おはようございます。
木曜の朝,いかがお過ごしですか。
Cozyです!
誰もが知っている簡単な英単語といえば,あなたはどのようなものを思い浮かべますか。
“beef”や “fish” “cheese”などは,きっと多くの方が知っている単語ですよね。
もちろん意味は「牛肉」,「魚」「チーズ」。
でも,最後に “y” をつけるだけで,ちょっと違った意味になってくるんです。
今日はそんな
「知っているけど,知らない単語」
をご紹介。
きっと,
「え,そうなんだ!」
と思ってもらえるはず。
周りの人にもちょっとウンチク語り,できちゃうかもですよ。
スラングなので使う場合は注意が必要な場合もありますので,気を付けてくださいね。
―魚臭い?―
留学していた頃,近くのショッピングモールで見つけたスウェードのスタジャン。
私はもう一目惚れ。
悩んだ末に,自分の貯金で購入し帰宅したところ
お母さんに,こう言われました。
“Hmm… smells kinda fishy.”
“Fishy?”
と聞き返すと,
“Yes, smells like fish.”
(うん,魚っぽい臭いがする)
と。
その時は
「なんだろう?」
って思ったのですが,お母さんの指摘で発覚。
まさかの,そのスタジャンだったのです。
私には革特有の匂いに感じたのですが,
お母さんには「魚っぽい」匂いだったのです。
ここでお母さんが言った
“fishy” も,「魚臭い」という意味があるんですね。
これは “fish” に “y” をつけて形容詞化したものなので
意味も想像しやすいと思います。
でも,この “fishy”にはもう一つ別の意味もあるんです。
それは口語で
「怪しい・胡散臭い」という意味に。
A: Lately I see some posts on Instagram that say you can make a lot of money.
(最近,インスタでお金がたくさん稼げるような投稿を見るんだよね。)
A: Ah, they look a little fishy.
(あー,あれってちょっと怪しいよね)
のように使います。
この語源は諸説あるようですが,「魚が悪くなると異臭を放つ」ということから,
「臭い」=「疑わしい,怪しい,悪い」
のようになったのだとか。
私のところにも,たま〜に投資勧誘のような電話がかかってくることがあります。
ほんと,そういうのって “super fishy”(超胡散臭い)です。
そんなに儲かるなら,自分でやっておけばいいのに,わざわざ電話で勧誘するかしらね。っていつも思っております。
― “cheese”は好きですか?―
私は大好きです。
ちょっとお高いチーズもいいのですが,
小さめの四角いチーズが4つ連なっているのがあるじゃないですか。
いろんな味のあるあのチーズ。
その中の「アーモンド」が好きで,いつも冷蔵庫に常備しております(笑)
さて,そんな “cheese” ですが,そこに “y”をつけると
“cheesy”という言葉になります。
もちろん,
“This pizza is so cheesy and so good.”
(このピザ,チーズがたっぷりで超美味しい!)
のように,実際にチーズのことを指す場合もありますが,同じ “cheesy”でも
シチュエーションによっては,こんな使い方もあるんです。
A: “How’s my outfit?”
(私の服,どう?)
B: “Honestly… it’s kinda cheesy.
(正直…ちょっと安っぽいかも)
というような「安っぽい」という意味であったり,
A: “How was the scene in the movie?”
(その映画のあのシーンどうだった?)
B: “That scene was so cheesy, I couldn’t stop laughing.
(あのシーン超わざとらしくて,笑いが止まらなかったよ)
のように,ベタすぎるシーンなどでは
「わざとらしい,くさすぎる」という意味でも使われます。
チーズってとろけますよね。
とろけすぎて,むしろ白ける,というような意味合いがあるのかもしれませんね
― “beef”は牛肉?―
ビーフというと,どんなイメージを持ちますか?
A5ランクのステーキ肉,それともすき焼き用の薄切りの牛肉?
日本には,様々な厚さのお肉がありますが,欧米では塊肉であったり,
分厚いステーキ肉のようなものだったりがほとんど。
すき焼き用の薄切り肉って,あまりないんですよね。
このようにステーキや塊肉などがメインなので,“beef”に “y”をつけて “beefy”にすると,
「筋肉質な」「がっしりした」「力強い感じの」
という「たくましさ」を表す意味となるんですね。
牛肉のように,厚みがあって密度がある――
そこから,ボディビルダーやスポーツ選手のような「肉体的にがっしりしている人」を指して使われます。
男性に対してよく使われますが,ジョークっぽく言うことも多いので,真顔で
“You look beefy today.”
と言ったり,言う対象の人を間違えたりするとちょっと失礼になるので注意しましょう。
―「ナッツ?いや,“ちょっと変な人”?―
ナッツって,おいしいですよね。
アーモンド,カシューナッツ,くるみ,ピスタチオ…。
最近ではおやつだけじゃなくて,栄養豊富なスーパーフードとしても注目されています。
私も,ほぼ毎日アーモンドをポリポリ食べています。
でも英語の “nut” には,ある意味があるんです。
それは――「頭」。
もともと “nut” という単語は,木の実やナット(ネジ部品)として使われますよね。
でも,スラングとして 「頭・頭蓋骨」 を意味もあるのだそう。
これは「ナット(ネジ部品)」や「木の実」は
丸くて固いもの=頭
という発想から来ているのだとか。
この “nut”に “y”をつけると
“nutty”になります。( “t” を重ねるので注意)
この意味は,「ちょっと変な人」というニュアンス。
エディ・マーフィが主演した映画,
“Nutty Professor”(ナッティ・プロフェッサー)をご存知でしょうか。
2000年公開の映画ですが,エディ・マーフィが特殊メイクで一人9役を演じたことでも話題の映画です。
このタイトル, “Nutty Professor”も
「変わった教授」「おかしな教授」
という意味なんですね。
ではなぜ “nutty”が,「変な人,変わっている人」という意味になったのでしょうか。
先述したように, “nut”には「頭」,「ナット(ネジ)」の意味がありますよね。
そこから転じて,「頭のネジがゆるんでいる」=「頭がどこか変」というイメージにつながったと考えられるそう。
まるでナットが緩んでいるかのように,どこか普通じゃない。
ということから,
“He’s nutty.”
(あの人,ちょっと変わってるよね)
というふうに,
「ちょっと変な・ぶっ飛んだ・変わり者」
という意味で使われるようになったのだそう。
また人だけではなく,
“That idea is kind of nutty, but I like it.”
(そのアイデア,ちょっとぶっ飛んでるけどおもしろい)
のような使い方もできますよ。
「ナッツ=木の実 → 頭 → ネジ → ちょっと変」
という流れも,なかなかぶっ飛んでると思うのは私だけ?
でも,これも使う人には注意してくださいね。
―フィッシング詐欺のフィッシングとは―
「怪しい」「胡散臭い」という意味でしたよね。
ニュースなどでもよく聞く「フィッシング詐欺」。
これも “fishing“から「釣る」,そして “fishy”の「怪しい」と同じように使われている
“fishing”だと思いますよね。
でもフィッシング詐欺のスペルは,
“phishing”
なんです。
もともとの意味は “fishing” と同じ。
でもなぜ “f”ではなく “ph”になったのか。
1970〜80年代頃,アメリカでは長距離電話などを不正に操作して無料とするハッカー行為があったそう。
そのことを “phreaking”と呼びんだのだとか。
本来のスペルは “f”からはじまる “freaking”なのですが,“phone”[電話]を使って行うこと,そして “ph”のほうがかっこいい,という流れが当時のハッカー文化の象徴的なスペル遊びとなり,“freaking”ではなく“phreaking”となったのだそう。
その流れで, “fishing”詐欺も, “phishing”詐欺になった,というのが主な説なんですって。
いやぁ,言葉って面白いですよね。
まだまだあるのですが,長くなってしまったので今回はこの辺で。
それでは See you next week〜♪
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。