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アメリカ人でも英語を練習する

World Lifeな生活
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「アメリカ人の大学生も,話し方を訓練しなければ,英語をうまく話せないのよ!」

そんな意外なことを聞いたのは,私,Swatchが英語を本格的に始めた,防衛省の英語学校での話。

英語学校は,英語の通訳を養成する学校で,毎週木曜日,午後の3時間,アメリカ人の講師によるゲストアワーという授業がありました。

アメリカ人講師は,米軍横田基地に住んでいる米空軍や米海兵隊将校の奥様達。10人のクラスにマダムが一人。毎週決められたアメリカや日本のトピックについて,学生がプレゼンをする形式の授業。

将校の奥様ということもあって,将校にはsir!をつけて呼びますが、講師の夫人たちは,Madamを略して “Ma’am”(ミャム)と呼びます。「ミャム」は訛っているようですが,「マム」と日本語で発音すると「お母さん」という意味になってしまいます。

マダム達は,アメリカでも裕福なクラスの育ちで,皆さん大学卒。ブランドの服に,いつも良い香りのコロンをつけていて,アメリカのスターのような雰囲気を醸し出しています。ドキドキ!

学生のプレゼンの後、ざっくばらんな質疑応答の中で,「英語は難しいですね」といった私の感想に,担当のマダムが,言ったのです。

「アメリカ人の大学生も,話し方を訓練しなければ,英語うまく話せないのよ!」

どういうことなのか。

ースピーチ・クリニックって何?ー

「私は,州立ウイルスコン大学でスピーチクリニックを専攻して,英語の話し方を研究しました。」と担当マダム。

私Swatchは,アメリカの大学制度を全く知らなかったので,スピーチクリニック?,英語の話し方?と聞いても何のことだかさっぱりわからない。

“What’s that? Ma’am”
(どういうことですか)

と質問した。

マダムは,よくぞ聞いてくれたとばかりに,ウイスコンシン大学のこと,スピーチクリニックのことを説明してくれました。

どうやら,ウイスコンシン大学で,教職員が学生支援について話をしている時,大学生のコミュニケーション能力に問題があるのではという話になったのです。

学生が,自分のことをうまく表現できない。声が小さくて聞こえない,などが話題になり,後年,この大学にアメリカではじめて,「スピーチクリニック」という研究が始まったのです。

マダムは,アメリカの大学生でも,「英語の話し方を訓練しなければ,うまくコミュニケーションは取れない。日本人が英語を難しいと感じるのは当然だ」というのです。

それを聞いてびっくりしました。アメリカ人の大学生が英語の話し方を訓練する? ものすごく興味が湧きました。と同時に,英語と私の距離が一気に縮まった気がしたのです。

英語は,訓練次第で,アメリカ人のようにペラペラになれると感じたのです。
そう思い込んだのかもしれません。英語は訓練の方法を考えれば上達するという考えです。

このことが,私の英語人生で一番重要なアドバイスになりました。

ー20年後にスピーチクリニックー

そのマダムの衝撃的なアドバイスで開眼し,英語研究を続けていくうちに,出会いがありました。
マダムから話を聞いていた,ウイスコンシン大学のスピーチクリニックに関する論文と出会ったのです。

その頃私は,防衛省を退官し,私立大学に就職して,学生支援業務をするかたわら,東京大学大学院教育研究科で,アメリカ軍の大学制度について研究していました。

その中で,ウイスコンシン大学が,大学拡張部(エクステンション)で,戦争から帰った若者を大学に受け入れる事業を始めたという論文を読み,そこでスピーチクリニックの論文に出会ったのです。

まさしく,アメリカ人の学生は,英語の話し方の訓練をしなければ,英語がうまく話せないというものでした。

あのマダムから教示されて20年以上たっていました。


スピーチクリニックの論文は,専門的な用語が多く,理解するのは大変でしたが,自分の経験と英語をうまく操れないアメリカの学生とは共通点がありました。

基本的には,英語をうまく話すことができない学生に,様々な分野から科学的なトレーニングを施し,英語のコミュニケーション能力を向上させるという研究内容です。

論文内容から,母国語を話す人にも訓練が必要という概念がしっかりと理解できました。それを基に,外国語として英語を話す人に対しても「訓練」すれば,英語は確実に上達するという私の考えが生まれました。

その考えをもとに,私は,1980年に始めた英会話クラブでその教育理論を実践し,多くの人の参加者が,英語ペラペラの道に進んでいきました。

その概要をまとめたのが次の4点です。

1 英語は,訓練しないと話せない
2 英語を発音するための筋力を向上させる(筋トレ)
3 英語の発音の変化を覚える(正しい発音)
4 コミュニケーション能力とその技術の向上

(引用:スワッチの曹友英会話CLUB「SOYOU刊行事務局」)

詳細は,機会を改めてお伝えさせていただきたいと思います。

ー応用されたスピーチクリニックー

スピーチクリニックの効果を,非常に速い段階で取り入れたのが,アメリカのビジネススクールです。

ビジネススクールでは,経営学修士(MBA:Master of Business Administration)取得を目指し,授業では,大企業の成功例を徹底的に研究し,その会社の役員(Executive)や最高責任者(CEO)となって,討論する。新しい条件の中で,会社をどのように運営していくかなどを体得する教育を行います。

その中で,とくに強調されるのが,コミュニケーション能力。

相手に英語で(母国語で)自分の考えていることを,相手が理解できるように伝えるプレゼン能力です。話す速度,英語の表現,英語の発音の明瞭さ,個性,ユーモアなど話し方のあらゆる技術を駆使して,相手に自分の意図を理解さえる技術をマスターさせる。
まさにスピーチクリニックで研究されていた内容です。

MBAを取得した人に,寡黙な人はいません。日本一の自動車メーカーの社長は,英語でも日本語でも,素晴らしいプレゼンをテレビのCMや新車の発表会などで披露しています。

MBA取得のために,話し方の訓練を成し遂げたのだと思います。

ーPractice makes you perfect!ー

Practice makes you perfect!は「継続は力なり!」と訳されていますが,「練習すること」であなたを完璧にするですね。practiceは,習慣になるまで実行する,練習を続けるということです。

英単語の丸暗記,フレーズを覚えるだけではなく,実際に英会話を練習することが大切だということです。

防衛省の英語学校でアメリカ人講師のマダムから,スピーチクリニックを知り,アメリカ人も英語を話す訓練が必要だと分かったときに,自分でも訓練次第で英語がなせるようになる。英語ペラペラになるんだという夢ができました。

この言葉との出会いが私の英語とのかかわりに勇気を与えてくれました。

英語ペラペラは,毎日の練習からです!

 

 

P.S.
私自身,最近練習が疎かになり,舌が回らないことがあるのですが,そんな時,大先輩のことを思い出します。

六本木にあった防衛庁の職場で,毎朝7時半から30分間,中国語の音読が聞こえてきました。
5階の非常階段から,大声の中国語が聞こえてくるのです。

防衛省大臣の,専任中国語通訳官の田中氏でした。

「諏訪君,外国語はね,よどみなく話せなければ意味がない。通訳が言いよどんでいたら,通訳の内容も疑われる。」

「だから僕は,毎朝,音読練習をするんだ。3日さぼれば,他人にも違いが分かる。一日さぼれば,自分がそれを如実に感じるんだよ。」

いやあ,今思い出しても,鳥肌が立つほど,感動したことを覚えています。

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