新しくオープンした【World Life】とは?
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豪で遭難!助けは来るのか?! 

World Lifeな生活
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憧れの世界最大の砂の島 オーストラリアのフレーザー島への旅。

ところが、車のタイヤが砂にはまってしまい動けなくなる。通り過ぎる車もなく、最終手段のレスキュー隊に電話をするも、まさかのお互いに見ている地図が違っていて話が噛み合わず…。

野生の犬ディンゴに襲われるかもしれない恐怖の中、レスキュー隊を待つ2人。とうとう辺りは真っ暗になってしまった…。 ここまでが前回のお話し。

果たして、無事に助けは来たのでしょうか?

<えっ?! うそでしょ?!>

「早く助けに来て!」そんな思いもむなしく、時間はどんどん過ぎ、背の高い林の向こうにピンク色の夕焼けが見える。美しい夕焼けなのに悲しくなる。

そして、とうとう辺りは真っ暗に…。

時間はまだ7時頃。街中なら明るく賑やかでお店やレストランも人が溢れている時間帯。しかし、ここは明かりも街灯も全くない、木々に覆われた真っ暗闇。「あ~、他の人たちは今頃、レストランで楽しく飲んだり食べたりしてるんだろうなぁ」

そんな事を考えながら、私たちだけ別世界の真っ暗な闇の中に、ポツンと取り残された気分になる。もう会話をする気力も、何か食べる意欲もなくなっていた。ただ暗闇の中に座って来るか分からない助けを待つのみだった。

と、真っ暗闇の中に強い光が動くのが見えた!車のヘッドライトだ!
「助けに来てくれた~!!」こちらもライトをつけて合図する。

だんだん近づいてくる光が、神様のように感じられて泣きそうになる。

レスキュー隊:「遅くなってごめんね。別の道と思ってそっちを探してた。」

やっぱり場所がうまく伝わっていなかったようだ。それでも、これで一安心。助かった。

と、思ったのも束の間。

レスキュー隊:「ここの道はまっすぐじゃないから、牽引して行くのは危険。運転の仕方を教えるから自分で運転して。はまった時は引っ張るから。」

ずっと引っ張って行ってもらえると思ってた私たちはちょっとショック。運転の得意な友達が車を運転し、隣にレスキュー隊が乗って砂の道での運転の仕方を教えながら進んでいく。

私は、レスキュー隊の車に乗ることに。車のドアを開けると後ろには小さな男の子がお菓子をほおばっていた。(レスキューに子供連れ?)と思ったが、本土に買い物に行った帰りだったのを思い出して、逆に申し訳なくなる。

私たちの車が前を走り、後ろからレスキュー隊の車が続く。少し走ったところで、レスキュー隊の人から衝撃的な一言が!

「あの車、4WDじゃないよ」

私:「??? えっ? どういう事? 車借りる時4WDって書いてあったよ」
車の事が分からない私は、彼の言っている事もよく理解できなかった。

レスキュー隊:「本当の4WDじゃない。ギアを入れると4WDになるけど、いつも4WDじゃないといけないんだ」
そして、
「本当は島に入っちゃいけない車だよ。フェリーに乗る時に止められるはずなんだけど。なんで入って来れたんだろうね。」と

(え~、入っちゃいけない車?! フェリーで止められるはずだった?! フェリー乗り場では何も言われる事なくスルーされたけど…)

本当は入れない車で、島に入れたのはラッキーだったのか、アンラッキーだったのか…。とにかく衝撃の事実!

その問題の車は、その後も何度か砂にはまったり、倒木に道を阻まれたりしながらようやく林を抜け、開けた75マイルビーチへ出た。

<トントン。誰?>

レスキュー隊:「ここまでくれば、水で砂が硬めになってるから大丈夫だろう。ホテルまではまだ結構あるから僕たちはここまで。」そして

「後は、なるべく水際をスピードを出して走っていけよ。あ、でも時々岩が出てるから気を付けるんだよ!」

スピードはだすけど、岩には注意って…、訳の分からない忠告をされる。命の恩人のレスキュー隊にお礼をいい、別れる。
 
ここからは、また二人だけで走って行かなければいけない。本当だったら、青空に真っ白の砂浜、そして真っ青の海が続いているはずだった。それが今は、真っ暗な世界。唯一の光は月明かり。月に照らされた海が不気味に黒光りしている。

レスキュー隊に言われた通り、水際をスピードを出しながら、でも目を凝らして岩を見つけては避けつつビーチをひた走る。

しばらく走ると、光が見えてきた。ホテルだ。車で入って行くと、外のテーブルでビールを飲んで楽しんでいる人たちが見えた。真っ暗闇の世界から、元の世界に戻ってきたようでほっとする。

車から降りると、「なんだ、なんだ。こんな時間に?」という目でこちらを見てくる。「ここ、〇〇ホテルですか?」と聞いてみると「違う、違う。〇〇ホテルはまだずっと先だよ。こんな時間に行くの?気を付けてね。」と驚かれる。

(まだまだ先か~)気が遠くなるのを我慢して、また再び暗闇のビーチをひた走る。

やっとの思いで目的地のホテルに到着した時、時間はすでに夜の9時を過ぎていた…。湖を出てから7時間もたっていた。

到着したホテルは、ホテルと言っても大きなホテルではなく個人経営のリゾートホテル。なので、当然と言えば当然だが、入り口の門はすでに閉まっていた。受付らしい建物も真っ暗。中もひっそり静まり返っている。

「えー!ここまで来て野宿はないよね~」とまた悲しい気分になる。

とりあえず、電話をかけてみる。すると、女性の声が。「予約していた者なんですけど、トラブルがあって今着いたんです。チェックインできますか?」と恐る恐る、聞いてみると

「大丈夫よ。今行くから」と言ってくれた。しばらくすると、奥からいかにもオージーのママといった感じの体格のいい、でも優しそうなオーナーが来た。

私:「遅くなってごめんなさい。車が砂にはまってしまって。レスキュー隊に助けてもらったんです」

オーナー:「何かあったと思ってたわ。疲れたでしょ。手続きは明日でいいから。部屋に案内するわね」

と、チェックイン手続きもなしですぐに部屋へ案内してくれた。ありがたい。

部屋に入ると、今までの緊張がとけ疲れがドッと押し寄せて放心状態になる…。動く元気もなくただボーっとしていると…。

トントン。
 
ドアをノックする音。誰??と思ってドアを開けると、さっきのオーナーが。

オーナー:「夜ご飯まだでしょ。これ残り物だけど、シチュー。食べて」

とお鍋を差し出す

うわぁ~。なんて親切!!料理する気にもなれなかったんだよね。ありがとう!!!
思わず、オーナーにハグをする。緊張がとけ涙があふれてくる。

オーナー:「大変な日だったわね。ゆっくり休んでね。」

オーナーの言葉が心にしみる。

温かいシチューを食べ、ようやく体に血が巡り始めた感じに。その夜は倒れこむようにベッドに入り、あっという間に寝てしまった。

<自然は偉大>

次の日、朝起きると、燦燦と輝く太陽に青空。昨日の真っ暗闇の世界が嘘のように輝いていた。昨日、ひた走りに走った真っ黒い75マイルビーチも、真っ白い砂浜がまぶしく光っている。

本当はこの美しいビーチで1日ゆっくり過ごす予定だった。が、レスキュー隊の人になるべく早く島を出た方がいいと言われていたし、昨日の恐怖体験もあり、私達も島を楽しみたい気持ちより、早く島を出たいという気持ちが強かった。

昨日の道を戻る事は考えるだけでも恐ろしいので、距離はあるが別のビーチ沿いのフェリー乗り場に向かう事にした。

憧れの75マイルビーチはやっぱり美しかったが、気持ちは晴れないまま。何枚か写真を撮っただけで、あとはひた走りに走り、フェリー乗り場へ。船が島を離れていく時には正直ほっとした。

自然は私たちを癒してくれるものでもあるが、時に恐ろしい物でもある。街中では自然の存在は小さくて、人間が好きなように変え、人間が自然をコントロールしているようにさえ見える。

けれど、山でも川でも、海でも、大自然の偉大な力を前にすると、人間は本当にちっぽけで無力だと分かった。それと同時に自然に対する畏敬の念も芽生えた。人間の力では到底及ばない自然の力。

素晴らしい景観も美味しい空気も自然が生み出してくれるもの。自然に感謝し、敬いながら、人間が自然に合わせていく物なんだと、フレーザー島への旅は教えてくれた。

この夏、みなさんも自然の場所に行く時にはもしもの事を考えて、準備は万端に!それから自然を満喫してくださいね!

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