今や生活に溶け込んでいるSNS。あなたは『イイね』10万、フォロアー数300万とか聞くと『すごい!』と思う人ですか。
私も最近までそうでした。でも、今は(まてよ)という気持ちの方が勝ってます。
フォロワーが多い=圧倒的な支持、『イイね』100万=大人気と考えるのは、実は大きな誤解かも。
なぜなら、支持は100%とは限りません。また驚きや疑い、少し同意のような反応は支持とは言えません。中には深く考えたり違う視点から見る人もあるかもしれません。
これらを全て無視し、合計数で『すごい支持・評価』と思うのは、単純化し過ぎですよね。そういう私も一面的な歪んだ解釈にどっぷり浸かっているのかも。
こんな風に世の中は数字だけの一面的な見方が至る所に。ところがその影響はかなり深刻そう。
政治哲学者のHanna Arent (ハンナ・アーレント)は、著書である『活動的生』で言っています。
現代は視線が単純化する異常な時代である。だが多様な立場から、多様な他者の視線に晒されて、人は初めて自分の存在を実感する。
つまり本来、多様で異なる存在の人間。それが一種類の見方に晒され続けると、ヒトとして生きてる実感が消えると言っているよう。
『イイね』や『フォロアー』の多寡に囚われると、リアル感が狂うもかも。(どうせ自分も『頭数』の一つなんだ…)知らないうちに、あなたもそう感じ始めていませんか?
実は、私もそうでした。記事の読者数とかを、数桁違う超有名人達とつい比べていました。そしてふと自分が虚しい存在のように感じたことも。
もしかしたら、何百万フォロアーを誇るユーチューバー達も、実は数の割に充実感がないのかも。実際に体験できればはっきり分かるのですが(笑)。
冗談はさておき、私改めて感じたのは英語の読書の価値。今回人間には多様性が最重要だとするHanna Arentの警鐘も、英語(とドイツ語)の読書で初めて耳に。
彼女の本を知らなかったら、もっと落ち込んでいたかも。
イイねとかの数に振り回されていた、これが分かるだけでも半分解決…は言い過ぎでしょうか。
何かの原因が分かるだけでも大きな一歩。だからハンナ・アーレントの言葉にとてもホッとしました。
それに一人一人は比べられない絶対的な価値、という考え方も少し分かりかけたかも。
今後も英語を楽しく学び続けられますように。そしてあなたも、思いもよらぬ気づきや発見に繋がる本や作者に(また)出会えると良いですね。
See you again soon,
Jiro
<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解する。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
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私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員