今日の話は人によっては不快に感じるかもしれません。
40年前私が留学したのは米国中西部の大学。知らない人とでも気楽に挨拶するような雰囲気の片田舎で起こった話です。
「パンテ〇〇、二朗さんは捕りに行く?」と私と同じ日本人留学生から聞かれ、耳を疑いました。
何でも早晩Panty Raidという恒例の行事があるそう。それに参加しないの?という普通のQ。
Panty Raid(訳せば「パンテ〇〇狩り」今なら別の呼び名になりそう…)とは私の留学
よりさらに遡ること約20年、1950年代頃全米の大学寮で頻発した出来事だとか。
何と男子学生が申し合わせ、女子部屋に押し込み下着を奪う「イベント」。訪問時間帯
とかの寮規則も一時的に停止。
SNS前の時代、口コミだけで起きた若者の悪ふざけ、羽目外しだったようです。
そのPanty Raidが、私がいた当時の大学キャンパスであるというわけです。その時の寮は原則1,2年生用。男子寮・女子寮、またフロアは別の男女混合の寮Co-ed dormitory(共学寮)なんてのも。これらの中の女子の部屋がターゲットになるのでしょう。
ただ全国的流行から約20年も後の中西部の片田舎。当時既に古き良き時代の遺物みたいなモノだったのかもしれませんね、
<To join them or not…>
事情は分かりましたが、自分で参加はどうかと言えば、やはり少々引き気味。
でも何度か誘われると心も傾く。でもアメリカンのワイルドさが少し怖い。
でも怖いもの見たさも…これ全て下着を奪いに行くべきか否かの煩悶w
そこで現地滞在の先輩、米女性と結婚していたMR.木戸に、
「木戸さん、Panty raidってあるそうですね…」と話題を振ったとたん、
「あのヘンタ〇?」とだけ。(下らない、話もしたくない)とでも言いたげな口ぶり。
先輩のこの反応が決め手w。私は大人しく部屋にいることにしたんです。
<窓に投げ返された一言>
それから数日後Panty Raidの事などほぼ脳裏から消えたw頃。
夕食後寮に、どこからともなく幽かに「キャー…」。それが合図だったかのように、
キャンバスのあちこちから聞き慣れないドスンバタン。今正に決行中と知れました。
その「キャー」ですが、恐怖というより半分嬉しそうにも聞こえた気が…
さて普段の静けさが戻った時、日本人有志で「巡回」することに。私も皆も口に出さ
ずとも、自分の目で現場を歩きたい好奇心で一杯だったのですよね。
夜のキャンパス。辺りは何も変わったことはなさそう…でも耳に一声大声が。その後
見えたのは次のような光景。
目の前の寮の4階辺りの窓辺に大声の主。一人上半身裸の男子で、身を乗り出してカラ
フルな「獲物」を右に左に振り回している。真下の地上には見上げてる女子が数人。
(Look! What I’ve got here!位の大声だったのかと思いましと。「ほ~ら」みたいな感じ
かも。
すると下から張り合うような語気で、
“Show us something more interesting!”
英語はほぼネイティブの日本女性。すぐピン来たのか、私の隣で小声で
“Oh, my God!”
とつぶやきました。あなたは意味分かりますか?
(もっと面白いもの、つまり●半身…も見せて!)の意味だったのかも。Oh,my God!
この行事ですが、Wikiには大人のルールへの反抗心からとありました。また告白の機会
にされることもあったみたい。そうしないと告白できないアメリカ人もいた[いる]ので
しょうか。
いずれにせよ、女子学生から「気持ち悪い~」といった非難はなさそうでした。
私の聞いた唯一の批判は「新品の高いのを捕られた!」というもの。真面目に怒ってた
ので(えっそこ?)と少し驚きました。
<機会は一度きり>
ともあれ終わってみると罪のない明るい印象。
日本ならどうなるかと考えてみましたが、何だか暗~くなりそう。
キャンパスで明るくワイワイパンテ〇〇狩り.. 日本では無理そうです。
米国でも現代なら無理かも。
米国人の明るい面をまた見た思い。ものは試し、やはり参加していれば、彼らの国民性に触れる絶好の機会だったかも。今更悔やんでも遅すぎるのは言うまでもありません。
英語なら
Seize the day.
(その日をつかめ)
人生は全て練習なしの本番。来たっ、と思った時に、つかみ取るかどうかですよね。
See you later,
Jiro
<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解する。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆
追伸:
50年代の古い新聞記事。昔~のウィスコンシン州立大(私の留学先)でのPanty Raid被害救済募金。
https://www.wisconsinhistory.org/Records/Image/IM76145
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員