日本によく似た四季を感じられるニューヨーク、夏はまたとびきり、魅力的なサマーイベントが目白押しです!
コロナ禍の影響を所々に残しながらも、5月末の祭日メモリアル・デーから、9月あたまの祭日レイバー・デーまでのあいだ、いろいろな場所で行われるフリーコンサートが、それはそれは見応えあります。
まず有名なのは、マンハッタンのセントラル・パークで毎年開かれている「サマー・ステージ」。パーク内、広い芝生のエリアに立派な屋外コンサートのステージが設営され、ジャズやポップス大御所のコンサートはじめNYフィルハーモニーオーケストラ、オペラやミュージカルなどもここでは無料で楽しめるとあって、ニューヨークの夏の風物詩として、大人気のイベントです。
ちょっと早めに行って並んだりすれば、結構ステージ近くに座れたりします。自分の好きな冷えたハーブティーとサンドイッチを持ち込んだり、夕涼みも兼ねて、楽しいこと間違いなし。
アメリカでは日本のようなお花見はありませんが、まさにそんな感じで、自然の中で仲間やファミリーでピクニックを楽しむことができる、至福のひとときです。
また、同じく、この広いセントラルパーク内には、1800席を持つデラコルテ劇場という屋外シアターがあり、そこでは、毎夏、無料で「シェイクスピア・イン・ザ・パーク」を観劇することができます。
今年は夏の前半には「リチャード3世」、後半には「お気に召すまま」が上演されるそうで、夜8時の開演時間には暑かった陽も沈み、涼しめの風が吹いて、なかなか趣のあるひとときです。
また、アッパーウェストサイドの、メトロポリタン歌劇場で有名なリンカーンセンターでは、「サマー・フォー・ザ・シティ」という夏のイベントが開催中です。
大きな噴水広場では噴水の上になんと直径約3メートルのミラーボールが設置され、ニューヨークで1番大きな、星空の下のダンスフロア「オアシス」と名付けられています。
各種コンサートを始め、サルサやスイング等無料のダンスレッスンが行われたり、参加型イベントが毎日のように行われています。
この他にも、ハドソン・ヤードでも、毎週水曜日にフリーコンサートや、いろいろなサマーイベントが開催されています。
上記はマンハッタン内ですが、ニューヨーク州はこの他にもブルックリンのプロスペクト・パークや、クイーンズなど各地区でも同じようにサマーイベントが開催されており、観光客を含めニューヨーカーが、この夏をわいわい盛り上げます。近頃はリモートワークが一般的になり、なかなかみんなで集まって楽しんだり、は限られていましたが、少しずつ元に戻ってきて嬉しいですね。
そして夏が終われば、楽しみなクリスマスが、すぐそこに待っています!
それでは、また来週
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。