外国人を見たら「英語で話しかけろ!」をモットーにしていたSwatchは、六本木やら赤坂で
数多くの武勇伝を持っています。笑
当時(4半世紀前)の東京都港区六本木あたりの外国人は、17人に一人という比率だったと思います。言ってみれば、街中が無料英会話教室。
毎日、外国人との無料英会話の日々を過ごして、外国人の友人も多くできました。
六本木のUrban Trainというお店で待ち合わせ、とりあえず一杯やります。
その日の友人は、ガタイの良いアメリカ人男性。フィットネスにはかなり気を使っています。
開口一番、「一杯やりましょう!」と英語で促す。
“OK! Let’s drink alcohol!”
「一杯やりましょう」とSwatchが聞くと、
“No!I drink beer!”
「アルコールはちょっと。ビールにするわ!」
と返ってきた。
え!ビールってアルコールじゃないの?!
<Do you drink alcohol?って、どういう意味なの>
英会話をテキストで覚えていたSwatchは、そのフレーズの意味は分かったつもり。
実は、肝心なところが分かっていない英会話初心者だった。
その場も、一杯(アルコールの入った飲み物)を飲みましょうと誘ったつもりが、
Alcoholは飲まないで、ビールを飲むという答え。
ビールって、アルコール飲料だよねと疑問を抱きつつ乾杯!
乾杯で喉の渇きをいやしたところで、アルコールについて聞いてみた。
“Do you drink alcohol?”
「アルコール飲まないの」
と質問すると、
“I do but I don’t drink strong liquor to start”
「最初に強い酒は飲まないんだ」
だった。
しばらく、アルコールの話をして盛り上がったたが、こちらがしたとんでもない間違いに赤面した。
つまり、“Let’s drink alcohol!”は、「最初からガンガンやろうぜ!」というような表現だった。
アルコールを飲もうといっているんだから、ウオッカのようなかなりアルコール度の強い酒を飲むという意味もある。
日本じゃ、「一杯飲ろう!」という表現で、お酒を飲む誘いをするのだけど、“Let’s get a drink!”と直訳したら、通じるだろうかと聞いてみた。
「それだよ!」という答が返ってきた。
えっ!「一杯やろう!」は、“Let’s get a drink”でいいのだ!納得。
a drink ということで、「一杯」。この感覚があるとないとでは、酒の話では理解が違ってきます。
飲みに行くと、べろべろに酔うまで飲むという飲兵衛のSwatchには全く新しい考えでした。
<drinkは、何かを飲むこと?>
昼中たまたま外国人の友人に出会ったときに、お茶に誘われたときによく聞く表現が、
“Let’s drink a cup of coffee!”
「コーヒーでも飲まないか」
でした。
馬鹿正直なSwatchは、「ここら辺に落ち着いた珈琲店はないけど、どうしよう?」と考えて、
外国人の友人に、良い喫茶店が思い当たらないということを告げるのですが、、、、、
それは全く意味がなく、「少しばっかり話す時間はありますか」というのが彼の真意。
実際に喫茶店に入って、コーヒーを飲むのではなく、何か軽く談話するのが目的なのです。
この場合は、飲むことではなく、時間が欲しいということですね。
アメリカ人に笑われた表現“Let’s drink alcohol!”を考えてみると、drinkは、「~を飲みます」という意味で使っているのではないと、ここでやっとSwatchは気づくわけです。
drinkは、会話の中では、「~を飲む」という意味で使っているのではなく、友人として、仲間として、「お酒を飲んで楽しい時間を過ごす」という意味なのです。
drink自体に、「お酒を飲む」という意味を含み、さらに良い時間を過ごすという目的を込めて発言しているのです。子供にはわからない表現です。笑
<飲み方(drink)にも、いろいろと段階があるのです>
実は、drinkを使った表現にも、段階があり、微妙な表現ができるのです。
そこを押さえておけば、希望どおりの飲む会が実現できます。
1. get a drink 「一杯飲みませんか」
a の意味が活きてきます。とにかく,「一杯いかがでしょうか」ということです。
飲むこと自体には,そんなに重要ではなく,飲みながら話ができる状況を作りたい時に使えます。相手と約束をしたわけではないが,今回の機会を逃したくない。時間的に拘束をしたくない,また,自分に時間があまりないということを相手に伝えることができます。
2. get some drink「軽くどうですか」
someは,数杯を意味します。お酒を交えて少し長めの時間を共有したいという感じを伝えることができます。相手に,「少しお時間をいただきたい」というメッセージになります。
3. get drinks a lot「本気で飲みましょう」
a lotは,お酒をたくさん飲もうという感覚が伝わります。お酒の好きな人は,とにかく長くたくさん飲んでいたいと考えます。実際にたくさん飲むことを強要するわけではなく,自分が「たくさん飲みたいという気分」であることなので,ある意味長くなることを予告することができます。酒を沢山飲みたい理由があることをほのめかすこともできます。
4. get wasted「とことん飲みましょう」
wastedは,この場合酔っぱらうことです。「酔っぱらうまで,付き合ってくれないか」という気持ちが含まれています。外国人の場合,お酒に強いこと,外出した際にふらふらしていると警察沙汰になるなどの法律がある場合もあり,外でふらふらするほど酔うような行為はしません。自分のテンションが上がっていることを伝えたい時などには良い表現でしょう。
5. have drinks「店で飲みましょう」
動詞がgetからhaveに代わりました。その違いを少し説明しましょう。ニュアンスで言えば,getは場所をあまり選びません。休憩所であったり,公園であったり,ちょっと休んだり座ったりするところがあればOKです。Haveは,部屋の中を意味しています。Get は,ここらへんで,haveお店に入ってという区別で大丈夫でしょう。
<時間と酒の量,場所を意識するとうまくいきます>
お酒に誘う(drink)表現で,計画的に誘うことで,コミュニケーションもうまくいきますし,付き合い方が洗練されてきます。
ちょっとした表現の違いで,自分の思いや考えを相手に伝えることができます。
いわゆる日本人の空気を読むとは違った,言葉によるコミュニケーションができます。
外国人にとって,訳の分からない「忖度」よりも,自分の考えを具体的な言葉で相手に伝えることが非常に大切なのです。
英語の表現やフレーズに含まれた具体的なメッセージを理解して英会話をすれば,さらに充実した交流を楽しめます。お試しください。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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