前回はmeetの使い方について、お話ししました。こんなコメントが届いています。
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アメリカの映画で、ジュディ・ガーランド主演の「若草物がたり」の原題が“Meet me in Saint Louis”です。原題のmeetの本当の意味を知って、「目から鱗でした」。
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meetは、「目的をもって会う、初めて会う」という意味がありました。”Meet me in Saint Louis”は、アメリカのセントルイスで開催された、万国博覧会のスローガンとテーマソングの題名。
世界の人々に、「セントルイスでお会いしましょう」と呼び掛けています。つまり、meetは、目的をもって会う、初めて会う=私たちに会いに来てください!というメッセージだったのです。
Meetは、「会う」というよりは、「出会う、知り合う」という感じで理解しておくといいですね。
さて、今回のトピックは、seeを使った「日常的に会う」時の表現をとりあげました。
“I will see you!”でも通じますが、別れの挨拶と勘違いされるかもしれません。少し工夫すれば、ネイティヴの自然なフレーズが手に入ります。
<「会う」は、「会いに行く」と考えよう!>
それでは、日常的に「会う」は、どう表現したらいいでしょうか。
先ほど書いた、“I will see you”でも通じますが、取ってつけた感じになります。
英語は一つひとつ行動を積み重ねて、表現する言葉です。
実際に、会う約束をしたら、約束の場所まで移動しなければなりません。
日本語では、まったくこだわらない行為である「約束の場所まで移動すること」を英語では、しっかりと表現するのです。
つまり、“go there” そこまで行って、会う(see)と考えます。一つのフレーズにすると、go and see!「行って+見る」という感じですね。
それを簡略して、「会う」ことを。“Go see”と表現します。
実際の表現としては、“I’m going to go see friends” (友達に会いに行く)となります。
“going to go”は、going とgoが重複して、しつこくなりますので、going to は省略してgonnaにすると自然です。“I’m gonna go see friends”(友達に会いに行きます)となります。
seeは相手の顔を見ることです。特に何かを一緒にしようとする訳ではなく、なんとなく会って時間を共にすれば良いという感覚を理解してください。
<seeの動詞の変化に気をつけて>
それでは、過去形で(友人と会った)とするにはどうしたらいいでしょうか。
ポイントは、seeの過去形を正しく使えるかどうかですね。seeは不規則動詞ですから、
see-saw-seenと現在、過去、過去分詞に変化します。
“I saw Tom”は(トムと会った)です。または、I saw friends(友達とあった)この場合、友人は複数になっています。想像できるのは、何かの集まりで、複数の友人とあったということです。
この場合、そこへ出かけたということを改めて述べる必要はありません。
ある場所で、「会った」という事実だけを伝えれば良いのです。
“I went see Tom”とは言いません。単に、I saw himで良いのです。
seeを使って「会った」という時は、会って何を話したか、なぜ会ったかなどについては問われていません。感覚としては、姿を見かけただけ、挨拶しただけでもかまわないのです。
もともとの意味は、see=見る なので、「みかけた」程度の意味になることもあります。
“I saw Tom at the school yesterday but we didn’t talk each other”
(昨日学校でトムを見かけたけど、会話は交わさなかったよ)
となります。
<We are seeing each other!と言ったら誤解されます>
seeは、軽い感じで会うという意味だという説明をしてきました。
ここで、seeを使った面白い表現を紹介させていただきます。
“We are seeing each other!”と言ったら、「え!」と驚かれました。
なぜでしょうか。直訳すると、「私たちは、お互いに会っています」ですね。
ぎこちない日本語ですが、意味は現在進行形でお互いに会いに行っているという意味に感じます。
ところがこの表現は、軽く顔を見せ合うという意味ではなく、もっと深い意味なのです。
“We are seeing each other!”は、(私たち付き合っています)という意味です。
“see each other”は(お付き合いをしている)ということで、それをさらに現在進行形にすると、
本気で付き合っている度が強調されます。
“Are they in a relationship?”
(彼らは付き合っているの)
“They are seeing each other!”
(かなり本気になりつつあるよ)
という感じです。
<See you again!は、また会いましょう!ではない>
最後に、see を使った別れの挨拶をまとめておきましょう。
前回、see you later!は、「後で会いましょうではない」と説明しました。
See you laterのlaterは、漠然と「あとで」を意味しますが、それが少し後なのか、何時間後なのか、あるいは明日か、来週、来月でも時間的なこだわりがない感覚があります。
アメリカ人は、そういった感覚で最も頻繁にSee you laterを使用します。
別れ際の挨拶にはSee you later!を使ってみてください。
具体的に再会するタイミングを示したい場合には、次のようなフレーズが便利です。
See you in a bit!(30分から数時間後)
See you then! (日付をまたがずに会いたいとき)
See you tomorrow! (明日ね)
See you next week!(来週ね)
See you soon! (数週間から数か月)
それでは、See you again! はネイティヴはどんな感じで使っているのでしょうか。
See you again!
(また会う日まで、もう二度と会えないかもしれないね)
です。
またね!という感じで、See you again!を使うと、きっと驚かれると思います。
「これでお別れね」という別離の挨拶にも聞こえますし、引っ越しで「会えなくなる」のかもしれない。突然言われたら、相手は、びっくりするでしょう。
Seeを使った出会いから別れの表現、楽しんでいただけたでしょうか。
英語の単語の持つニュアンスを頭に入れること、さらにフレーズになった時に意味が変化することもあるということを理解していただければ嬉しいです。
英語を学習するのは楽しいですね。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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