Hi!
火曜のJiroです。
まずはクイズです!
私には夏を過ごす家があります。その家の前で英語で紹介するなら、次のどちらが正しい文でしょう?
「これは私が夏に住む家です」
1. This is the house I live in in summer.
2. This is the house I live in summer.
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正解は ①!
私が教師だった頃、とても多くの中高生が ② を選びました。
なぜ間違えるのか?
でも、問題を以下のように変えると、とたんに正答率が上がります。
問題:「私はその家に夏住む」を英語で言うと?
①’ I live in the house in summer.
②’ I live the house in summer.
正解は①’。
この問題だとほぼ全員が正解。
なぜか?
live「住む」という動詞は、必ず live in ~(~の中に住む)という形で使います。②’のように in を省略することはできない、というこは全員理解しているんですね。
どこで混乱するのか?
では、最初の文に戻りましょう。
This is the house I live in in summer.
なぜ in が2つ並ぶのか?
実は、この文は元々2つの文がくっついてできたものなんです。
This is the house. + I live in the house in summer.
↓
This is the house I live in(the house が消える) in summer.
↓
This is the house I live in in summer.
なぜ the house が消える?
最初の文(This is the house)で「house 家」がすでに出ているので、後ろの説明文で繰り返せないからです。
これは英語に限ったことではなく、日本語でも同じことが起きています。
「これは家だ」+「私が夏にその家に住む」
↓
「これは『私が夏に(その家に 消える)住む』家だ」
日本語では「その家に」が消えています。
英語も仕組みは同じようなもんなんです。
よくある質問:「in を2つ使っていいの?」
This is the house I live in in summer.
この文を見て、ほとんどの生徒が
「in を2つ並べていいんですか?」
と質問してきます。
回答としては、この「in in」は、「夏に、夏の中にね」とか強調しているわけではなく、2つの in は別々の役割になっている、ということ。
・1つ目の in → live in(~に住む)の一部
・2つ目の in → in summer(夏に)
つまり
This is the house (I live in) (in summer).
は、2つの in がたまたま隣り合っただけなんです。
では、なぜ生徒からこの質問が出るのか?
それは、多くの人が、 live =「住む」、in =「中に」 のように、単語を一つ一つバラバラに覚えているからです。
生徒に教えていた鉄板の覚え方
覚え方は簡単、文のかたまりで覚えること!
I live in this house(私はこの家に住む)のように、フレーズとして覚えるのがいいですね。
では、かたまりで覚えるのを、他の例でも練習してみましょう。
◯ look for ~「~を探す」
This is the key I have been looking for.
(これが私の探していたキーです)
◯ be proud of ~「~を誇りに思う」
This is the baby we are all proud of.
(これが私たちみんなが自慢の赤ちゃんです)
どちらも前置詞(for, of)が文の最後に来ます。
これらもかたまりで覚えるのがお勧めです。
今回も、生徒がよく躓く英文のシリーズでした。
大人のあなたにも、参考になれば幸いです。
See you soon,
Jiro
追伸:
冒頭の「夏用の家」実はこれはジョークなんです。「夏用」は嘘ではありませんが、夏だけでなく「冬用」「秋用」と他の季節にもそこに住んでます….
つまり別荘なんかではなく自宅のコト、というジョークでした(笑)
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員








