こんにちは
NYのKayoです。
ニューヨークでは、レストランに入ると、メニューは1人に一冊ずつありますので、それが普通だと思っていました。
でも久々に日本のレストラン(居酒屋)に行ったら、メニューは各テーブルに一冊ずつしかない。
なぜなのか、考えてみました♫
まず考えられる事は、アメリカでは、ふつう個人で1つずつオーダーする。それはアメリカにあるジャパニーズ・レストランでも、です。
基本的にアメリカでは、シェアをするという文化があまりないので、自分の好きなものを、好きなだけオーダーし、好きなだけ食べる。これがアメリカのレストランでの通常です。
けれど、日本は逆に、シェアするのが前提なのかも、と思います。
日本で、居酒屋に行くと、みんなでいろんなものを頼んで、それをちょっとずつ食べるのが楽しみですよね。
でも、そんな居酒屋にアメリカ人を連れて行くと、それぞれが自分の食べたいものだけを頼んで、1人でそれを食べきるし、「これも食べてみたら?」とシェアしようとすると、「それはいらない」と断ります。得体が知れないものは食べたくないのでしょうか。(笑)
きっと、居酒屋は「みんなでシェアする」文化が基本で、一冊のメニューをみんなで回しながら相談して、一緒に頼むのが前提になっているんじゃないかと思います。
「各自が別々に選んで個別に注文する」アメリカのスタイルとは違うので、一つのテーブルにメニューは一冊だけ、なんじゃないかと思います。
ただ、日本の居酒屋のメニューって、写真付きで何ページもあることが多く、1冊をみんなで回すスタイルって、結構大変ですよね。たまにしか行かない人や、初めてのお店だと、全部をじっくり見る前に注文を急かされることもあったりしますし。
そう思ってたら、最近はそういう声にお答えしてなのか、個別にメニューが見れるところも出てきたようですね、それもあなたのスマホで。
QRコードで各自のスマホでメニュー閲覧って、確かにこれは、お店にとっても、人件費の節約になりますよね。
私が感じたような「見づらい」「メニューの順番待ちや、いちいち相談するのが面倒」という声は日本人からも多いのかもしれませんね。
おっと、ここで飲み慣れた居酒屋大好きな先輩からの、アドバイスが入りました。居酒屋ではまず最初に「おすすめ(すぐ出るもの)」を聞いて、例えば、お新香とか、いたわさとか、もろきゅうとかタコわさびとか、そしてその後ゆっくり追加注文するのが日本的なスタイル、なのだそうですね。なぁるほど。
アメリカのように個々に同時に選べるメニュー文化に慣れていると、居酒屋スタイルは戸惑いますね。でもでも、きっと、それも、慣れ。
せっかく日本の居酒屋へ行くなら、1つのメニューでワイワイみんなで相談して、「唐揚げ食べたい人〜」「はーい」。「海藻サラダ食べたい人は〜?」「はーい!」みたいなノリで、それも日本のコミュニケーション能力をトレーニングする、とっても良いチャンスかもしれません。
せっかく居酒屋にみんなで集まったのだから、1人ずつスマホでオーダーするんじゃなく、みんなでワイワイオーダーがきっと良いと思います!
(アメリカ人には好き嫌いがある人が多いとか、アレルギーがある人が多いとか、そういう可能性もあるけれど、今回は無視しました。笑)
ではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。