アメリカンなノリ、あなたはお好きですか?
それはHow are you? と聞くと、決まって返ってくるGood!とかGreat!しかもニコニコ、でかい声。ハリウッドかなんかみたいなノリ。ポジティブ過ぎ。
ポジティヴに文句言うのも変な感じなんですが、正直私はついていけないな…と思っていました。
極めつけは「ロッキー」上映の様子。続編のどれかをあなたも見たことあるかも。無名のボクサーが世界チャンピオンと対戦することに。
私が米国にいた40数年前、その第一作が大学のホールで上映されました。
うだつの上がらない三流ボクサーのロッキーを応援したくなるのでしょうか。トレーニングの場面では、客席もワイワイ拳を突き上げ大騒ぎ!
最も印象的だったのは、有名な♫Gonna Fly Nowのメロディーに乗り、彼がフィラデルフィア美術館の正面階段を一気に駆け昇った場面の反応。ホールがまるでお祭りか祝賀会。アメリカンだなあ~と日本人学生同士で思わず顔を見合わせたんです。
<感情の研究者がズバリ>
同じような印象は私や他の留学生達だけではないみたい。留学後読んだ本にこんな記述。
自国民を論評してたのはLisa Barette博士という方で感情の研究者。
アメリカ人は常にアップビートな声で話し、非常によく笑
う。最近どう?に、Great! Wonderful!と答える…積極的で肯定的な国民性。幸福をテーマの新刊が続々出版。褒め言葉や激励・お世辞が大好き。自分達の素晴らしさを互いに称賛しあっているようだ…などと。
日本社会なら、そんなに明るいと浮くのでは。暗い人も普通にいそうな感じ。褒めたり励ましもほどほどで、好きなものと言えば成功もあるけど苦労話が好きみたい。
人の文化にとやかく言うつもりはないのですが、(表面的で軽薄な感じ)とこっそり言ってみたくなりますw
<語彙の豊かさは心の豊かさ?>
バレット博士は、Great! Great!のような紋切り型表現への警鐘も鳴らしてます。
Great! Great!ばかりでは、感情生活が貧しくなる…感情生活を豊かにみずみずしくするには、感情を表す語彙を豊かにするに限る…と。
それで思い出したのはD.トランプの自叙伝とHillary クリントンの自叙伝。彼女はオバマ政権下の国務長官。競い合った大統領選で負けた方。
比較してどちらが語彙が豊かと私が思ったか、あなたは想像がつくでしょうか。
クリントンさんの自叙伝のようです。やっぱり…?
バレット博士の言うのは、語彙の豊かさ=感情生活の豊かさ。もしそれが正しければ、T氏の感情生活はC女氏に比べてかなり貧困?
あなたもT氏を反面教師にw、英語ならGreatやWonderful以外も覚えるといいかも。また日本語でも語彙を増やし、豊かな精神生活を送りたいものですよね。
See you again,
Jiro
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員