◆座右の銘
突然ですが、座右の銘とかありますか?
私は英語の名言が好きで時々調べたりします。
英語の方がシンプルで分かりやすく、入ってきやすい気がするのです。
そんな中でも私の座右の銘ともいうべき名言は
”There is nothing you have to do”
(あなたがしなければいけない事はなにもない)
です。
この言葉はどこかの偉人や有名人が言った言葉ではなく、オーストラリアにいた時の同僚から聞いた言葉です。
なので、有名な言葉でも何でもないのですが、
この言葉はその後長い間私の中に残り、そして今でも時折思い出しては考える、言葉になっています。
◆ケアンズ空港スタッフの仕事
オーストラリアのケアンズにワーキングホリデーで行っていた時の事です。その時は日本の旅行会社の空港スタッフとして働いていました。
日本からケアンズへの到着便は、早朝5時前後と早く、そのため、私の出勤は朝というか夜中の3時半でした。
毎朝夜中の2時半に起きる生活をしていたので、当然夜も早く寝なくては睡眠時間がとれません。その頃は毎日9時に寝ることを目標にしていました。
◆「もう1軒行こうよ!」
そんな生活をしていた時。同僚たち(空港スタッフや現地ガイドさんたち)と飲みに行きました。次の日も仕事なのでみんな早朝出勤になります。そのため、スタートも早く夜8時ごろには食事が終わりました。
その時点で私の頭の中は「早く帰って寝なければ!」という思いがありました。しかし、一人の同僚が「もう1軒飲みに行こう!」と言い出したのです。
普通であれば、早い時間なので問題はないのですが、私の中には「朝2時半起き!」というのがあり、「早く帰って寝なければ起きられない!」というある種、強迫観念的なものがあったのです。
なので、彼に誘われた時も「明日仕事で、2時半に起きなきゃいけないの!だから早く帰って寝ないといけないの!」とNo!と言いました。
彼は「僕も明日仕事だよ。寝なくてもいいでしょ」とオージーらしい楽観的な返事が返ってきました。
私は” I have to work tomorrow.” ” ”I have to get up early.” ”I have to go.”とhave to(しなければいけない)を連呼して帰ろうとしていました。
◆There is nothing you have to do.
その時、「僕は小さい時から父親に言われてきたことがある。それはThere is nothing you have to do.
ということ。”You always have a choice what to do.”(何をするかの選択はいつも君が持っている)」と。
しかし、その時の私は(いや、いや、いや。しなきゃいけない事はしなければいけない事。仕事は絶対行かなければいけないし、遅れるべきではない。その為には夜早く寝て、朝はちゃんと起きなければいけない。それは決められている事で変えられない事。)としか考えられませんでした。
結局その夜、私は飲みに行くことはなく帰って、寝て、起きて、仕事に行く、「しなければいけない事」に従ったのでした。
◆この言葉が持つ意味
しかし、なぜかこの言葉がずっと心に引っかかっていたのです。
(本当にそうなのかな?)(本当にしなければいけない事はないのかな?)と考えるようになって、だんだんとこの言葉の持つ意味が分かってきました。
「あれもしなきゃ。」「これもしなきゃ。」としなければいけない事で頭がパンクしそうになる時、この言葉を思い出すのです。
そして、「私がしなければいけない事は何もない」という視点に立つと、「これって本当に私がしなきゃいけない事? 人に頼めるんじゃない?」とか「もっといいやり方があるんじゃない?」とか別の選択肢がでてきて、心も楽になるのです。
一つの考え方に縛られたり、1つのやり方しかないと思ったりすると、それが自分自身を苦しめる時もあります。
または、以前の私のように「しなければいけない事だから」と何も考えずにその事に従って過ごすという事は、自分の人生を「しなければいけない事たち」に支配されているようなものです。
何をするか、またはしないのかはいつも自分で決められるのです。
◆英語の「しなければいけない」
英語の勉強でもそうです。「単語を覚えなければいけない。」、「文法をしっかり極めなければいけない。」、「英検〇級をとらなければいけない。」などの「しなければいけない」に縛られていないですか?
それ、本当にしなければいけない事ですか?
ただ「英語ができるようになるには英語の勉強をしなくてはいけない」と、短絡的に思っていませんか。
私も「英語が話せないのは英語力が足りないからだ。もっと勉強しなくてはいけない」と思って、必死に机に向かって勉強をしていた時があります。
本当はツアコンになるために英語が話せれば良かっただけなのに…。
英検1級やTOEICを満点近くとっているのに、英語を話せない人や片言の人を私はたくさん知っています。
彼らもまた「英語ができる(話せる)ようになるには英語の勉強をしなくてはいけない」と必死に頑張ってきた人たちだと思います。
もし、私が一生懸命英語の勉強をしていた頃に戻れるなら、自分に言ってあげたい事はただ一つ。「外に出て英語を使って! 英語でじゃんじゃん話してみて!」という事だけです。
英語を使って何がしたいですか?
何のために英語ができるようになりたいですか?
今やっている事はそのために本当にしなければいけない事ですか?
There is nothing you have to do. You always have a choice what to do
あなたがしなければいけない事は何もない。何をするかの選択はいつもあなたにある。
何かと忙しい現代人。「あれもしなきゃ」「これもしなきゃ」としなければいけない事が押し寄せてきたら、この言葉を思い出してくださいね。
「私がしなければいけない事は何もない」という目で見てみると、解決策が思いつくかもしれません。
Makky
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
インスタでは海外旅&九州旅のおすすめを案内中!
◯Instagram
http://www.instagram.com/makky_havefun
◯youtube
https://m.youtube.com/channel/UC5k_A0_qMzvzwaCLgTrKXJQ