最近,英会話学校のCMがやたらと目につきます。他にも、通勤電車のCM動画,パソコンでポップアップする英会話学校の動画,自宅に配送される英語学校の案内書。新学期が始まるからなのかな。
2020年に小学校の英語教育(話す、聞くに重点)が必修化され,10年後には,今とは全く違った社会になるような予感もします。
10年後に,就職する大卒の新人は,「英語が話せます」。10年後のあなたは、新人から「部長、英語話せないのですか?」とか、娘さんから「お母さん英語話せないの?」といわれるかも。
アメリカ国務省の語学研究所(FSI:Foreign Service Institute)の調査によると、日本人が英語を習得するのに必要な時間は、2200時間だそうです。
小学校から大学(受験勉強を含む)まで英語を学習すれば、予習・復習時間を含めれば、軽く2200時間をクリアーして、日本人は英語をマスターできます。
一方、これまでの日本人の英語教育は、読み書き中心。文部省(旧文科省)は、「話せなくても、海外の英語文献を読めればよい」。それにより、新しい技術立国日本を支える人材を養成するでした。
そこに、とんでもないマインドセットが国民全体に広がってしまったのです。
<勝手に思い込んだ英語の劣等感>
「日本人は英語がうまく話せない!」これが、今の日本人(特に、中高年層)に刷り込まれてしまったマインドセットです。これが世代を超えて受け継がれてしまった。残念ですね。
マインドセットとは、「思い込み、信念、暗黙の了解」といった考え方が心に宿ることです。
個人的には「思い込み」、国民的には「暗黙の了解」という感じでしょうか。
もちろんマインドセットは、マイナスなことだけではありません。プラスのマインドセットは、強い信念となって、あなたの人生の行動を後押ししてくれます。
Swatchの会ったほとんどの英語学習者は、開口一番、「私は英語が得意ではないので、、、、」と言います。その言葉を聞いて、「え?流暢に英語を話しているのに」本人はそう感じているのです。
残念ですね。自分のことをポジティブに考えると良いことがあります。自己肯定感が高くなります。
それによって、モチベーションを維持でき、最後まで物事をやり遂げる力が湧いてきます。
自分で言った言葉は、そのまま自分の脳に伝わります。脳科学の世界では、「私は英語が苦手です」言えば、脳は自分は英語ができないと認識します。そうやって自己否定の考えが刷り込まれます。
つまり、自分で英語能力を低く評価して、刷り込む行為を繰り返しています。これは本当にもったいない。自分の可能性を自分自身で否定することはありません。
戦後の高度成長期時代に、国の機関が決めた「英語は、読めれば良い」というマインドセットは、一人歩きして、「日本人は英語を上手に話せない」という自己否定に変化してしまいました。
これはある意味、国民の洗脳のようなものです。現代の小学生のように「あなたは英語が話せるようになります」とマインドセットしたいですね。そして、実際に英語をマスターする。
このマインドセットから抜け出し、再設定する方法をお話ししたいと思います。
<マインドセットから抜け出すために>
「英語が苦手」マインドセットから抜け出すためには、どうしたら良いでしょうか。まずは、自分の胸に手を当てて、英語が好きであるかどうかを感じてみてください。
英語についてマイナスなことやネガティブなことを考えてはいけません。「英語が嫌いではない」といった複雑な表現を使うことも避けてください。英語が好き、英語の音が好きといった感じ。
少しでも好きなことあれば、英語が好きだと確信してください。とにかく肯定的かつポジティブな感覚(センス)が必要です。高度なテクはいりません。好きなものは好きと考えるだけです。
人間は、現状を変えるのを嫌うという性質も持っています。また、嫌いなことや難しいことには、挑戦したくない。まあ、自分勝手な理論ですが、そこに人間の原点や弱いところを見る気がします。
振り返ってみるとチャレンジしておけばよかったことはたくさんあります。後悔するぐらいなら、やってみるということです。それが基本の第一歩となります。
後悔先に立たずといいますが、チャレンジしたことは、後悔になりません。また、失敗しても、そこから学ぶことができます。これは楽しいですよ。マイナスからりプラスに転ずるのです。
<ポジティブなマインドセット再設定の3つの方法>
そこで英語ができないというマインドセットから解放するには、次の3つのことを試してみてください。つまり、ポジティブなマインドセットに再設定する方法です。
最初に、英語は自己実現のために必要であると考えることです。
英語は自分の生活の中で、どのような役割があるかを考えてみてください。
自分の人生において、英語を話してコミュニケーションすることが楽しい、そして人生に色々なことをもたらしてくれる道具である。それによって、自己実現できると考えるのです。
2つ目は、一番英語で話したい内容は何かを考えてみることです。
外国人と会った時に、何を伝えたいかを考えてみてください。あくまでも自分のことを相手に伝える(発信する)ということです。大きく分けると以下の3つのことが代表的です。
〇 友達になってください
〇 私の自慢話を聞いて!
〇 仕事で英語を話したい
あなたの英語のモチベーションに当てはまりますか?3つとも、単純な欲求です。その単純な欲求が、強いモチベーションになるのです。
ある意味、あなたは英語で何をしたいかを複雑に考えすぎなのです。
最後は、なんでも英語にできるとは考えないことです。
すべての分野をペラペラと英語で説明することは、不可能です。
英語ペラペラには、段階があります。英検○○級とかTOEIC〇〇〇点という段階ではありません。それは、目的、つまり相手に伝える話題をいくつ持っているかで決まるのです。
すべてを英語で表現するというのは、ネイティヴでも不可能です。自分が伝えたいことを英語で言えるようになる。まずは一つの話題を伝えることから始まります。それがペラペラの第一段階です。
英語ができないマインドセットから解放され、楽しい英会話学習が始まります。是非とも、ネガティブなマインドセットからポジティブなマインドセットに再設定し英会話を楽しんでください。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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