「スマホのゴミを掃除!」という「掃除アプリ」を初めて見た時、怪しい感じはなかったんです。青いアイコンの感じは悪くありませんでした。とにかく無料だから損はないだろうし。
少し眺めてたら「ゴミが109,876個ありますよ」の表示にびっくり。それですぐinstall。
ガーっと掃除完了。そしたら「掃除で出た細かいゴミだらけ。強力な掃除アプリ推奨」と表示。
私は素直に言われた通りこれもinstallし掃除…またゴミ…の悪循環。気づいたら携帯持つと掃除、掃除、掃除…
(ふ~ん。そんなにゴミだらけなら、いっそ携帯買い替えようか…)と思いつつ「アプリ」の語源が気になりだしました。調べてるうちに掃除の悩みはどこへやら、語源に夢中に…
今回は単語DNA P/FLEK<折れ曲がる>。apply, imply, flexible, foldなどを。
<ガーッと「折れ曲がる」イメージ>
まず「アプリ」はappli, appとも綴られるよう。元はapplication という名詞。Apply(アプライ)が動詞です。
ApplyのAp-はad-「~に向かって」のパーツの変形。DNAは-plyのところにあります。このようにDNAの頭はpかf、最後のkはよく消える…ことが多そう。
このApplyは重要単語。でも色々意味があるのが厄介かも。こういう時はDNAのイメージを使いざっくりつかむのが何かと便利です。
applyのイメージは「(~に向かって+)折れて曲がる、何かを折り曲げる」。例えば
That rule applies in this case.
(規則が折れ曲がり⤵この事例へ☛)その規則はこの場合に当てはまる。
The nurse applied the medicine to the sore.
(薬が折れ曲がり⤵傷に☛)看護婦さんは擦り傷に薬をつけた。
He applied to the embassy for a tourist visa.
(書類が折られ受付へ☛) 彼は大使館に観光ビザを申請した。
Applicationなら(ガーッと折り曲げ⤵目的に向けるコト・モノ☛)適用・塗布・申請・アプリみたいに意味が広がっているのかも。
ap(~に向かって)-ply(折る、向ける)
⇒(場合に規則を)適用する
(薬を)つける
申請する
⇒名詞application(目的・用途に当てるコト、モノ)⇒ 適用・申請・塗布・アプリ
似た感じでimply(インプライ)。違いはimだけ。imは「中」でplyはapplyと同じ。「中に折り込む、折り込まれている⇒)「意味を含む、含ませる」という意味になります。
He implied that he would resign.
(彼は辞任を仄めかした)
im(中に) +ply(折る、向ける)⇒(中に情報を折り込む)⇒ほのめかす
<頭がPからFに>
後半は頭がfの例でflexible (フレクスィブル/柔軟な)。flexの所にDNA。あとは「~できる」の-ableの変形。結局<折り曲げられる>⇒「柔軟な」等の意味につながるようです。
名詞は flexibility(フレクスィビリティ)
flex(折り曲げる)+ible(~できる)⇒折り曲げられる⇒柔軟な、柔軟性がある
PCやスマホ関連でお馴染みがファイルの入るfolder(フォウルダー)。「ホルダー」ではありません。動詞がfold(フォウルド)で「折りたたむ」。DNAのFLの、FとLの間に「オウ」の音が割込んでいます。割込みのワケは言いやすさとか、told,sold,hold等の音マネかも。
<「折る」?「組む」?>
さらにfoldと言えば「(足・腕を)組む」があります。例えば
He sat with his arms/legs folded.
(彼は腕/足を組んで座っていた)
これ文字通りなら「腕や足を『折って』座ってた」。「折る」腕や足は長そうな語感。日本語の「組む」は短くても「組め」そう。これって日米の手足の長さの違い?ただ私は足を「組む」さえ短くて難しいですがw。
英米 腕を(fold)折る、足を(fold)折る
日 腕を組む、足を組む
さてお掃除アプリはどうなったかというと….SBショップに行ったらその場で解決。怪しいのはどんどん消してくれただけでした。
何でも最近似た無料アプリが出回り、特に中高年で困っている人が多いとか。私だけではないと分かり、あなたにも情報をと思ったんです。
それにしても誰がこんなものを、と不思議になります。動機はあるはず。「犯人は得する奴」という鉄則で考えてみると…
ショップに来させ他の製品を勧める?(SBショップでちゃんと別のセールストークも)
あるいは故障と誤解させ、買い替えさせる?(私も一時は買い替えようかと)
やっぱり誰でも知ってるような通信業者?他は考えにくいような…探偵気取りはこれ位にしてと。
とにかく意外な繋がりは英語で楽しみ、変な繋がりのありそうなアプリには注意しましょう。
See you soon!
Jiro
<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
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私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員