先日知り合った女性は、自身も英語関係の仕事に就き、外国にとても関心があるようでした。
「イギリスはどうだった?」「スイスは?」「フランスは?」などと外国の事を次から次へと質問してきます。
そして、私がその国の話をするととても興味深い様子で聞いてくれ
「いつか行ってみたいんですよね~。」と。
彼女は、旅行も好きで英語も好き。でも、一度も海外に行った事がないというのです。
理由は…
<サメと交通事故>
「飛行機が怖いから。」
「あんなに大きな鉄の塊が空を飛ぶというのがいまだに信じられないし、信用できない。」と言うのです。
国内でも飛行機は使わず、福岡から東京までも新幹線を乗り継いでいくのだとか。時間もお金もかかるが、それでも飛行機に乗れずに行ける所は陸路で行くという。
だから、飛行機を使わないと行けない海外は、行きたいけれど飛行機に乗るのが怖くて行った事がないと。
これまでの人生で数回、国内線の飛行機に乗ったことがあるそうだが、「落ちたらどうしよう。絶対死ぬ!」と緊張して生きた心地がしなかったそうだ。
それが海外の長距離となるとヨーロッパでは12時間位かかる。
「海外に行きたいけれど、絶対無理ですよね…。」と彼女。
私にとったら飛行機は、乗っているだけで世界の色んな国へ連れて行ってくれる「どこでもドア」並みに便利な乗り物。
(こんなに海外好きなのに、飛行機が怖くて行けないなんて…もったいない。海外行ったら、絶対楽しいだろうに…。)
飛行機が怖いと思った事のない私には、申し訳ないけれど彼女の気持ちは分からなかった。
ただ、彼女の話を聞いていて、思い出したことがあった。
それは、私がオーストラリアでダイビングの資格を取ろうか、どうしようかと思っていた時の事。
モルジブで体験ダイブをして、ダイビングが楽しかった私は、オーストラリアに行ったらダイビングのライセンスを取ろうと思っていた。
でも、いざダイビングを本格的にしようと思ったら、オーストラリアの海でダイバーがスティングレイ(アカエイ)に襲われたとか、サーファーがサメに襲われたなどの事故のニュースが気になりだした。
「海でサメに襲われたらどうしよう…。」「海の中でパニックになったら命はないよな…。」など、不安が押し寄せて「シュノーケルでもいいか?」とまで思っていた。
ちょうどシェアメイトが、ダイビングもするというので聞いてみた。
私:「私もダイビングのライセンスを取ろうかなと思ったんだけど、サメとか出る事あるよね?危険じゃない?」
すると、
シェアメイト:「確かにサメが出る事もあるけど…
交通事故にあうようなものだよ。
交通事故、気にしてたら外に出れないでしょ?同じだよ。」
交通事故。
確かにそうかもしれない。サメに襲われたりするニュースは、大々的にテレビや新聞で報道されるから怖いと思うが、交通事故に比べればずっと頻度は低いのかもしれない。
その後、不安ながらも潜りたい気持ちが勝ち、ダイビングのライセンスを取った私。
海に潜る時には、不安や怖さはやっぱり感じる。
が、それにも増してグレートバリアリーフで潜る海の世界は美しくて、別世界だった。
色とりどりのサンゴに光をあびてキラキラ光る魚たち。魚やウミガメと一緒の目線で泳げる幸せは、海の上からではもちろん、シュノーケルでも味わえない体験。
心配していたサメも私が見たのはリーフシャークという小型で昼間は寝ているおとなしいサメたちだった。
<Time is limited>
もちろん海や空、海外が安全という訳ではない。
潜っていてマスクから水が入って来てパニックになりかけたり、飛行機も台風が接近中に飛んで激しく揺れて怖い思いをしたこともある。海外でも、ひったくりにあってバッグを取られた事もある。
でも、普通に生活をしていても交通事故にあったり、事件に巻き込まれる可能性はある。
むしろ、交通事故にあう方が、サメに襲われたり、飛行機が落ちたりするよりも確率が高いような気がする。
何をしても、しなくても危険やリスクはつきものなのだ。
危険を避けようとしても、結局危険はついてくる。
それなら避けるよりも、新しい事をやってみた方がいいと私は思っています。
飛行機が怖い、海外が怖い、新しい事をするのが怖い…。
「飛行機が落ちたらどうしよう。」「海外で危険な目にあうかもしれない…。」「失敗したらどうしよう…。」「今は時間がない。」「お金がない。」…不安要素やできない理由を上げだしたらきりがないでしょう。
だけど、時間には限りがあります。そして、その限りがいつ来るかは誰も知りません。
飛行機が怖くて海外に行けないと言っていた彼女は60歳を過ぎていました。「いつか、いつか…」と先延ばしにしていくうちにも時間はどんどん過ぎていきます。
海外に行くにはお金や時間も必要ですが、私は体力や気力も必要だと感じています。そして、それが全て揃ったとしても、今のようにコロナや戦争などの外的要因で行けない事もあります。
「いつか」は「いつでも」ではないんです。
「いつか、その時が来たら…」と言っていたら、その「いつか」は、結局やってこないまま終わるかもしれません。
海外に限らず、「いつか外国人と英語で話してみたい」「いつか独立して起業したい」など「いつかこんなことがしてみたい。」という事はありませんか?
不安や怖さ、心配…それに押されて大切なチャンスを逃していませんか?
新しい事をするリスクと現状維持の安全。どちらを選ぶか。
するかしないかはあなたの勇気と決断次第。
リスクの先にはきっとあなたの知らない新しい世界が待っています。
Your time is limited.
勇気をだして「いつか」を「今」叶えてみませんか?
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
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