「近藤まりえ」さんって方知ってますか?世界で最も影響力のあった100人の一人に選ばれた日本人。コンマリメソッドというお片付け方法で世界中で著書がベストセラーに。言わば片付け救世主のような方。
最近この方の家が荒れているという、ワシントンポストの記事を読みました。
私も片付けが苦手。彼女の本で助けられた経験もあります。だから、本家が片付けられなくなったと知りショックでした。理由は特別なモノではなく、ただ子育てと仕事で片付けどころではなくなったよう。
ではなぜ片付けってそんなに大変なのでしょう。誰もが得意ではありません。家をゴミ屋敷化する人さえいます。これはいったいなぜでしょうね?
繰り返しますが片付け苦手の私がぜひ知りたいそのワケ。それが最近やっと判明しました。
<片付けべたがいる理由>
まずまとめて言うと、片付けの難しさは、本能がないせいです。人に「片付け本能」はありません。本能なら誰でもできますが、本能でなければ学習や努力が必要。学べないヒトや学び下手もいることになる….と言うワケなんですが。
歴史学者の西田正規氏の言葉を借り、もう少し突っ込んで説明します。
人類は昔から一つ所に定住していたのではない。まず移動生活の長い歴史があった後、「最近」定住しだした。
「最近」とは約一万年前。移動生活の方は、地球上に人類が出現してから300万年から400万年間ずっと、だったのに対し、定住は「ほんの」一万年前程から始まったばかり。
そしてこの期間の大きな差が意味すること。それは人類は片付けが必要な時代より、片付け不要で散らかし放題の時代にずっと長く暮らしてきたということ。
どういうことか? さあこれが胆。
移動生活なら散らかし放題。ゴミや糞尿で汚れたら引っ越す。片付けや整理は不必要。
反対に片付けが必要になるのは、定住しだしてから。定住し移動しなくなったとは、反面たまり続けるゴミや糞尿との戦いの開始を意味する。
そして人類の散らかし放題期間と片付け要期間を対比すれば、前者が300から400、後者が1しかない。1では片付けが本能として育たない。時間が短すぎる。
言わば一年中散らかし放題で暮らしてきた者が、大晦日に生まれて初めて掃除しろと言われたようなもの。
本能なら自動的にそうしてしまう。学ぶ必要はない。例えば空腹なら物を喰う。だが片付けは本能ではない。人がわざわざやらなければならない行動。
学べない人や学び下手がいても不思議ではない。これが片付けに苦労する人が多い根本的理由。
また、まりえさんのような片付け女王でも本能でないことは同じ。いざとなれば子育てなどを優先できる理由でもある…
さて片付けが困難な理由が分かり、あなたはどう感じますか?そもそも難しいからできないのは当たり前。だから(自分は片付けられない人だ!)などと落ち込むのは不必要ですよね。
でも確かなのは、定住生活が染みついている現代人は、片付けから逃れられないこと。
私は定住生活をやめたくありません。なので今後しっかり片付けをする(ようにしようw)
See you again!
Jiro
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追記:
◯まりえさんの言葉は「整理整頓片付け」⇒「自分の生きたい暮らし方」へ重点が移っているのかも。
まりえさんのHP
https://konmari.com/what-is-kurashi/
◯西田/正規 人類史の中の定住革命 講談社
https://amzn.to/46D6Rom
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員