これはもし、あなたに英語知識がゼロなのだとしたら、とてもオススメな本の一つ。
逆に、英語をほぼ一通りやっている人でも、うってつけ。なぜ私がそう話すか。その理由を今日はお伝えしますね。
英語の「基礎の基礎」って、単語なら何でしょう?
なぜこの本がオススメなのか、なぜかというと、基礎の基礎からスタートするから。
この本、最初は何と「I」と「You」から。
しかも、方法がunique and simple(ユニークで単純)。経験者も初心者も、飽きない秘密があるんです。
<最強な点>
その秘密は、全使用単語の意味が、繰り返しますが全単語の意味ですよ。それが最後まで訳さず絵
だけで分かるんです。
タイトルの「絵で見る英語」からも読めるその秘密。具体的に言うと、針と棒の人形達の身振りで全て直接理解できるようになってるんです。
例えばI(私、僕), you (君、あなた)ではなく、人形が自分を指しI, 別のを指しyou と喋る。this,
thatも「これ」「あれ」ではなく、人形達が近くや遠くを指す。ただの「絵入り」ではなく全体
がこのやり方。つまり全レベルの人が英語だけの世界の醍醐味に無理なく浸れるのです。
だから結果、読み通せるかも。洋書を一冊読み切った達成感ってホントにヤッターって感じ。
<基本からの視点>
ただ一つ心配なこと。それはあなたが試し読みして違和感あるかな…ということ。「見る『絵』が少なすぎ」と思っちゃうんじゃないかと。
いやいやこれで十分。むしろ他の教材が絵(ビジュアル)が多すぎる、というのが私の考え。そう思いません?…なら少しきちんとお話します。
正直、学習はビジュアルがあれば良いわけではありません。ましてや昨今のようにビジュアル満載イコール…ベストではありません。
迷ったら何事も基本に帰るのがいいかも。学びの基本、それは人と人の交流。
この本を見ていると中学時代に習った英語の先生の素敵な授業が記憶にじわーっと…やはり素朴なマンガを描きつつ訳さず教える…そこには普通に人と人の温かい交流があった気がします。
そういう王道の学びを髣髴とさせる教材…と言っちゃったらほめ過ぎでしょうか。
必要十分なビジュアルで訳さず、飽きさせず、日常レベルの英語まで扱おうとする野心作。
(少し経験のある)再学習者をfalse beginner(嘘の初心者)と言います。あなたがそうなら最初から訳さずどんどん読めちゃうでしょう。そういうのって、最高の復習かも。
内容を知れば知るほど、他の言語版も続いた人気に納得。あなたに勧めたい一冊。私の確信です。
See you soon!
Jiro
追伸:
Proust and the squidと言う本に、人のやり取りは「対話☛文字☛デジタル」と発達したとある。そして古代ギリシャの哲学者ソクラテスの考え方が紹介されている。
「本当のコトは、人と人の真剣な議論を通してのみ、明らかになり伝えられる」と。
これは「学びの基本は人の交流」に通じるかも。
徹底的な対話派の彼は文字だけのやり取り、つまり本での学習にさえ反対みたい。文字は勿論、デジタルに溢れる今の英語教材を見たら彼は卒倒するのでは?
<英語版>
本日の記事のおおまかな英語版。字幕を読んでから英語を聞く洋画風に読める.. 世界へ伝える日本の一面をあなたにも。
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追記:
現在は古典なので色々版があります。音声の利用の仕方や価格等は違いますが、訳さず絵だけの基本はどれも同じなので迷う必要はなさそう。
◯絵で見る英語 Book 1【MP3形式CD付】
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私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員