日本の伝統文化には、「茶道」、「華道」、「柔道」、「剣道」など「道(どう)」とつくものがたくさんありますよね。
「道」って何でしょう?
それは、英語習得にも通じる物があると私は思います。
先日、「お香の体験会」というのがあり、初めて「香道」を体験しました。「香道」ってどんな物か知ってますか?
香道は、香木の薄片を加熱して、芳香を鑑賞するというもの。
茶道の先生でさえ、お香席は初めてとの事。香道が現在の日本人にとって、どれだけ遠い存在なのかが分かります。
緊張して臨んだお香体験でしたが、意外や意外、ゲームのように面白いお香席でした!
<古い木のかけらが数万円?!>
お香自体は、お線香だったり、部屋で香りを楽しむために使ったりもしますよね。海外でもincenseは人気で、アジア圏だけでなく、ヨーロッパでも雑貨屋さんなどでよく売っています。
お線香のように細長い物から、お灸のように円錐形の物など。ただ、香りはバラの香りなど香水のような物もありました。
お香自体は私たちにも割と身近な物。
ただ、「香道」となると話は別です。
茶道を習っている人は割といますが、香道を習っているという人に私は今まで一度も会った事がありません。
香道には、流派が御家流と志野流とあり、今回体験したのは御家流。
体験会という事で、席に入る前に「香道」についてや、香りの聞き方について説明がありました。
まず、香木について。白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)などの名前は聞いた事がある人もいると思いますが、それが香木の種類です。
香木は、高い物では1gで数万円するものもあるのだとか!ぱっと見、古い木のかけらにしか見えませんが、どうりで仰々しく丁寧に包まれている訳です。
そして、1回に使う量はこの木のかけらを更に小さくした、ほんの爪の先ほどの量だけ。そんな少ない量でもきちんと香りが感じられるのは驚きでした。
そして、香道では、香りは「嗅ぐ」ではなく「聞く」というんですね。
香りの聞き方はこんな感じ
①香炉を左手のひらにのせる。右手の指でOKサインをつくる。
②香炉の上を蓋をするように、右手で覆う。
③親指と人差し指の間に鼻を近づけ、香りを聞く
そのまま鼻から息を吐くと、中の灰が舞い上がるので、香炉から離して息をはく。
これを数回繰り返し、隣の席の方に香炉を置く。
ゲームのようだったと言ったのは、「組香」という、数種類のお香の内から、その組み合わせを当てるという物。つまり、香り当てゲームです。
今回は、3種類のお香が用意され、1つ目、2つ目と香炉が周り、お香を聞いてその香りを覚えます。
3つ目は周ってきませんが、1つ目でも2つ目でもない香りが3つ目の香りとなる訳です。
そして、そのうちの2種類のお香が順番に周ってきます。お香の種類とその順番を当てなければいけません。
これが、なかなか難しい!香りの違いは分かるものの、香りの記憶というのは残っているようで残っていない。「この香りはどっちだった?」となるのです。
その答えを紙に書いて、提出するのですが、書き方もまた風情があります。
ただ、1番・3番と書くのではなく、その組み合わせにより書く言葉も決まっています。
今回は、宮崎で行われたので、日本神話のふるさとという事で、テーマは「天岩戸」。その組み合わせにより書くのは「夜明け」「開く岩戸」などの言葉。
全員分の紙が回収され、大きな紙に全員の名前とその下に回答が書かれます。
回答が上の句のようになり、その答えがあっていれば、下の句に「光り輝く」と書かれ、間違っていれば「闇深し」と書かれます。
果たして、私の結果は…
…
「闇深し」でした((+_+))
2つ目は合っていたのですが、1つ目を間違ってしまいました。正解した方は、名前が呼ばれ記念品のような物がもらえました。
「香道」と聞くと、かしこまった席で静まり返った中、作法を気にしながら香りを聞くと思っていたら、こんなゲームのように楽しい物があったとは驚きでした。
御家流のお家元も気さくな方で「堅苦しく感じず、お香を楽しんでもらいたい」という気持ちが伝わってきました。何事も経験してみないと分からないものです。
<〇〇道も英語も基本は…>
さて、冒頭でも話した日本文化の「道」の話。
日本の「〇〇道」と名のつくものには、ただ単に技を極めるとか、強くなればいいという物ではなく、人間性やあり方まで高めていく物。そこが外国の物とは大きく違う所だと思います。
そして、全ての「道」の基本にあるのは「型」。
私は茶道しか分かりませんが、茶道にもお点前の流れ、準備からお茶を点てて出し、片付けまでの「型」があります。
それを頭で理解するというよりも身体が覚えるまで何度も何度も練習をします。一通りできるようになったら、それでOKという訳ではありません。
手の角度やお道具を置く数センチ単位のずれなど、決まった型を教え込まれます。そうする事で、一連の動作が身体や手にしみつき、「無」の心で、流れるようにできるようになるのです。
英語でも同じ気がします。あれこれ試してみたり、難しい物に挑戦したりしてみたくなる気持ちも分かります。が、まずは、基本的な英語「型」を身体(口)に覚えさせる。
既に知っている簡単な英語のフレーズでも、頭で考えたり、思い出したりせずに、口が覚えて勝手に英語が出てくるようになるまで、何度も何度も繰り返し声に出して練習する。
これが大事だと思います。「知っている」と「話せる」は違うのですから。基本ができるようになってから、色々難しい物にも挑戦していけばいいと思います。
何百年も続く伝統文化が今も受け継がれているのには、「型」の継承や「道」という日本独特の考えがあるからだと思います。
そして、その日本の伝統文化に興味を持ち日本を訪れたり、学んだりする外国人も増えています。
日本文化がどのように表現され、日本文化をどう感じているのか。英語で日本文化を学んでみるのも面白いですよ。
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①「COOL JAPAN」を掲げる日本は本当にcoolなのか?
日本の伝統文化から、最近のアニメやゲーム、メイドカフェまで。日本の様々な文化が英語で紹介されていて面白い。
◎ANA IS JAPAN COOL?
↓↓↓
https://www.ana-cooljapan.com/contents/discover/
②ロンドンのコンランショップで開かれた志野流お香席の様子。
本格的な物ではないが、多くのイギリス人が熱心に見ている様子や香道をどう感じたかなどが分かって興味深い。
◎Kodo Incense Ceremony
↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=TS6edgAGK3A
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
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