あなたはWBC見ましたか?すごく盛り上がりましたね。私は大谷選手が決勝戦前に仲間達に言った言葉がとても印象的でした。「一日だけ彼らへの憧れを捨て、勝つことだけを考えよう」という内容。
アメリカ野球の理想に向かってきた選手なら、ぐっと来たはず。確かに理想の相手との対戦で感激…してるだけなら勝てるはずありませんよね。
Los Angeles Timesの記者の方の訳なら、
Admire them, and you can’t surpass them. For one day, let’s throw away our admiration for them and just think about winning.
(憧れてると乗り越えられない。一日だけ憧れを捨てて勝つことだけ考えよう)
さてadmire,admireって考えてるうちに、語源が気になり調べ始めちゃいましたw。
今日はDNA<SMEIスメイ/見る> 繋がりで、英単語 admire, mirror, miracle, smile等を
<「見る」違い?>
DNA<SMEI>見る⇒ad<~に向かって>+mire<見る>(Sが消えrが入る変化が見えます)
⇒称賛するadmire(アドマイア) 名詞はadmiration(アドミレイション)
最近日本語でもよく使われるリスペクト(respect)との違いが少し気になりますよね。
admireはリスペクトに「好き」な感情がプラスしたもの。だからadmireすれば絶対好き。それに対しrespectの方は好きとかでなくてもrespectしていいんです。
I admire your courage. = I would like to be brave like you.
(君の勇気は凄いね。= 君みたいに勇敢になりたい)
She is respected by all her colleagues. = Not all of them like her very much, though.
(彼女は同僚全員から敬意を表されてる。= 全員が彼女が好きってわけじゃないが。)
DNA<SMEI>⇒ad<~に向かって>+mire<見る>(⇒称賛する)admire
次の二つの、どこか綴りの似てる単語も同じDNAからです。
DNA<SMEI>見る⇒(映るものが見える)mirror(ミラー/鏡)しっぽの綴りはフランス語からの影響かも。
DNA<SMEI>⇒(映るものが見える⇒鏡)mirror
DNA<SMEI>⇒(実際に見えるモノ)miracle(ミラクル/奇蹟)(直接はラテン系かも)
DNA<SMEI>⇒(実際に見えるモノ⇒奇蹟)miracle(ミラクル)
<英語にだけあって他の言語にないモノ?>
さてsmile(微笑み)もこのDNAからできています。
DNA<SMEI>見る⇒(相手を微笑んで見る⇒)smile ここはSが残っていますね。
微笑は進化論的には、脅し・威嚇の表情だったらしいです。確かにニヤッと笑われると何だか怖そう。はっきり「嫌な微笑み」なら同じDNA のsmirk(スマーク)。
What are you smirking at? 何をニタついてるんだ。(何だか不快)
What are you smiling at? 何ニコニコしてるんだい?(不快な感じはゼロ)
DNA<SMEI>⇒(相手を微笑んで見る⇒)smile
DNA<SMEI>⇒(相手をニタニタ見る⇒)smirk
ちなみに英語はsmileとlaugh、笑い声が出るか出ないかで完全に別単語。「(声を出さず)微笑むsmile」と「(声を出して)笑うlaugh」。
ところが、独・仏・伊・スペイン語等は独自のsmileがありません。smileはlaughから作り「小さなlaugh」と表現するのだそう。
<英語でも「憧れを捨てて」>
さて乗り超える為には憧れを捨てて…は英会話の場面でも役に立ちそうです。
憧れだけだと受け身になり怖気づき、言葉につまるかも。
いざと言う時は、憧れを捨て積極的に行きましょう。
See you soon!
Jiro
<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆
追記:英語を学ぶ際の「心理的壁」は、Noriさんの著書で初めて知り、生徒に授業で紹介。「憧れでやる気が出る反面、怖気づく場合もあるね」と言うと、結構フンフンと聞いてくれました。
追記:例えばフランス語でlaughはrire(リ―ル)、smileはsourire(スリ―ル)
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員