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「メール」は数えられないんです。

World Lifeな生活
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あなたのスマホ,メールを受信した時の「音」ってどんな音ですか?

最近はLINEMessengerなどを使うことも多く,
携帯のアドレスでメールをやり取りする人も少なくなってきているかと思います。

一昔前,ガラケー全盛期の頃は

“You’ve got mail”(ユー・ガット・メール)

の声でメールの着信を教えてくれるものも流行りましたが,
覚えていらっしゃいますか?
映画のタイトルにもありましたよね?

この “You’ve got mail.”ですが,

一通受信したんだから,

“You’ve got a mail.”じゃないの?」

と思われた方,いらっしゃいませんか?

実は基本的に “mail“ は数えられない名詞(不可算名詞)なのです。

今回は,そんなちょっと勘違いしそうな「数えられない名詞」をご紹介しまーす。

― “mail”は数えられない?―

“mail”(メール)というと,今はもうすっかりと日本語化している言葉。

ですので,ついついPCやスマホに届く「メール」のことと思ってしまいがちですが,

そもそもは,

手紙やハガキ,小包などの【郵便物】のこと。

“letter”(手紙), “postcard”(ハガキ),そして “parcel, package”(小包)は,
最後に “s”をつけて「複数形」を表すことのできる「数えられる名詞(加算名詞)」ですが,

これらの集合体を表す “mail”は,数えられない名詞(不可算名詞)なのです。

なので,「今日はたくさんメールを受け取ったよ。」といいたい場合に複数形の “s”を付けて

“I got a lot of mails today.”

と言ってしまうと,さぁ大変。

文字化すると,「ああ,この人間違えてるな…」とわかってもらえるかもしれませんが,
口頭で言った場合,もしかすると変な誤解を与えてしまうかもしれません。

というのも,

郵便物を表す “mail”と男性を表す “male”は,スペルこそ違いますが発音は同じ。

“mail”は複数形として使わないので,ネイティブは

“I got a lot of males today.”(今日はたくさんの男性を手に入れた。)

と聞こえるのだそう。(笑)

もちろん,その時の話の前後の内容でわかるはずではありますけどね。
でも変な勘違いをされないように, “mail”には単数を表す “a”も複数を表す “s”も付きませんので覚えておきましょう。

ちなみに,「電子メール(なつかしい響き…)」の “email, e-mail”も,以前は「数えられない名詞」として使われていましたが,今では普通に

“I got a lot of emails.”のように使うことができますので, “e”をつければ,“a”も複数を表す “s”も付けることが可能です。

でも,Eメールのことも普通に “mail”と言っているのでその場合は,やっぱり数えられない名詞として使いましょう。

―ケーキは数えられるのか?―

さて,ハロウィンも終わり,街やデパートなどでは一気にクリスマスのデコレーション。

いやぁ,早いものです。
洋菓子店のウィンドウには,

「クリスマスケーキ予約受付中」というポスターも見かけるようになりました。

さて,この “cake”ですが「数えられる名詞」でしょうか,それとも「数えられない名詞」でしょうか。

答えは

「両方」なんです。

つまり,ホールのケーキ(まるごとのケーキ)であれば

“a cake”. (ホールケーキ1つ)
“two cakes”(ホールケーキ2つ)

のように「数えられる」のですが,
それを切り分けると,「ケーキの一部」となるため

“a piece of cake”(一切れのケーキ)
“two pieces of cake”(二切れのケーキ)

のように, “piece”をつけて表すのです。

ですので,バースデーケーキやクリスマスケーキは数えられるケーキ。
いちごのショートケーキなどは数えられないケーキとなるのです。

ちなみに,ショートケーキって短いケーキで “short cake”と思っていませんか?

これはクリーム状の食用油脂の「 “shortening”(ショートニング)」を使っていることから

「ショートケーキ」と呼ばれるようになったんです。

なので,「短い」という意味の “short”ではないのです。

―バナナやぶどうは?―

いわゆる果物のことを日本語では「フルーツ」っていいますよね。

英語で書けば “fruits”のように,複数形の “s” をつけた形です。

でも単数形は “fruit”(フルート)。

“fruit” “fruits”は,どう違うのでしょうか。

「果物が大好きです。」というように,何も限定せずにただ「果物全体」という場合は

“fruit”のように単数形でOK。

“I love fruit.”のように使います。

でも,その中でもバナナとぶどうが好き!という場合は,

“My favorite fruits are bananas and grapes.”
(私の一番好きな果物はバナナとぶどうです。)

となります。

「バナナとぶどう」ですので種類が2種類以上ありますよね。
その場合には複数形の”s“をつけて”fruits”(フルーツ)とします。

漠然と「果物」という場合は単数形ですが,具体的に2種類以上言う場合は “fruits”のように複数形にするんですね。

では,そのなかでも「房」であるバナナはぶどうはどうなのでしょうか。

バナナが大好き!といいたい場合,

“I love a banana.” なのか,それとも “I love bananas.”なのか。

それは簡単。

単数形の “a banana”とした場合は,「バナナ1本」となります。

つまり, “ I love a banana.”と言ってしまうと,「私は(とにかく)バナナが1本だけ好きなのです。」という,謎の1本限定になってしまうのです。

ですので,単に「私はバナナが好きです。」と言いたい場合は,

“I love bananas.”と,複数形にしましょう。

「ぶどう」の場合も同様です。

“a grape”とすると,「ぶどう1粒」という意味。

なので,“I like a grape.”と言ってしまうと,

「私はぶどう一粒が好きです。」

となってしまいます。

「ぶどうが好き」であれば,やはり複数形の

“I like grapes.”にしましょう。

― “fish”は?―

大前提として, “fish”という語は単数形も複数形も同じ「単複同形」の名詞。

そのため,「 “fish”は不可算名詞,つまり,数えられない名詞」と思っている人も多いんです。

でも,実際は違います。
単数形も複数形も同じ形というだけで,

“a fish”(一尾の魚)
“two fish”(二尾の魚)

のように「数えられる名詞」なのです。

魚が一尾,二尾,三尾…というと3匹の魚がいるってわかりますよね。

でも,切り身や刺し身にすると,一尾,二尾ではなくなります。
その途端に「丸々一尾」とは言えなくなりますよね。

“fish”は数えられないと勘違いされたのは,単数も複数も形は同じ,ということと
料理用に切り身にされるなど「魚肉」としての “fish”があるためと考えられます。

これらはぜーんぶ,「魚」つまり “fish” です。
でも,使い方はこのように違うのですね。

ちなみに,魚の種類がたくさんの場合は “fishes”ということもできますが,一般的にはやっぱり “fish”です。

今回は,簡単に「数えられる名詞」「数えられない名詞」のお話をしてきました。

“mail”が数えられないなんて,ちょっとびっくりですよね。

ところで冒頭にお話した,“You’ve got mail.”のガラケーの音声の人,私の長年の友人です(笑)

それではまた来週〜!

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