あなたは昨年末、法務大臣がジョークのせいで辞任したのを覚えていますか?
今回あなたにお伝えしたいのは、それで私が気になっていること。
死刑許可のハンコを押し、翌朝の新聞一面に出る…これが自分の仕事…このジョークに非難が殺到。挙句の果てに辞任に追い込まれた、が概略でしたよね。
私の違和感は辞任の理由が、結局は不真面目な冗談だったということ。
それがホントの理由なら変な気がするのです。
だって一国の大臣が辞任するなら「ジョーク」より「政治力」があるかどうかでは。
ジョーク=辞任なら英米の政治家大半が即辞任。英国王だって危なそうです。
日本では、ジョークを受け入れる素地が少ない――これが事件の背景にあるかも。
公の場で人を笑わせると不真面目な奴だ、けしからんと言われたり思われそうです。
<今どきの高校生の発想?>
笑い話ですんでいるうちはまだしも、冗談を慎むうちに、考えや発想が委縮するとしたら重大では。
また自分の経験。高校2年生に英語を教えている時「もし~ならいいのに」という(英文法なら「仮定法」で)英文を作らせた時のこと。「ちまちま」した英文しか出てこないんです。例えば「自分の部屋が広いといいのに」とか「小遣いが増えればいいのに」。
どんな過激な妄想でもいいはずなのに、スケールが小さすぎません?せめて「タイムマシンがあれば…」とか「100メートル5秒で金メダルを…」とか言えない程、萎縮しているなら一大事。
<真面目な…ご提案?>
ああだこうだ言いましたが今日の提案。
言いたい冗談は英語で言おう。
カッコ良いジョークは不必要。そんなの無理。(ネイティブでも難しいでしょう)
単純に、とんでもないこと、あり得ないことを英語で言ってみるのです。
例えば自己紹介でとんでもない年齢・趣味・住所を言ってみるとか。
I am a billion years old.
(私は10億歳)
I am a space traveler. I live on the moon.
(私は宇宙旅行者で、家は月に)
My favorite food is a rock. Any rock will do.
(鉱物は岩。どんな岩でもOK)
知っている語彙で何でも言えば良い。誰に気兼ねすることもないのです。それでも立派な意思疎通の取っ掛かり。
相手や場所、言い方も考えて、は当然です。でも日本人間のお喋りより、ジョーク・冗談・ホラ話の許容度はずっと高いはず。実は私「当たり障り」のありそうな発言を、授業で英語でするようにしていました。それでどこからか注意されりしたことは今まで一度も…
どこまで通じるかはこの際別w これって英語を学んでいる者の意外な役得かも。
葉梨元法相だって「私の仕事は….」の「ジョーク」を外国人記者達等に英語で言えば違ったのでは。
例えばこんな具合
My job is to stamp a seal on the document and permit the execution of a capital punishment. And then the next morning, my name will be in the breaking news.
そうすれば最低、辞任のはなし(葉梨)にはならなかったかもw。
小説家のGeorge Orwellの言葉に
Every joke is a tiny revolution.
(全てのジョークは小さな革命だ)
というのがあるそうです。
小さな革命を起こしましょう。
See you soon!
Jiro
<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解する。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆
追記:
KYODO NEWS – Nov 11, 2022
「Japan’s justice minister dismissed over gaffes about death penalty」
https://english.kyodonews.net/news/2022/11/75c4b01e2790-breaking-news-japan-justice-minister-hanashi-to-be-dismissed-over-gaffe-source.html
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員