あなたがもし、
Do you know “I will follow him”?
と訊かれたら、
答えは”No, I don’t.”かも。
でも「天使にラブソングを」の歌だよ、と言われればピンとくるかも。
酒場の歌手と、尼僧達とが教会でこの歌を歌うシーンは圧巻。
私は興味を惹かれ、歌について調べると、意外なことが分かりました。
あなたも、知ればきっと英語学習にプラスになるでしょう。
まずこの歌は、日本でもおなじみのポールモーリアが作曲。1962年に沢山の国のヒットチャートに出るんですね。フランス・イタリア、ドイツ、ベルギー等々。そして翌年に女子中学生が歌ってアメリカ・オーストラリア・南ア・イスラエル等で大ヒット。そして日本でも大人気。
そして外国語「オタク」wの私が一番驚いたこと。それはこの歌が4か国語(英・仏・伊・独)で歌われていたことです。
おまけにその歌詞に奇妙な差があるのです。
どういうことかというと英語・フランス語・イタリア語は明るいラブソング、でもドイツ語だけは暗い別れの歌詞なんです。
雰囲気の違いだけでも、何とかお伝えします。
まず、これが英・仏・伊にほぼ共通な明るいラブソングの歌詞。
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♪I will follow him
私は彼について行く
Follow him wherever he may go….
彼がどこへ行こうと….
There isn’t an ocean so deep
いくら海が深くても
A mountain so high it can keep
いくら山が高くたって
Keep me away from his love.
私を彼の愛から引き離せないわ…
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そしてドイツ語の暗い別れの歌。
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Warum muss der Abschied denn sein
なぜ今お別れなの
Warum laesst du mich nun allein
なぜ行ってしまうの、私を一人にして
Adio, adio, adio
さよなら、さよなら、さよなら…
同一のメロディーに、こんなに明と暗の歌詞がついています。しかもドイツ語だけ暗い感じ…あなたは気になりませんか。私は気になります。そこで理由を二つ考えてみました。あくまで私の主観ですが…
一つ目。私がドイツ語を学んだ時の感じは(ドイツ語の発音やリズムって何だか暗く重たい…)でした。このドイツ語の感じが、別れの暗く悲しい歌詞にぴったりだったのでは?というもの。
二つ目。改めてこの曲を聴いてみると、メロディー自体に、何とも言えない哀愁があるようです。メロディーのこの一抹の哀愁が(一方で多くの人の心を捉え、他方)ドイツ語の暗さ重たさともマッチした…というもの。
さて音楽批評家気取りはこれ位にして話題は英語に戻ります。歌を良く知れば、歌を通して学ぶ英語の学びにもきっとプラス。
何しろ口ずさむだけで言語学習に繋がるのが歌。英語の歌が気に入れば、英語の勉強が勉強でなくなってしまうかも。そうなればしめたもの。
楽しみながら英語が学べると、ホント良いですね。
See you soon!
Jiro
↓ ↓ ↓
追記:
この歌を今でも歌い続けている女性歌手Peggy Marchの最年少女性歌手全米ヒットチャート一位の記録(15才)はまだ破られていないそう。
◯Peggy March
・TV show
https://www.youtube.com/watch?v=a8-6o_ultLg
・司会入り
https://www.youtube.com/watch?v=_eMEg4Ikfy4
・フランス語
https://www.youtube.com/watch?v=kyN8iv7MMD8
(4か国語で歌うのは Petula Clark)
・ドイツ語
https://www.youtube.com/watch?v=6BrkQrhMUws
(同上)
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員