日本人は、気配りの文化を持っていると思います。
いつも周囲のことを気にかけながら、バランスをとって「もめごとのない生活」をします。
一方、アメリカ人は、「我が道を行く人」がほとんどです。
自律、自立する生活が子供のころから身についています。
いかに自分が他人と違うかを強調し、アイデンティティを確立していきます。
全ての人が個性的!です。他人の真似をする必要は、ないのです!
自分のことは自分でやる。もちろん自分の健康も自分でしっかりと管理しています。
そんなアメリカ人にSwatchは、日本流の思いやりでこんなことを聞いてしまいました。
I think you have a cold!
「風邪ひいてるんじゃない」
さて、アメリカ人の友人は、なんと答えたでしょう。
<見た目が一番なアメリカ人に言ってはいけない表現>
“I think you have a cold”
「風邪ひいてるんじゃない」
とアメリカ人の友人にいったところ、返ってきた答えは、
“I don’t think so!”
「そう思わない!」です。
日本人は、誰かがくしゃみをしているところや鼻をかんでいるところを見ると、
「風邪じゃないですか」と、相手の体を気遣って話しかけます。
風邪が流行している場合や、インフルエンザで小学校が休校になっているときは、さらに、
”You should go to the hospital”*「大事をとって、病院にいったら」なんて言ったりします。
*間違った日本英語です
この会話、アメリカ人にとっては、以下のように聞こえています。喧嘩を売っているようなもの。
“I think you have a cold”「風邪ひいてると思うけど」に、
アメリカ人は以下のように考えます。
“I don’t think so!”
「え?健康管理は自分でしっかりしているし、他人の言うことじゃないよ」
“I don’t hope so!”
「そんなこと望んでいないよ。縁起でもないことを言うなよ」
“You should go to the hospital”
「病院行ったら」(注:間違った表現です)
に対しては、
“Ummmmm……..”
「うううう、“重病みたいだから、大病院で診てもらった方が良いよ”ってどういう意味だ!」
Swatchは、若いころ、アメリカ人に良く言っていました。まさに、余計なお世話です。英会話仲間に、アメリカ人は風邪ひいてもアドバイスを聞かないから厄介だと悪口を言っていました。恥
I thinkは、以前説明しましたが、「熟考する」です。だから、あなたが風邪を引いている根拠があるといって、相手のアメリカ人を脅しているのです笑
「医者に行く」の表現は、” You should see a doctor”が正しい表現です。
“You should go to the hospital“は、「大病院で検査して入院するぐらいヤバイ」といっています。
今考えると、恐ろしい会話ですね。
<You look tired!は、どういう意味?>
次の表現は、これもSwatchの若いころの常套句。笑える表現です。
“You look tired”
は、「疲れてるようですね」。「お疲れですね」と思いやりの言葉だと感じます。
それは日本人の思い込みです。
アメリカ人は、自分のことは自分でする。自己管理できる人に見てもらうことを大切にします。
“You look tired”は、他人目に、「あなたは、疲れて見える」、「ぼろぼろに見える」と理解します。
アメリカ人に絶対してはいけないことは、プライドを傷つけること。具体的にいえば、容姿について言及することは絶対にしてはいけないこと、タブーです。
look(~に見える)と言っているのですから、良いこと以外は、批判になります。
病気に見える、風邪を引いているように見える、疲労困憊しぼろぼろに見える、ちょっと太ったみたい、やせたみたいなどは、全てアメリカ人の容姿を批判していることになります。
貴方が相手の健康をおもんぱかって、優しい言葉をかけている気持ちとは裏腹に、相手の容姿について強烈な批判、あるいは否定的な言葉になってしまうのです。
Swatchは、アメリカ人の集まるパーティで、アメリカ人のご婦人(おなか周りに肉がついてた)に
”You have a baby”
「赤ちゃんがおなかにいるのですね」
といって、大恥をかいたことがあります。
とにかく、アメリカ人の容姿にはくれぐれも直接的に触れないようにしていただきたいと思います。
<Is everything OK?で丸くおさめよう!>
”I think you have a cold”
「風邪をひいてるみたい」と言ってしまったら、どうしたら良いかを、笑える経験豊かなSwatchの体験を通してお話ししましょう。
“I think you have a cold”
「風邪ひいてるみたいですね」
“I don’t think so”
「そうは思わないけど、縁起でもない」
“I mean take care of yourself, cause, It’s getting cold”
「寒くなってきているから、ご自愛ください」
“Oh, I see, thanks”
「どうも、ありがとう」
といった感じで、一般的な話題に持っていくということです。
基本的に、相手の容姿に触れるようなことは言わないことです。
アメリカ人は、相手の容姿に言及することを避けていますから、日本人に言われると少しショックを感じるかもしれません。人の嫌がることを「ずけずけと言う」という感じですね。
アメリカ人がくしゃみをした時、風邪かなと思ったらどう表現したら良いでしょうか。
「ハックション!」といったくしゃみの直後に、
“Bless you!”
「お大事に」
と言いましょう。アメリカ社会の常套句です。
そのあとに、必ず”Thanks”と感謝の言葉が返ってきます。
あなたがアメリカ人のことを気遣いたいと感じたら、次の表現はいかかでしょうか。
“Is everything OK?”
「すべてのことが大丈夫ですか:大丈夫ですか」
が良いですね。
この表現で、全てが丸く収まると思います。是非使ってみてください。
今回は、アメリカ人の容姿について言及することは、タブーであることをお話ししました。
自分の言っていることや考えていることが、逆に取られてしまうことには気が付きません。
これで、“Is everything OK?”でしょうか。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
Facebook
https://www.facebook.com/takeru.suwa.7/
※友達申請いただく際「World Lifeで見ました」と一言コメント頂けますでしょうか。よろしくお願いします。