オートミールは、アメリカでは、コーンフレークなどと同じく毎朝食べられている、ブレックファースト・アイテムです。いわゆるポーリッジ(お粥)のひとつで、急いでいるときには、ちゃちゃっと食べれる利点がありますね。
アメリカでは、オーツ麦を加工した食品「オートミール」が、一般的なグロッサリーで通常何種類か売られています。
大概、水や牛乳を入れて、少し調理します。オリジナルのものは、結構しっかりと20分以上、ことこと、お粥のように煮込みます。最近では朝忙しい皆さんのために、インスタントのオートミールも結構人気があり、1袋ずつ1人分になっていて、それにちゃちゃっと水や牛乳を加えて、電子レンジを数分かけるだけ、といったものもあります。そしてそれにメープルシロップやハニーをかければ、出来上がり。
さて、オートミールは健康的だと言われながらも、どんなふうにヘルシーなのか、ちょっと調べてみました。
まず、特筆すべきは、オートミールは食物繊維が豊富で、満腹感を長く保つことができる。腸の健康を改善し、血糖値とコレステロール値を下げるのに役立つ。
オートミールには、ほとんどの穀物よりも多くのタンパク質、そしてビタミンBとE、マグネシウム、銅、チアミン、亜鉛などのミネラルが含まれている。
また、抗酸化作用と抗炎症作用を持つ可能性のある、アベナントラミドが含まれており、コレステロールの低下や心臓病のリスクの軽減など、心臓の健康上の利点に関連。
おお、なんだか、ずいぶん健康に良さそうです。これはもっと食卓に出るチャンスを増やしても、いいかもですね。
昨今、世界中でインフレーションが進んでいる模様で、スーパーへ行っても食品の値上がりが凄いと感じる毎日です。日本のお米も確かに値上がりしているとか。そんな時に、このオートミールを代替品として食べてみるのも、良いアイディアかもしれません。
アメリカでは、朝食はとてもエネルギーが必要なので甘い方が良い!、と思う人が多いようで、私からすれば、朝から血糖値をそんなに上げてしまって、一体どうするのだ?と思う(笑)のですが、アメリカ人は、とにかく甘いものを朝から食べます。不思議ですが、本当です。
パンケーキ、ドーナツ、フレンチトースト、ワッフル、シリアルなどなど。それぞれにメープルシロップ、ハニー、ホワイトシュガー&シナモンなど、たっぷりかけていただきます。
そして、パンには、ジェロ(ゼリー) & バター。ジャム & バターも大人気です。こういう食生活で、元気なのですから、DNAが日本人とは違うのでしょうか。
オートミールも、ドライフルーツ、チョコレート・チップ、一口大のカットバナナ、レーズン、ハニーなど、いろんなアイディアで、甘くして食べる方が多いようです。
うって変わって、オートミールを日本で食べるときには、どんな調理方法が人気があるのか、日本語でのオートミールレシピを調べてみました。
面白いことに、リゾットが1番人気です。アメリカでは甘くあるべき(笑)オートミールが、なんとしょっぱいお惣菜になってしまう日本。それも、ちゃんとコンソメスープや、だしの素と共に、美味しいリゾットを即席で作れてしまうなんて、なんと便利な国、日本!
先日、こんなレシピで日本風に作ってみました。
・水300ccに出汁の素を入れて沸騰、そこにオートミールを大さじ2杯ほど(30グラム)入れる。
・5分ほど煮込んで柔らかくなったら、弱火にして溶き卵を回しかける。
・それでオートミールの卵雑炊の出来上がりです。
・ちょっと塩昆布や梅干しを足したり、佃煮など載せても、なかなかおいしいものとなります。
もちろん仕上げに、青ネギの小口切りをパラっと振りかけたり、胡麻や青のりを振るのも良いですね、その辺はお好みで如何様にも。
もしまだ、オートミールをあまり食べたことがないわ、という読書の方がいらっしゃって、この記事がきっかけで召し上がっていただけたら、嬉しいです。
さて、2024年も、始まった途端にすぐ終わるかな、と思っていたら(笑)、案の定あっという間に暮れて行きます。1年間、読んでくださって本当にありがとうございました。
来年もまた新たな気持ちで、ニューヨークでの話題作りに一役買えれば、と思っています。
どうぞよろしく、お願いいたします。
それでは良いお年をお迎えください♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。