【World Life】とは?
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クレーター跡地に出来た町

World Lifeな生活
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ヨーロッパにはお城がたくさんあるのですが、その中でもお城好きなら訪れて欲しいのはドイツの古城街道からロマンティック街道へ抜けるルート。

ドイツでも人気の黄金ルートです。名前からしてロマンチックでメルヘンな感じが漂ってますよね。
古城街道沿いには、山の上に中世のお城がいくつも残っていて、ロマンティック街道沿いには、城壁に囲まれた中世の美しい街並みを残す町が点在しています。
その中には「進撃の巨人」のモデルではないかと言われる町や、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになったと言われるお城も。
空想のように思われる町やお城が現実にあるのが、ドイツのロマンティック街道なのです。

<空からアレが落ちてできた町?!>

「進撃の巨人」のモデルになったと噂される町は、「ネルトリンゲン」。
町の周りは約3Kmの城壁で囲まれ、オレンジ色の切妻屋根の家が並ぶ中世の時代を色濃く残した小さな町。その町の形は綺麗な楕円形をしています。
実はこの町。1500万年前に、大きな隕石が落ちた時にできたクレーターの上に築かれた町で「隕石の町」でもあるんです。これも漫画やアニメの世界の話みたいですよね。

町としたら、歩いて回れる程の小さな町ですが、「町全体が入る程の隕石ってどれだけ大きな物が落ちてきたんだ」とそこにいると不思議な気持ちになります。

ロマンティック街道の中で私が好きな街は「ローテンブルク」
こちらも城壁に囲まれた町で、城壁の一部は歩くこともできます。中世の頃は兵隊さんが行き来し、城壁の小さな穴から弓を放ったり、熱い油を流したりして敵から町を守っていた場所。

そう考えると、狭くて細い城壁も忍者になった気分で楽しめます。城壁の中に足を踏み入れたとたん、中世の時代にタイムスリップ。黄色やオレンジの壁に木組みの家が並び、町の中心のマルクト広場では、お人形が出てきてお酒を飲む仕掛け時計があったりしてかわいいのです。

町を歩けば、いつ行っても年中大きなクリスマスツリーが飾られているクリスマスショップに、ソーセージやハムが吊るされているお肉屋さんに、プリッツェルの形をした看板がかわいいパン屋さん。
アニメの世界やテーマパークのような町が実在している、そんな感じの町です。

この町の名物お菓子がシュネーバル。「雪の玉」という意味で、大きさは野球ボールくらいで、見た目はその名の通り雪玉のよう。
ただ柔らかくはなく、極太麺を丸めて揚げた物に粉砂糖が振ってある感じなので結構しっかりしてて食べ応えあり。粉砂糖以外にもチョコやナッツバージョンなどもあります。私は「美味しい!」という物でもなかったですが、話のネタに食べてみるのはいいと思います(笑)

<美しい城を建てたのは狂王?!>

ロマンティック街道の最後を飾るのが、「ノイシュバンシュタイン城」。ディズニーランドのシンデレラ城のモデルにもなったというお城です。私はこのお城が見たくて添乗員になったと言ってもいいほど、このお城に憧れていました。

そして、実際に見たらますます好きになったのです。森の中にそびえるノイシュバンシュタイン城は、おとぎ話に出てきそうな美しい外観。
お天気のいい時はお姫様が住んでいそうな、そして曇り空の時には魔女が出てきそうなおどろおどろしい雰囲気になってどんな天気でも素敵。

そして季節も、春や夏の青々とした山々の中ではお城の白さが際立ち美しいし、秋の紅葉をバックにした姿もまた美しい。そして冬は雪景色なって、雪の中にそびえる姿もまたため息が出る程美しい四季折々の良さがあるお城なのです。

ただ、このお城、意外と近代的なお城って知っていましたか?
古城街道やロマンティック街道沿いのお城や町はほとんどが中世、10~15世紀前後に建てられた物。しかし、ノイシュバンシュタイン城は中世のお城のような外観なのですが、建てられたのは19世紀。中世よりも時代はずっと後。

日本で言うと平安時代~室町時代と明治時代くらいの差があります。なので、外観は中世のようなんですが、お城の中は極めて近代的。
水洗トイレに、キッチンではお湯もでて、お料理が部屋まで持ちあがるようエレベーターまであったというから凄いです。

その頃はもう、山の上にお城を造る時代でもありませんでした。それをわざわざ山の上にお城を造らせたのは、中世の時代に憧れた王様が造ったから。

その王様の名前はルートヴィッヒⅡ世。
彼はお金を湯水のように使い、国を財政難に落としいれた「狂王」とも言われています。ただ、私はノイシュバンシュタイン城が大好きな事もあり、ルートヴィッヒⅡ世についても悪く思えないのです。そして、若かりし頃の彼は長身の超イケメン( *´艸`)

若くで王になった彼は、まだ純粋で、争いや陰謀渦巻く戦争や政治の世界を避け、自分の理想の美や芸術、音楽を追い求め、お城の建築にのめり込んでいってしまったのだと私は感じます。
政治そっちのけで、巨額のお城建築と音楽の世界に引きこもるルートヴィッヒⅡ世を周りは精神病とし、ミュンヘン郊外の離宮に幽閉します。

その翌日、彼は、近くの湖で謎の死を遂げたのです。その死は、事故死とも自殺とも、そして他殺とも言われていますが、現在でもその死の真相は謎のままです。
謎に包まれた彼の死もまたこのお城を魅惑的な物にしているのかもしれません。
建築途中でルートヴィッヒⅡ世が亡くなってしまったため、お城の大部分は未完成のままに終わっています。

ノイシュバンシュタイン城の外観はよく目にする事があると思いますが、内部がどうなっているか見た事ありますか? 城内の撮影は禁止されているので、画像もあまり出回っていないかもしれません。未完ではあっても完成した部分は、彼の理想とする世界が表現された部屋の数々。

彼が傾倒した作曲家、ワグナーのオペラを題材に造られたという部屋は、そのオペラの物語の世界に迷い込んだよう。
新白鳥城というだけあってドアの取っ手が白鳥の形をしていたり、白鳥の置物が置いてあったり。廊下が鍾乳洞のような造りになっていたり、部屋の中なのに船が浮かんでいたり…。

実用性や豪華さよりも芸術性が重視された舞台装置のような空間なのです。豪華絢爛なお城は数あれど、こんなに芸術性の高いお城を私は他に知りません。
そして、お城の窓からは、遠くにはアルプスの山々、近くには広々と畑が広がる牧歌的な風景。見晴らしもよくて美しく、この景色が見たくてここにお城を建てたのかと思う程です。外も中も美しい。それがノイシュバンシュタイン城なのです。

ノイシュバンシュタイン城までは、中腹までバスで行くのが一般的。バスを降りるとまずは、マリエン橋へ。この橋の上からお城全体が入る一番のフォトスポットです。

そこから森林散歩をしながらお城まで。帰りは下り坂なので歩いて帰ってもいいですが、お勧めは馬車。特に冬は雪道だったり、寒すぎたりするのでお勧めです。お城を見た後に馬車に乗るなんて優雅じゃないですか?下まで降りると、駐車場近くに湖があります。そこもまた透明感のある美しい湖なので散歩するといいですよ。

できればお城の近くに泊って、夕方や早朝の人がいない時に周辺をお散歩すると静かで、神秘的でお城の美しさが際立ちます。
今回は、日本人にも人気のドイツのコース、ロマンティック街道をご紹介しました。おとぎ話の世界がリアルにある所なので、女性の方には特にお勧めのスポットです。

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