英語のトラウマ、ありますか?
頑張って外国人に英語で話してみたけど通じなかった。海外旅行で、コーヒーを頼んだのになぜかコーラが出てきたetc…
あなたにも思い当たる事が1つや2つあるかもしれません。
先日出会った女性と話をしていた時。その女性が小さなお子さんを連れてアメリカ旅行をした時のことを話してくれました。
地下鉄で隣に座ったのは赤ちゃん連れの女性。二人とも子供連れだったので、自然とお互いの子供を見たり“Cute!”と声をかけたりして相手も笑顔で接してくれていたそうです。
ところがたった1つの質問で、和やかな雰囲気が一転。険悪なムードになってしまったというのです…。
<赤ちゃんは39歳?>
赤ちゃんの年を聞こうと思った彼女。「赤ちゃん、何歳ですか?」と聞こうとして
“How old are you?” と聞いたそうです。
すると、今までにこやかにしていた赤ちゃんのお母さんの顔が歪み、怒ったような声で一言。
“Thirty nine!”
そう。“How old are you ?”だったので、女性は自分の年齢を聞いているのだと思い、渋い顔をして答えたわけです。
赤ちゃんの事なら“How old is she/he?”と聞くべきところですが、彼女の中では「何歳ですか?と聞く時はHow old are you?」と決まったフレーズのように覚えていたそうです。それで、そのまま使ってしまったというのです。
「あなたではなくて、赤ちゃんの事です。」とか「違います。」とか言えば良かったのでしょうが、そんな英語は思いつかず。ただ“OK….”と言って、「また間違ってしまったら大変だ。」とその後は何も言えなくなってしまったそうです。
この話を聞いて私は「聞き方は間違ったけど、ちゃんと英語通じてたじゃないですか。すごいですよ!楽しい旅の思い出話ですね。」と彼女に言いました。でも、本人はそれがトラウマになっているようで10年以上たった今でも覚えていて、それから英語で外国人と話す事に抵抗があるのだそうです。
<失敗がなくなる方法>
彼女の話を聞いて、私は彼女のような英語のミスでのトラウマを持ってないなと思ったんです。そうかと言って、私が失敗をした事がない訳ではもちろんありません。
ただ…覚えていないんです。
失敗も、恥ずかしい思いもたくさんしたし、「あの時ああやって言ってれば良かったのに…。」など後悔して眠れなかった事があったのは覚えています。でも、何を言って何を後悔していたのかは今は全く覚えていないのです。
それで、気づきました。
「あ、私は失敗が多すぎて覚えてないんだ。」と。
内容は覚えてはいませんが、これまで英語を話してきて失敗を何百回、もしかしたら何千回としてきたという自負が私にはあります(笑)
話をしてくれた彼女は、きっと外国人と会話をしたのは初めてか、まだ数回だったでしょう。仮に初めてだったとしたら1回の失敗は、100%の失敗率になります。それは大きな失敗に感じる事でしょう。
でも、10回挑戦して、そのうち5回は失敗してしまったとしても失敗率は50%になり、失敗の大きさも多分半分に感じるのではないでしょうか。
その挑戦が、100回、1000回、1万回となっていけば、たとえたくさんの失敗をしたとしても失敗率も、失敗した時のダメージも下がっていくでしょう。話せば話すほど失敗もしにくくなっていき、メンタルも強くなります。
何より、失敗も何十回、何百回となってくるといちいち覚えてもいられなくなります(笑)気にもならなくなるんです。失敗を失敗と思わなくなると言った方がいいかもしれません。
なぜならそれは実際には失敗ではなく、英会話が上手になる1ステップであり、チャンスだからです。
英会話での失敗を「悪い事」や「恥ずかしい事」と思っているかもしれませんが、実はそこで凹まずに会話を続けると、笑いになったり、余計に仲良くなれるチャンスでもあったりするんです。
例えば、先ほどの年齢の聞き方を間違ってしまった女性も、“Thirty nine!”と言われたその後に“No.No. ”でも“Not you. Baby.”でも何かしら言っていたとしたら…。
赤ちゃんの年を聞いていたのだと分かれば、相手も「なんだ~。そうだったの~。」となってお互いに笑い合えただろうし、もっと話ができたかもしれません。
知らない人と英語で笑い合えるって素敵な事だと思いませんか?英語の言葉だけで相手を笑わせようとしたら、ジョークや面白い話を考えたりと、とても大変です。それが初対面の人ならなおさら笑わせるのは難しいでしょう。
でも、自分が英語でミスをしたり、失敗したりすると簡単に相手を笑わせる=笑顔にさせる事ができるんです。英語が片言の人の特権とも言えます。
「笑う」といっても、馬鹿にされるような笑いではありません。笑顔になり、場が和み、親しみがわく笑いです。笑いを共有することで、仲間になったような気分になるのです。
そうなると、失敗も失敗ではなくなり、むしろ成功になります。失敗も怖くなくなるどころか、「仲良くなれるチャンス!ラッキー♪」という気持ちにさえなります。
英会話は、スポーツと一緒だと私は思っています。初めてするスポーツは、誰でも失敗をするし、怖いです。それを、何回も何回もやって、失敗もたくさんするうちに失敗も減り上達していきます。
英会話も同じだと思うのです。
もし、以前に「英語を話してみたけど通じなかった…。」とか「うまく話せなくて嫌な思いをした。」など何かしらのトラウマや嫌な思い出がある方。
最初のうちは英語を話す事が怖いし、勇気もいりますよね。でも、スポーツの練習だと思って、がんばって話してみましょう。間違ったとしても、それは仲良くなれるチャンス!笑って再度チャレンジしてみましょう。
何度もチャレンジするうちに、失敗も忘れて英語で話す事が楽しくなると思いますよ。
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
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