突然ですが、あなたは郵便配達屋さんが一日何件くらい回って配達するか知ってますか?
私知らなかったので、家に来る郵便屋さんに質問したことがあるんです。
「担当は何軒位ですか?」
するとサラっと、
「1000軒位ですかね。」(驚く私の顔)
「もちろん1000軒はマックス…まあ700~800位が普通かな」表情はあくまで平静。
私の予想とはと随分離れた数。それで、すぐ郵便局にそれとなく問い合わせてみました。すると分かったのは…エリア全世帯数が20.000軒。配達人は50人らしいこと。
(数字の上なら平均400軒。千軒は信じられない。自分なら絶対無理な数。次から次に効率よく回るのだろうなあ)と想像しました。平然とした彼の姿にリスペクトも感じ出しながら。
そして郵便に関する語源も気になりだしたのは、いつもの病気かも…
郵便局は英語で「ポストオフィス(post office)」。また郵便を投函するポストがあったりと、郵便局に「ポスト」はつきものです。このpostから見てみましょう^^
<なぜポストというのか>
Postはラテン語positum(ポスィトゥム/置かれた)に由来しているようです。そして「置かれた」物とは馬や、馬のいる厩舎。つまり「手紙などをリレーするために、一定距離毎に置かれた馬、また馬用の厩舎」のことです。
厩舎は段々郵便を取り扱う人間だけの建物に変わっていったのでしょう。郵便ポストはその建物の一部ですよね。
positum (ラテン語「置かれた」)
→ post(ポスト/一定距離毎に置かれた伝令馬のいる厩舎)
→ post office で郵便局、その一部にpost(ポスト)がある。
ちなみにpost(ポスト)には「役職」という意味もあります。これは「組織などに設けられた(=置かれた)地位や立場」ということですね。
<置き方,置く物の違い?>
さてpostの元positum「置かれた」からは、他の単語も生まれています。厄介だなと思うかもしれませんが、少しの知識があれば意外に簡単かも。
まずexpose(エクスポウズ/晒す)少し細かいですが、ex-の部分は「外へ」という意味。poseの所が「置く」つまり全体では「外に置く、露出する」ような感じになりますね。例えば
Are we exposed to ultraviolet rays?
(我々は紫外線に晒されているのだろうか)
ex-(外へ) + pose(置く) →「(外へ置く→)晒す、露出する」
次はcompose(コンポウズ)。「構成する、作文する」とか色々な意味が…でも心配ナシ。
こちらも少し細かいですが、com-の部分は「一緒に」という意味。poseの所が「置く」。全体では「一緒に置く」という感じ。何を一緒に置くかで日本語の意味が変わります。例えば全体の一部を皆一緒に置くと「構成」、言葉を一緒に置けば「作文」、音なら「作曲」です。
(部分を)→ com-(一緒に) + pose(置く) → 構成する
(言葉を)→ com-(一緒に) + pose(置く) → 作文する
(音を) → com-(一緒に) + pose(置く) → 作曲する
まとめると…compose(コンポウズ)は「(部品や言葉、音等で)構成・作文・作曲する」の意味です。
例えば
Water is composed of oxygen and hydrogen.
(水は酸素と水素から構成される)
Oxygen(オクスィジェン/酸素)とhydrogen(ハイドロジェン/水素)は、よく見る大事な2語。
<自分の働き方を見直す>
冒頭の郵便配達屋さんに戻ると、もう一度びっくりしたことがあるんです。それは9月か10月、もう年賀状の注文取りに来たことです。
(早すぎない?熱心過ぎない?年末年始にはもっと忙しくなるだろう。その前に働き方とか少し考える時間があれば良いのに)と思ったんですが余計なお世話だったか…
我が家の郵便屋さん。またあなたも(私も) 働くのも良いけど、時には働きすぎてないかを考えるのも良いですね。
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員