【World Life】とは?
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白い目で見られる日本人男性

World Lifeな生活
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「わぁ…あり得ない…。」

あるファストフード店に行った時の事。

前方の席に座った50代か60代くらいのご夫婦。私が「あり得ない」と思ったのは、そのご夫婦の旦那さん。

日本だともしかしたらよくある光景なのかもしれませんが、きっと欧米諸国なら私と同じように、いえ、もっと「あり得ないよ~」という顔で見るかもしれません。

<君たちは何をやっているんだ!>

向かいのソファーに横向きにどっしりと座ると、携帯をいじり始めた男性。

(注文番号が呼ばれるのでも待っているのかなぁ)と思っていたら、結構時間があいて、奥さんらしき人が2人分の料理の乗ったトレーを持って席へ。

私:心の声(奥さん一人で料理できるの待って、持って来たんだぁ…。大変だなぁ。)

その後、食べ終えた2人。
すると旦那さんは手ぶらでサッサと1人で先に外へ。

残された奥さんは、食べ終わった2人分のトレーと自分のバッグを持ち、ゴミを片付け、トレーを返して追いかけるように外へ。

奥さんを気遣う様子も、トレーを持ってあげようとする事もなく当たり前のように料理を持ってこさせ、片付けもさせたその男性に、「あり得ないわ~」と私は思いました。


海外、特に欧米諸国では「レディーファースト」だという事はみなさんもよくご存じだと思います。

エレベーターやドアは開けてあげて、女性を先に通す。レストランでも先に座るのは女性など…。

「海外に行ったら、レディーファーストすればいいんでしょ。」と思っているかもしれませんが、習慣となっている行動はすぐには変える事はできません。

海外に行くと、「レディーファーストをしなきゃいけない。」という様子もありません。生活の中にしみ込んだ当たり前の行動のよう。

例えば、先ほどのトレーのような荷物について言うと、電車や飛行機で女性が荷物を上の荷物棚に入れようとすると、必ず近くの男性がスッと立って、「僕がやるよ」と言う感じで荷物を上げてくれます。

周りに誰も知っている人がいなくても、何なら少し遠い席からでさえも来て荷物を手伝ってくれるのです。
この荷物の上げ下げは、ヨーロッパでは近くに男性がいれば必ず100%してくれます。

しかも、それを「やってあげる」という感じでもなく、本当に当たり前の事で、「女性がそんな事をしちゃいけない」、「女性にさせちゃいけない」という感じすら受けるのです。

そんな「当たり前」になっている行動だからこそ、それをしない人は「なんて奴なんだ!」と言わんばかりの表情で周りから見られてしまう事があります。

添乗員をしていた時は、周りの席は日本人のお客様。お客様にとったら添乗員が自分の荷物を自分で上げるのは当たり前の事。

なので、近くに座っている男性のお客様は何もしません。しかし、私が荷物に手をかけ、持ち上げようかという動作をすると、遠い席に座っている外国人男性が急いでやって来て「上げましょう」と上げてくれるのです。

そして、その男性は、近くに座っている男性のお客様を「君たちは近くにいるのに何をやっているんだ!」という表情で見ながら帰っていくのです。

その態度で男性のお客様は「あっ!海外では、女性の荷物は男性が手伝ってあげないとダメだったんですね!」と気づく訳です。

「レディーファースト」を知ってはいても、普段からしていないとすぐには行動できないものなのです。

「私は大丈夫。いつも女性の荷物は手伝ってあげてるよ。」という人もちょっと思い出してみてください。

それは、自分の奥さんや彼女、家族や友人など「知っている人の荷物」ではないですか?

知らない女性の荷物ではどうでしょう?
声をかけて手伝ってあげてますか?

ヨーロッパの添乗を終え、関空から自宅へ帰る途中。乗り換えの駅のエレベーターが、故障中か点検中かで止まって使えない事がありました。

その駅はエスカレーターもなく、階段を使うしかありません。

20Kgはある大きなスーツケースと機内持ち込み用のキャリーバッグ、それにショルダーバッグの3つの荷物を抱えた私はどうやって階段を降りるか考えていました。

それでも、ヨーロッパで「荷物の上げ下げは男性の役割」という感覚になっていた私は「まぁ、この荷物を見たら誰か手伝ってくれるでしょ。」と軽い気持ちでもいました。

ところが、階段の前で「これは一度に運ぶのは無理だなぁ…。」とか「この大きいスーツケース一人で運べる?!」とか考えている間にも、私の前を身軽な恰好をした男性が何人も通り過ぎるのです…。

「え?まさか、誰も手伝ってくれないの?!」

みんな「大丈夫かな?」と伺う様子もなく、完全に「私には関係ない」と言った感じで、声をかける隙もありません。

結局、「自分で運ぶしかないか。」と諦め、スーツケースを持ちあげた時、

「手伝いましょうか?」と声をかけてくれたのは…

女性でした。

重いスーツケースを女性2人でやっとおろしている、その間にも、何人もの男性が近くを通り、抜かしていきました。

ヨーロッパの添乗から帰ってきた所という事もあって余計に日本人男性の態度が冷たく感じられたのです。

<男性はGentleman、女性はLadyに>

大きな荷物がある時だけでなく、赤ちゃん連れでベビーカーを押しているなど、私と同じように困った思いをした女性は少なくないはずです。

女性の荷物を(知らない人でも)手伝ってあげるという事は、日本でもぜひしてもらえると嬉しいなと私は思います。

荷物を手伝ってくれたり、レディーファーストしてくれる男性が少ない日本では、なおさらポイントが高く女性からも喜ばれるはずです。

逆に、女性は海外に行ったら「レディーファースト」に慣れましょう!

割と年配の人に多いですが、自分をたててもらえる事に遠慮をする人がいます。

例えば、エレベーターで自分は後ろで待っているのに、先に待っていた男性から“After you.”と言われると“No.No.No.”と手を振って、「先に、先に。」と両手で男性を先に入れようとしたり。

荷物を上げてくれようとした時も、「軽いから大丈夫です。」とか「自分でできますから。」と断って自分でやったり。

せっかく上げてもらっても“Sorry. Sorry.”と謝ったり。

日本人は「人に迷惑をかけてはいけない。」と思いがちなので、荷物を手伝ってもらう事も遠慮をしたり、悪いなと思って「すみません。」と謝ったりするのかもしれません。

でも、相手は「当たり前」と思ってしている事なので、それを遠慮したり、断ったり、謝られたりすると「なんで?何か悪い事した?」となるのです。

それに、“No. No”と手を横に振って断ったりする態度は、周りで見ていても美しくありません。郷に入っては郷に従え。

女性側も男性の厚意を「当たり前」として受け取る必要があります。

「私がLadyなんて…。」などと思う必要はありません。海外では女性はみんなLady。

Ladyになったつもりで、堂々と振る舞いましょう!
男性に何かしてもらった時には“Thank you.”とにっこり微笑めばいいのです。

それでお互いが気持ちよく笑顔でいられます。
「レディーファースト」は、する方もされる方も、お互いが相手を思い、尊重し合って成り立っているだと感じます。

男性はGentleman、女性はLadyに!

GentlemanもLadyも一朝一夕になれるものではありません。いい習慣だと思うので、日本でも普段から心がけておくと、海外でも自然に振舞えると思いますよ。

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