の時代に確立した

ChatGPTによれば、英語の名前の順番(Jiro Imamura)の確立は中世末期の14~15cだそうです。

そして、個人主義の確立は(宗教改革などが起きた理性の時代の)啓蒙主義の17~18c。

英語では、個人主義の方が名前の順番よりずっと新しい後の時代なので。名前の順番が確立した頃に個人主義はまだないわけです。存在してないものが何かの起源とか理由にはなれませんよね。

だから、日本語と英語の個人名の言い方は、個人主義が起源とか理由…ではないと言えます。

結論として、日本語と英語の名字・名前の順番の差は、言語の差。個人主義・集団主義的な文化や考え方が生み出したワケではない…ということになります。

今回は英語と日本語の名前の違いについて、普通言われているのとは違うことを唱えました。正しいかどうかは別にしても、こういう風に自分で考えてみるのは楽しいものです。

あなたも英語を学ぶ中で、自分の考えや気づきが増え、世界が広がるといいですね。

See you next time,
Jiro

追記:
英語の個人名は個人主義的だ…とか、日本語の名前の言い方は集団主義的だねとかは、アバウトには言えるかもしれません。元々こうだからこう、ではないが、今ある順番の為に、ある義が助長されるということはあるかもしれません。

<英語版>
日本語で内容を理解した上で今度は英語で理解してみる☆
↓ ↓ ↓

 

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