先日、日本の台所ツールはすごく良くて、千切りキャベツを上手に作れるカッターを日本から持って帰ってきた!、とお話をしたら、ニューヨークでも千切りキャベツを食べるんですか?って言う質問をいただきました。
とても良い質問です。というのも、実は、なかなか千切りキャベツに良いキャベツは、手に入りません・・・。その千切りキャベツ用の素敵なカッターは、プレゼント、つまり頂き物なのでした。
普通の「グリーン・キャベッジ」は、アメリカでは生で食べるように作られていないのか、1枚1枚のキャベツの葉が、まるでゴムのようにしっかりとしていて、生食には到底向きません。ロールキャベツなど、煮込むのに向いているのでしょう。
「サボイ・キャベッジ」と言うものもあり、これは、ぜひ写真に撮ってきますね、キャベツの形をしているのですが、白菜のように、葉がチリチリになっています。
私たち日本人がが生食で食べるのに向いているサクサクのは、「アジアン・キャベツ」、または「タイワン・キャベツ」というものですが、残念なことに普通のスーパーには置いておらず、マンハッタンの賑やかな地区にある、日本のスーパーまで行かないとなかなか手に入らないです。
イメージするなら、江戸川区に住んでいるのに、電車で日本橋までキャベツを買いに行って、電車でまた帰ってくる、と言うような感じになります(笑)。なので、何かついでがあればいいですが、わざわざキャベツだけを買いに行くのも、ね。電車賃もかかりますし(笑)。
名前の出た白菜ですが、「パクチョイ」とか「ナッパ・キャベッジ」などと呼ばれて、スーパーでたまに売っています。ただ、たぶんに使用目的は中華料理などの炒め物なので、私みたいに白菜の浅漬けなど、お漬物をつけたいと言うときにはちょっと無理があるかもしれません。生産者が、生食用に作っていないと思われるからです。なるべく、よく洗うようにはしています。
私は、ニューヨークに住んで長くなるのですが、いまだに自由自在にアメリカの野菜を調理するのは上手ではありません。どうしても日本食が好きなので、日本食に使えそうなお野菜が、中心となっています。
先日、日本の方とお話ししていて、「ズッキーニ」がおいしいと言うお話を聞いて、驚きました。日本にもあるのですね。私がまだ日本にいた頃は見かけなかったと思います。ちなみに、こちらでは、「グリーン・スクワッシュ」とも言うそうです。
お話では、輪切りにして炒めて塩胡椒しただけで、とてもおいしかった、と言っておられました。ほんとに、日本には、世界中からおいしいものが集まる感じがします。
でも、1つ驚いたのが、日本ではあまり、「ベイビー・キャロット」が手に入りにくい、と言うお話。生食用に洗浄されていて、こちらでは子供たちが小さなジップロックの袋に入れて、おやつに持って歩いています。
たいしておいしいと言うものでもないですが、カリコリして食べ出があるし、栄養価も高いので、スナック菓子などよりは、と親が持たせるようです。
あと、子供のおやつには、「ペッパー」です。(日本では、パプリカと呼ばれているようです。) イエロー、オレンジ、レッドなど可愛らしい色合いがあり、食感もサクッとジューシーなので、それもよく食べられているようです。
逆にアメリカでは、日本のピーマンはあまり手に入らないかな。中華料理で炒め物に使ってあることもあるので、探せばあるのだとは思いますが、ペッパーの方がどこにでもあります。
「ラディッシュ」と呼ばれる、小さな赤かぶみたいなのを、おやつに持っている子もいます。私は、ちょっとそば味噌とかつけたい感じがしますが(笑)。日本酒に合いそうな。
そうそう「ブロッコリー」ですが、アメリカでは生でサラダに使うというのは本当ですか?と言われました。本当です。
また、アメリカではブロッコリーを天ぷらにする、というのも本当ですか?というのもよく聞かれますが、それも本当です。
私も最初は驚きましたが。日本食レストランで、天ぷらの盛り合わせを頼むと、大概ブロッコリーの天ぷらがついてきます。ほんのり甘い感じがして、おいしいですよ。
そして、キノコ類で、ニューヨークで最近人気なのは、なんと「シイタケ・マッシュルーム」です。これは普通のスーパーで売っているので驚きです。ただ、とっても値段が高いです(写真の椎茸は$6.9 / 約1,060円)。椎茸は、植物繊維が豊富で栄養価が高く、その人気がどんどん出ているからか、と思います。逆に、白いマッシュルームを調べてみると、あんまり栄養とかなさそうです(笑)。
収穫の秋。ますますお野菜が美味しくなりますね。皆さまも、新鮮なお野菜をたくさんいただいて、この冬も元気で越されますように。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。