Guys!
月曜日のSwatchです。
40年前、英語初級者の頃ですが、アメリカ人の早口の英語が聞き取れないときに、良く口にしたのが
“Can you say that again?”
(もう一度言ってください)
そこそこ聞き取りもできるようになっても、もっと英語のフレーズを知りたい、覚えたいという気持ちから、アメリカ人との会話では本当に頻繁に使いました。
ある時、逆にアメリカ人からこんなフレーズを言われました。
“You can say that again!”
疑問文ではないので、「もう一度言ってください」という意味ではないことは分かりましたが、「もう一度言ってよ」とか「もう一度言うことができる」という意味かもしれないと思い、同じことを繰り返し返答すると、沈黙が返ってきました。
どうしたらいいの?
<Can you say that again?は、もう一度言ってくださいですけど、、、>
“Can you say that again?”
(もう一度言ってください)
は、アメリカ人の言った英語が聞き取れなかったときの決まり文句です。
英語が好きな人は、何回も口にするので、発音もネイティブに近くなり、「キャニュー・セイ・ザダラ・ゲイン」と気取った発音になります。
英会話上級者と話しているときに、このフレーズだけが妙にネイティブっぽい人は、きっと楽しい(苦しい)英会話体験をしていると思って間違いありません。(笑)
では、
“You can say that again!”
はどういう意味なのか?
<You can say that again!は、もう一度言うじゃない>
“You can say that again!”
とアメリカ人から言われたらどう思いますか。
初めに書いたように、疑問文ではないのですが、「もう一度言ってよ」とか「もう一度言うことができる」という意味かもしれないと思い、同じフレーズを繰り返すのではないでしょうか。
Swatchのように、何回も繰り返してしまい、相手に沈黙されてしまっては、楽しい英会話ではなく、苦しい英会話になってしまいます。
“You can say that again!”
実は、
「まったく、その通りだ」
という意味なのです。
直訳すれば、(それをもう一度言っても良い)となり、相手の言ったことに同意することなのです。
他の英語で表現すれば、
“I strongly agree with you!”
(あなたに強く同意する)
agree with youで、全面的にあなたに同意することに、さらにstronglyと強調しています。
参考までに、“I agree to your opinion”は、(あなたの意見に同意する)で、to +物事、with+人で、使い分けをしています。
“You can say that again!”の使用例をあげると、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
“He’s the best guy in our team”
(彼は、チームの中で最高のリーダーだ)
“You can say that again!”
(その通りだよ)
“That was the most exciting game”
(そのゲームは最高に面白かったね)
“You can say that again!”
(まったくだ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
“Can you say that again?”を肯定形にして、“You can say that again!”とするだけで、
「まったくその通り」という相手に同意するときの、すごく便利な表現になります。
<Could you speak more slowly, please? は、効果的?>
では、もうひとつ、衝撃的?なお話を。
ネイティブの英語が早すぎてわからない時、良く口にしたのが
“Can you say that again?”
とお話しておりましたが、実は、
これを言って、ゆっくり話してくれる可能性は・・・ゼロです。
それでは、
これも日本人が良く使うフレーズですが、
“Could you speak more slowly, please?”
(もう少しゆっくり話してくださいませんか)
これは効果的でしょうか?
残念なことに、このフレーズを言っても、アメリカ人や、英語のネイティヴには、まったく効果がないのです。
なぜなら、アメリカ人は、このフレーズを日常会話では聞いたことがないからです。
アメリカ人は、母親から
“Speak fast, speak long!”
(早くそして長く話せ!)
と子供の頃に刷り込まれているからです。
ゆっくり話すということがどういうことか、理解できないのです。
日本人が考える、一つ一つの単語をゆっくり区切って英語を話す感覚は皆無です。
だから、何度
“Could you speak more slowly?”
(ゆっくり話してください)
や
“Could you slow down?”
(話すスピードを落としてください)
と言っても、効果はありません。
アメリカ人は興奮すると、早口になります。早口になるとマウントをとれる気がするからです。
いわゆる、まくしたてるタイプの英語になります。
そういう状況になると、日本人は全くお手上げで、「英語、わかりませ~~ン」状態になり、お互いに、どうしようもない状況で、収集がつかなくなり、話はそこでおしまい…。
何回聴いても聞き取れない、訳の分からない状況に陥り、「苦行になる」のです。涙!
しかし、苦行で終わっていては、救いがないかも知れません。
ここで、Swatchが試したとっておきのフレーズを紹介しましょう!
それは、
“I didn’t catch that”
(聞き取れませんでした)
と
“Can you put it in simple words?”
(簡単な言葉でいってくれませんか)
聞き取れないフレーズを何回繰り返してもらっても、わかりません。
なので、最初に、聞き取れなかったことを、“I didn’t catch that”(聞き取れませんでした)で、相手に伝える。
次に、“Can you put it in simple words?”(簡単な言葉でいってくれませんか)と言って、理解することにつとめるのです。
“Can you say that again?”、“Could you speak more slowly, please”でうまくいかなかった時に試してみてください。
今回は、
“Can you say that again?”を肯定形にして、“You can say that again!”とするだけで、「まったくその通り」という相手に同意するときの、すごく便利な表現になること。
また、Swatchの経験上、“Can you say that again?”は、あまり効果的なフレーズではなく、“Could you speak more slowly?”と頼んでみても、ゆっくり話してくれる可能性はゼロに近い、というお話をしました。
英語の勉強に励んだ半世紀前の思い出と、会話の中で良く使う便利な表現との出会い、楽しんでいただければ幸いです。
それでは、月曜日のSwatchでした。
Seeya!
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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