45年前の留学で、米国人の本音を垣間見たことがあります。
それまでのMr.Hillbrickは、
ただ面白いホストファーザーと思ってたんです。
自宅へ3度目に呼ばれた時のこと。Mr.と英会話の私。傍には3つと4つのお嬢達。
美味しそうな香りに話題は自然にtaste (テイスト/味) の話へ。
私:Is “tasty” “delicious”?
(二つは同じ意味ですか?)
Mr.H.: Yes, but “tast-y” is “full of taste,” so even when it’s awful…
(そう…でもtast-yは「味で満杯」だから、ひどい味も…)
この先を見越した私が、つい“You can say t…”と遮りかけた瞬間
“Listen to me!”
初めての口調。私一瞬ジョークの先取りに怒ったのかと。
tastyのtasteは「味」、どんな味も味なら、不味くてもtasty、ハッハッ、のオチの横取りに怒った…のではなさそう。
Mr.の表情は真剣そのもの。額面通り「話を聞け!」なんだ、とジワーッと。
Mr.一人だけの事ではないでしょう。「人の話を聞く」ルールはここでは大原則かも…
実は次の日曜、教会にご一緒する予定。これに意地悪な興味が加わりました。
(教会で子供達の行儀は?お喋りにListen!って怒鳴る?)人が怒鳴られるのを見たい聞きたい…これ逆ギレw
<教会という伝統>
合図もなしに教会中が静まりかえった時。お子らが手提バッグからスッと大きな絵本。
(えっ?教会で読む?)と目を見開く私の傍ですぐ本の世界に没頭。
(”Listen!”って無理強いはせず、邪魔シナイから始める?)ミサ中、色々考えました。
やっぱり教会の影響が大きいか~とも。
<見直したい「聞く」>
さてお話は、帰国後に地元で教員生活が始まった頃にピョン。
新米教員の私が当時一番言ったのは「Listen to me(話を聞け!)」の命令文。
いくら注意しても効き目は数十秒。いつの間にかまたざわざわ…Listen! Listen!で喉がかれたりw
二人のお子を思い出し(日本の生徒の聞く力は米国の幼児以下?)と思ったりも。
口より耳…が基本。なので私に教えられた生徒も当時英語を話せなかった…かw。
冗談はともかく、そもそも会話では聞く比重が6割、と語るTEDが 1051万回再生。
英会話力にもリスニング力が大事。第一良く聞き取れない話を続ける…これ辛そうw
英会話力を伸ばす為に、意外な「聞く」もっと重点を置きましょう。
See you soon!
Jiro
追伸:
TED Talk 5 ways to listen better
https://www.ted.com/talks/julian_treasure_5_ways_to_listen_better?language=en
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員