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「気にしないで」を “Don’t mind.”って言ってない?

World Lifeな生活
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おはようございます。

木曜日のCozyです!

学生の頃,とあるスポーツ部に入っていました。

練習や試合の際,ちょっとしたミスをしたとき,よく仲間にこう言われました。

「ドンマイ!ドンマイ!」

私もチームメイトに対してよく使っていました。

意味としては

「気にするな!」
「大丈夫だよ!」

という励ましのニュアンスですよね。

じゃあこれを英語で言いたいとき,

“Don’t mind!”

って言ってもいいのでしょうか?

実は,それがちょっと…いや,かなり危険なんです。

―丁寧な依頼に使う “Would you mind?”―

“mind” は,名詞では「心」という意味ですが,

動詞では

「気にする」「嫌がる」「注意する」

という意味で使われます。

私の同僚は,いつも社内SNSでメッセージを送ってくる際に,

“Would you mind ~?”

という表現をよく使ってきます。

たとえば,

Would you mind giving me some advice regarding the project?
(このプロジェクトについて,アドバイスをいただけませんか?)

という感じです。

“Would you mind〜?” は,単に丁寧な依頼というだけでなく,

「相手の気持ちに配慮」して,

「〜することを気にしますか=していただけませんか」

というニュアンスがあります。

英語では相手の負担を気づかう聞き方をするほうが,礼儀正しいと感じられることが多いんですね。

だから

“Would you mind giving me some advice regarding this project?”

の直訳は

「あなたは,私にアドバイスをくれることを気にしますか」

となり,「お願いしてもいいですか?」をちょっと遠回しに丁寧に聞いているわけなのです。

実際,映画やドラマでもカフェのシーンなどで,

Would you mind if I sat here?
(ここに座ってもいいですか)

とたずねるシーンがあったり,映画 “Ghostbusters Ⅱ”の買い物シーンでも

Dana: “Would you mind giving me a hand with these, please?”
(ダナ:これを手伝ってもらえます?)
Frank: “Okay, it’s no problem.”
(フランク:OK,問題ないよ)

という会話があったり。

そんな “Would you mind ~?”ですが,

ここで私たちがつまずきやすいポイントがあるんです。

それは,了承するときの返し方。

“Would you mind〜?” に対して,

「いいよ」

と言おうとする場合,つい,

“Yes.”

と答えてしまいがちではありませんか?

でも,これ実は

「はい,それは嫌です」

と言っていることになるんです。

びっくりでしょ?

こう考えたらわかりやすいかもしれません。

だって, “mind”の意味は

「気にする・嫌がる」

です。

だから, “Would you mind?”

「あなたは嫌がりますか?,気にしますか?」という意味になり,

“Yes”にすると,

「はい,嫌がります,気にします」

になっちゃうってことなんです。

逆に,「No.」は

「いいえ,気にしませんよ」=「どうぞ」

という意味になる,ということなんです。

少しでもニュアンスが掴めましたでしょうか?

よく日本で紹介されている教材等には,

“Would you mind opening the window?”の場合,

「窓を開けていただけますか」

のように,日本語としての自然な訳が紹介されているので,

“Yes”と答えるのか, “No” と答えるのか迷ってしまいます。

でも, “mind”は「気にする・嫌がる」ということを知っていれば,

(あなたは窓を開けることを嫌がりますか)

となるので, “Yes” “No”どちらで答えるとよいかか,わかりやすくなると思うのです。

実はこれ,英語学習者の間では“mindトラップ”なんて呼ばれることもあるんですよ。

この場合,日本語的に訳すのではなく英語をそのまま「直訳」したほうが

わかりやすい表現なのかもしれませんね。

―「ドンマイ!」をそのまま訳すと危険?―

さて,“mind” が「気にする」という意味だとすれば,

冒頭の「ドンマイ!」も

「気にするな!」なので,

“Don’t mind!”

と言いたくなる気持ち,わかりますよね。

でもここが「要注意」なんです!

英語の “Don’t mind.” は,文法的には成立していても単独で使うと

「放っておいてくれ」
「構わないでくれ」

というような,冷たい拒絶の響きを持ってしまうことがあります。

たとえば,誰かが「ちょっとお手伝いしましょうか?」と声をかけてきたとき,

“Don’t mind.”

と返してしまうと,

「いえ,手伝ってくれなくて結構です」

という,ありがた迷惑扱いのようなニュアンスになってしまうことがあるのです。

私たちは

「ドンマイ=気にしないで,元気出して!」

というニュアンスのつもりで言っていても,英語ではまったく逆の印象を与えてしまうこともあるんですね。

だから「要注意」なのです。

―自然に伝わる「気にしないで」の言い方―

では,英語で

「気にしないで!」「大丈夫だよ!」

と自然に伝えるには,どうすればいいのでしょうか?

おすすめの表現はこちら:

Never mind.(気にしないで)
It’s okay. Thanks.(大丈夫だよ。ありがとう。)
Don’t worry about it.(心配しないで)
That’s all right.(問題ないよ)

この中でも特に

“Never mind.”

は,「ドンマイ!」に一番近いカジュアルな励まし。

友達同士で

「やっちゃった〜!」

なんてときに,軽く

“Never mind!”

と返せば,

空気も和らいで,ちゃんと励ましが伝わります。

だから,冒頭の部活の時も本当は

“Never mind!”

って言えばよかったんですね。

日本語の「ドンマイ!」は,仲間への思いやりや優しさがにじむ言葉。

でも,それをそのまま英語に置き換えてしまうと,時には真逆の印象を与えてしまうこともあります。

言葉の意味だけじゃなく,「どう伝わるか」を「知って使う」こと。

それが,英語でのコミュニケーションをぐっと豊かにしてくれるのだと思うのです。

さあ,今日から

“Never mind!”

の精神で頑張りましょう!

それでは,今日も良い一日を!

See you next week〜!

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