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腐った卵をbad eggと言ったら笑われた?!

World Lifeな生活
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梅雨のシーズンになりました。雨がしとしと降る感覚は、スコールが降る東南アジアの亜熱帯地域では、感じられない雨の感覚です。

雨音や鳥の鳴き声といった自然の音は、日本人以外は雑音に聞こえるそうですが、あなたは雨音や鳥の鳴き声が美しく感じたことはありませんか。

そういった音に敏感なわりに、食べ物が腐っていることに関して、日本人はあまり気にかけないところがあるように感じます。

発酵食品が多いことから、発酵と腐るということが曖昧なところがあるのかもしれません。
きゅうりのぬか漬けなど、匂いを嗅いだだけでも、外国人は腐っていると感じます。納豆もしかり。

Swatchは、料理の好きなアメリカ人の主婦と話しているときに、腐った卵(bad egg)を食べそうになって大変だったと話して、笑われた経験があります

<bad eggは腐った卵じゃない>

Raw Egg on Rice (Tamago kake gohan)

アメリカでご飯を自炊していて、卵かけご飯を食べようと、卵を割った時に、卵がぐちゃぐちゃにつぶれてしまったことがありました。その話をしたのですが、、、。

食べ物が悪くなるは、“go bad”で表現できます。だから、腐るも(bad)で大丈夫だと思い、「卵が腐っていた」を“it was a bad egg”と言った時に、その主婦に笑われてしまったのです。

よく聞いてみると、“bad egg”は、「信用できない人物、性格が悪い人」のことを意味するということでした。“He is a bit of a bad egg”といえば、「ちょっと信用ならない人だよ」になります。

反対に、good eggという表現はあるのかと聞くと、(信頼できる、性格がいい、気立てが良い)という意味のフレーズになるそうで、なるほどと思ったことを思い出します。

どうせなら、“You’re a good egg!”(信用できるね)と言ってもらいたいですね。卵は、割ってみるまでは中身が分からず、見かけだけではわからないということから来ているようです。

食べ物が悪くなるは、“go bad”なので、腐ってしまった状態を言うには、
“The Sushi has gone bad”(お寿司が腐ってしまった)と表現します。

食べ物が悪くなるのは、いろいろな状況があり、その状況を的確に表現することは難しいですね。今回は、食べ物が腐る表現を整理したいと思います。

<食べ物が悪くなる表現って意外と知らない>

Go badは、食物が腐ったり傷んだり、食べられなくなった状態を示す一般的な表現です。

食べ物が古くなったときは、oldではなく、stale(ステイル)で表現します。ステイルは、
新鮮ではない、食べられないわけではないけれども、味やにおいが変になりつつあり、ダメになりかけており、食べてもおいしくないという感じです。“The cake is stale”(ケーキが古くなった)

パーティなどで食べ残されたポテトチップス、おいしそうではないですね。These are stale chips!(そのポテトチップは、時間が経っているから美味しくないわよ)と言います。チップスは、サクッとカリっとが、最高ですね。

Spoilは、食べ物がだめになってしまったことを表します。“The eggs are spoilt”食べ物だけでなく、人間もだめにするということが言えます。She spoiled me(彼女が私をだめにした)という感じです。そんな経験はありませんが、、、。

野菜などがしなびてしまったのは、wizened(ウイゼンド)が使われます。もともとは、(年齢や病気などで痩せて、顔や体が縮み、しわが寄ること)を意味します。“It(she)looks wizened ”(それはしなびている)、人に対して言うと(彼女はしわくちゃだ)です。これは使えないかも。

あなたにとっても、割合目新しい単語がならんでいると感じませんか。日本人は、食べ物が腐ったりだめになったりすると、「腐っている、食べられない」でさっと表現しています。

あまり細部にこだわってどういう状況かを説明しませんね。英語はそこのところ、どうして食べられないかにこだわりがあるように感じます。それも文化の違いかもしれません。

<腐りやすい食べ物を考えてみると>

腐りやすい食べ物を考えてみると、果物、牛乳などの乳製品、パン、野菜などがあります。

日本語では、腐る、いたむなどの表現がありますが、それぞれの食品に別々の言葉を使うことはあまりありません。英語では、それぞれの状態に対応する表現の単語があります。

◯rotten卵などが腐っている。腐った卵のような硫黄臭を感じるときに使います。

“The apple is rotten”
(リンゴが腐って、変なにおいがする)

◯spoiledミルクなどがいたんでいる。食べ物自体がダメになっていること

“The milk is spoiled”
(牛乳がだめになっている)

◯staleパンなどの新鮮さがなくなり、古くなって硬くなっている。食べられないわけではないけれども、味やにおいが変になりつつあり、食べてもおいしくない。

The bread is stale
(そのパンは新鮮じゃないのでまずい)

◯wilted野菜などから水分が抜けしなびている状況です。

“The vegetables are wilted”
(野菜がしおれてしまった)

◯tainted腐っている状態で、さらに何かに汚染された感覚が加わります

“The fish is tainted”
(魚が腐っている)

<腐るではなく変化してしまうこと>

食品が腐るのではなく、変化して食べられなくなってしまう状態になる表現もあります。

古くなって酸化してしまった油、チーズにカビが生えてしまった、日にちが経ち、芽が出てしまったジャガイモ、野菜がしおれてしまった状態、缶詰の賞味期限が切れたものなどです。

◯rancid食用油などが酸化してしまう

“The oil is rancid”
(食用油がかなり古くなった、酸化してまずくなった)

◯moldyカビが生えて食べられなくなった

“The cheese is moldy”
(そのチーズは、カビカビだ)

◯sproutedジャガイモなどの野菜が古くなり、発芽してしまった状態です

“The potatoes are sprouted”
(ジャガイモが発芽してしまった)

◯expired賞味期限が切れてしまった

“The canned food is expired”
(缶詰の賞味期限がきれている)

こうやって食べられる、食べられない状態をまとめ、比較してみると、英語には食べることを判断する言葉が多く存在することが分かりますね。

人類の歴史の中で、食べることの大変さが伝わってくるような気がします。大きな動物の肉をどのような状態で食べることができるかは、最重要な情報や言葉だったわけです。

日本は、その点豊かな食に恵まれ、さらに、発酵食品の発明で保存する技術を発達させた賢い民族だったのでしょう。考えれば、「腐った」表現が少ないのもうなずけます。

チョットした言葉の比較文化論ですね。欧米の食文化を覗き見るような、「腐った」表現。改めて、食文化の違い、言葉の文化の違いが密接にかかわりあっていることがわかります。

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