おはようございます。
木曜日のCozyです!
先日,近くのスーパーで買い物をしていた私。
その時,私は見知らぬ女性から
「どきなさいよ!」
と怒られてしまったのです。
「え?」と驚いたと同時に,英語大好きな私。
もしこの場面が英語の世界だったら,彼女はどんな英語を使ったのか考えてしまったのです(笑)
この「どきなさいよ」に近い英語表現って…どんな英語だと思いますか。
考えてから,次を読んでくださいね。
―いきなりの命令口調にびっくり―
それは近所にあるちょっと大きなスーパー。
ちょっとおしゃれで通路も広いので,割とお気に入りのスーパーなんです。
いつもは一丁68円の豆腐を買う私なのですが,
その日は
「ちょっと高めの豆腐で冷奴でも食べたいな」
と思って豆腐を見ていたんです。
そこへ入口方面から一人の女性がカートを押しながら歩いてきて,私の前で突然
「どきなさいよ!」
との声。
このときは,
(あ,この人も豆腐を見たいんだな)
と思って避けたのですが,
その方は,そのまま真っすぐと進んでいき,豆腐には目もくれず…
(一体,なんなんだ!?)
と頭は???
もしかすると,そこは絶対に通りたいルートだったのかもしれません。(笑)
そんな時,私はなぜか
“Wow! What the heck was that?”
(わぁ,一体何だったんだ?)
と,アメリカにかぶれまくったおじさんになってしまうのです(笑)
それにしても,「どきなさいよ」という突然の命令口調。
まるで、最近ニュースなどで話題になる「わざと人にぶつかる人」のような理不尽さを感じたのも事実です。
― 英語ではどう言う?―
日本語だと
「どきなさいよ!」
はかなり直接的で,上から目線の命令ですよね。
英語にする場合,このトーンをそのまま表す表現ともう少し柔らかい表現があります。
例えば,もっとも直訳的なのは
“Get out of my way!”
直訳すれば,
「私の行く道から出ていきなさい!」
という意味で,
まさに「どけ!」という感じ。
命令感・攻撃性はそのままです。
これを街角で知らない人に言ったら,かなり険悪な空気になります。
いや,友人や家族でも怒られるかもしれません。
一方で,もう少しソフトに,単に通りたい気持ちを伝えるなら
“Excuse me.”
こちらは道を空けてもらうときの一般的で丁寧な言い方です。
日本語の「すみません」に近い感覚で,使うシーンは日常的。
でも,日本語でもそうですが言い方は柔らかく言う事。
つまり,同じ「どいてほしい」という状況でも,選ぶ言葉や言い方によって相手への印象は大きく変わります。
― 同じ命令形でも…―
この出来事で思い出したことがあります。
以前,アメリカで家の近所を歩いていたときのこと。
そこは閑静な住宅街。
私の歩く先の歩道で親子がキャッチボールをしていました。
お父さんは私に背を向けていて,私が近づいていることに気づいていません。
そのとき,向こうにいた子どもがこう言ったのです。
“Hey Dad. Move!”
(ねぇ,お父さん。どいて!)
声は穏やか。
怒鳴りでも命令でもなく,
「ちょっとどいて,後ろから人が来てるよ」
という合図。
“Move!”って「動け!」という命令形ですよね。
でも,家族間での会話でしかも柔らかい言い方。
同じ英語でも,場面と声の温度で受け取り方がここまで変わるんだと実感しました。
― 言葉も態度もキャッチボール―
もしあのスーパーでの女性が英語で“Excuse me.”と柔らかく言っていたら…
きっと私も穏やかに買い物を楽しめていたのかもしれません。
人をどかしてまで真っ直ぐ進むなんて,よっぽどその「ピンポイントな場所」を通らなければならない事情でもあったのかもしれません。
あの方の強いこだわりとか。
でもやっぱり,できれば心穏やかに過ごしたいものです。
結局のところ、言葉も態度もキャッチボールのようなもの。
投げ方ひとつで返ってくる球の速さも変わります。
だからこそ、人に対して「声」というボールを投げる際は
できれば柔らかく投げたいですね。
ということで,これを読んでいる皆さんの一日が素晴らしい日でありますように。
それでは,今日も良い一日を!
See you next week~!
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。