ニューヨークでは、地下鉄のポスターにお酒類のコマーシャルは一切ありません。
日本では、生ビールや美味しそうなリキュールの宣伝などけっこう見ますが、それを見ると、つい家に帰ったら一杯やりたくなっちゃいますけれど、ニューヨークの地下鉄では、若年層の飲酒を少しでも増やさないために、これらのポスターは、地下鉄内には許可されていないのだそうです。
禁酒法があった国アメリカですから、アルコールに関して、日本よりも厳しい感じがします。
今回は、地下鉄駅でなんだか興味深げなポスターの写真を3枚、撮ってきました。
最近のポスターは、ポスターをぱっと見ただけでは、一体何のことを言っているのか、QRコードが付いているだけだったり、ポップアートがおしゃれで、まるでアート作品のようだったり。よくわからないものが多いです。(笑) さて、分析していきたいと思います。
本日は、タートル・アイランド・コネクションズ、グロウ・レシピ、そしてジュリエット・オン・ブロードウェイの3点。
Turtle Island Connections / タートル・アイランド・コネクションズ
まず一目見て、頑丈な亀の甲羅の上にニューヨークのマンハッタンが載っている感じが、なるほど、という感じを抱かせました。
このポスターは、MTA Arts & Designから依頼され、地下鉄システム全体に展示されているそうです。このニューヨーク地下鉄ポスター・プログラムは、毎年、アーティストに、都市とその交通システムをセレブレイトする (祝う) アートワークを作成するよう依頼しています。
このプログラムは、イラストレーターや他のアーティストにより、視覚的な魅力でトランジット・ネットワーク (交通網) の目的を表現しながら、より多くの人々にリーチする (届く) 機会を提供しているそう。
確かに、ニューヨークのお土産にでも、日本のお友達に差し上げたいぐらい、素敵です。
このポスターは市内の468の地下鉄駅のプラットフォームに展示され、トランジット・ミュージアム・ストアでは一般に$20(約3000円)で販売されています。
GLOW RECIPE / グロウ・レシピ
グロウ・レシピ、「セフォラ」と言う化粧品店のコマーシャルです。
フルーツ・最優先。臨床的に効果的。つやつやした肌。
みずみずしいあなた:あなたの最も自信に満ちた美しく輝く肌を祝おう。
というようなことが書かれていますね。
この化粧品会社はアメリカでも有名で、アメリカだけでも500以上の店舗があるそうです。女性のお化粧品に関しては、アメリカでは、けっこう早い年齢から、美しくなりたいという思いでお化粧を始めるので、マーケットは相当に広いと思われます。
この広告では、プロのモデルを使っているのではなく、普通の、実在の人物が載っており、それぞれのモデルさんの居住地と名前が載っています。なるほど、着想点が逆を行っているのですね。誰でもが、こんなに素敵な肌になれるって言うわけです。この化粧水、1本35ドル (約5250円)だそうで、高校生などにはちょっと大変かもしれませんね、でも、可愛らしいスイカの匂いがして科学的にもお肌に良いのであれば、私も買ってみたくなっちゃいます。
And Juliet on Broadway / アンド・ジュリエット・オン・ブロードウェイ
チケットは90ドル (約13,500円) 位からあるみたいです。さて、気になるお話の内容は。
「& ジュリエット」は、これまでに語られた最高のラブストーリー「ロミオとジュリエット」の脚本をひっくり返し、ジュリエットがロミオのために死んでしまうのではなく、生き残り、その彼女の条件で、人生と2度目の愛のチャンスを得たとき、次に何が起こるかを想像していくストーリーで、なんとコメディー・ミュージカルだそうです。
ジュリエットの新しい物語は、彼女の名前と同じくらい象徴的な、ポップな曲の数々を通して生き返る、とあり、これらの多くの懐かしい曲も楽しみですね。
2023年にはトニー・アワードにノミネートもされたそうです。ぜひとも見に行ってみたいものです。
今日はこの辺で。ほんと色々なポスターがありますので、また続きは次回☆
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。