中学校で初めて英語を習ったほとんどの日本人は、
“How are you?”
“I’m fine、thank you!”
“And you?”
のフレーズを暗記し、流暢に話すことができます。
アメリカ人は、このフレーズを聞いて、あなたは英語が話せると思います。
ただ、次の話題につながらないので、挨拶でおわるパターンで終わり。
特に会話をする必要もなく別れる。それがアメリカ人の挨拶のパターン。
あなたは、ちょっとした会話もできないほど、いつも忙しいひとだと、アメリカ人は考えます。
そもそも英会話は誤解から始まっています。
アメリカ人から話しかけられるフレーズには、いろいろなパターンがあります。
その一つが“What’s up?”です。
これを初めてアメリカ人から聞いた日本人は、驚きます。Swatchも驚きました。
最初に聞いた印象は、「どうなってんだ!?」と文句を言われたと思いました。
久ぶりに会ったアメリカの友人に、いきなり“What’s up?”と言われたときは、「約束をしたのに約束を破って、問い詰められているような感覚」に陥いりました。
アメリカ人の友人の言い方も、そっけなく低い声で「ワッツアッ!」心にズン!と響いてきます。
さらに、何がUPしているのか、意味が分かりません。汗!
何とか取り繕わなければ、、、、と考えても、頭に中は真っ白です。
それでも、アメリカ人に何か言われて困った時には、とっておきの手があります。
同じことを言う!相手の言ったことを復唱すれば、どうにかなるという経験則から、
小声で“What’s up?”といってみたら、相手がペラペラと話し始めました。一安心!
“Hungry!”(腹減った!)。 今朝の出来事を話しているみたいで、「朝起きたら、8時過ぎていて、何も食べずに急いで家を出たので、腹ペコ」とか。
まあ、コーヒーでも飲もうと、ファミレスにはいり、モーニングセットを注文したら、上機嫌。そんな雰囲気の中、“What’s up?”の意味を聞いてみた。
<What’s upは、便利な表現だが、日本人は苦手>
“What’s up?”の意味は、2つあります。ひとつは、挨拶の“What’s up”です。
非常にカジュアルな表現だと考えてください。
他の言葉に置き換えると“Hi!”です。
これなら、年上に人に言っても大丈夫です。
“What’s up”は、カジュアルなので、年上や会社関係の人には使えません。
カジュアルって意味ですが、正式ではないとか軽いという意味で考えるとややこしくなります。
簡単に言えば、何も考えないで言う言葉と思えばしっくりきます。
What’s up!と言われたら、言うことがないから言っていると思ってください。
とにかく、挨拶しただけということです。
2つ目の意味、使い方は、なんとなく「何しているの」と聞いていること。
ただし、“What are you doing?”と真剣に聞いているのではありません。
久しぶりに会ったので、安否確認しているという感じです。
決して、今取り組んでいることとか、実際にやっていることを聞いているわけではないそうです。
基本的に「あなたのことにそんなに興味はない」というのがアメリカ人の本音。
まとめてみると、滅茶軽い感じの挨拶。久しぶりに会ったので、何してるのか少し聞いてみた、という感じの常套句。いずれにせよ、何かを聞かれて答えるような雰囲気ではありません。
チョット、安心しませんか。“What’s up!”て、そんな感じの挨拶の言葉です。
<2つの使い方をマスターすればOK!>
1、挨拶としての使いかた
”What’s up”は、軽い挨拶のフレーズです。
「おっす、ちわ、ども、元気ですか」といったニュアンスの言葉。
どうしたんですか?なんて意味はありません。
反応の仕方もいろいろあります。まず、「ニコッ!」と笑顔で答えるだけでもOK!
“What’s up”とおうむ返しに相手に言ってみる。これ定番です!
ほとんどのアメリカ人がおうむ返し“What’s up”と返して挨拶は終わります。
場合によっては、すれ違いざまに“What’s up”、“What’s up”と口にするだけでバイバイの場合も。
なんか、気楽に使えそうですね。
2、付き合いを継続するための情報交換
2つ目の意味は、ちょっと難しいタイトルですが、要は、久しぶりに会ったので、近況を聞いてみたかったというフレーズ。日本語にすれば、「最近どう?」って感じ。
でも答え方がムズイのです。
これはアメリカ人のコミュニケーションの取り方を理解しなければなりません。
相手のことを気にしないのがアメリカ人。相手を尊重しています。自分も尊重されたい。
あまりいろいろ聞かれたくないという性質があります。
だから、ちょっとだけ相手のことを聞く“What’s up”は、すごい思いやりに相当します。笑
でも、基本的に相手のことに興味はないので、根掘り葉掘り説明を受けたくはないのです。
そんなときには、“not much”「特に、ないよ」と答えましょう。
“What’s up”「最近どう
“Not much”「別に」
が慣用句です。ほとんどのアメリカ人はこの慣用句を使います。これで終わりです。
ここで勘違いをして、自分のことを相手に伝えだしたら、「ちょっと面倒くさい人、自己主張の強い人」だと思われてしまうかもしれません。
「今、資格試験に取り組んでいて、めっちゃ忙しいんだ。仕事もあるし、子供の世話もあるし、
大変だけど、まあどうにかやっているよ」という感じですかね。
要注意です。人間関係のイロハは、国で大きく違います。
<What’s up?で人間関係を深めましょう>
アメリカ人の友達に”How is it going?”とか、大げさに“How are you?”と会うたびに言われたら、少し距離がある感じがします。
それは、あなたが“How are you?”と相手に言っているからかもしれません。
思い切って、“What’s up!”と変えてみたらどうでしょうか。
さらに関係が深まっていくと思います。
ただし、それに真面目に答えることはないことを再度言っておきます。
“What’s up!”といわれたら、
“What’s up!”と答える。
これで挨拶は終わり。次は、本当に話したいことをじっくりと話し合ってください。
これで、関係が深まります。
何事も、挨拶が基本です。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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