Hi!
火曜日のJiroです。
最近、AIに関する報道や記事を見ない日はないですね。
そんな近頃の最重要ワードの一つ「AI(人工知能)」ですが、英語だと「Artificial Intelligence」。
(あれ?、artは芸術なのに、artificialは人工的って何か違和感…?)と考えてたら、AIのAの語源が気になり出しました。
というわけで、今回の単語DNAは、AR <fitting together ぴったり合っている>。
扱う単語は、art, artificial の他に、arm, order など。
arm / アーム(腕)
◯ AR<ぴったり合う> → 肩にぴったり合う → arm(腕)
元々、身体の内側からの実感から出来た単語かもしれません。
He has a bag under his arm.
(彼は腕にカバンを抱えている)
art / アート(技術・コツ、美術、芸術)
日本語にもなっているので「art」と言うと「アート(美術・芸術)」の意味がすぐ浮かびますが、単語DNA AR <ぴったり合う>という語源から、
細工をぴったり合わせる → 技術・方法・コツ
のような、広い意味の方が基本的なようです。
例えば、洋書の題名にある
『the Art of Choosing』
「選ぶ方法、選択のコツ」
そして、
思いが表現にぴったり合う → 美術・芸術
というように意味が広がったと思われます。
ちなみに fine art(s) 「ファインナート」は特に絵や彫刻等の「美術」の意味で使われるようで、日本の美術は fine arts に近いかも。
◯ AR<ぴったり合う> → <細工がぴったり>技術、こつ → <思いが表現にぴったり>美術、芸術 art , artist
Artificial Intelligence / アーティフィシャル インテリジェンス(人工知能)
この「art」の形容詞の一つ、artifícial / アーティフィシャル(人工的な)が、「AI」の「A」です。
-ficial / フィシャㇽ は、ラテン語の動詞 facere / ファケレ(作る等)から。
-ficialは「作ることに関する」という意味。
artificial の art は「技術・方法・コツ」という意味。
つまり、artificial の語源的意味は「作り方、作り方に関する」
この「作り方」の「作る」は、自然にできるのとは違い、「ヒトが作る」。
だから
aritificial は(人が行う)作り方の→「人工的な,人造の」
という意味になります。
◯AR<ぴったり> → art(技術・方法)+ -fícial(作ることに関する) → aritificial (人が行う作り方に関する技術・方法 )→ 人工的・人造の
人工的な、人造のという意味から、こんな表現もできます。
He gave an artificial smile.
(彼はわざとらしい笑みをうかべた。)
order / オーダー(秩序・順序、命令する、注文する)
「order」の「or」は「ar」が変化しています。
また-der / ダー という尻尾はラテン語の語尾からみたい。
このorderですが、日本語の「オーダー」から、「注文(する)」という意味がお馴染みかもしれませんが、単語DNAのARの<ぴったり合う>というのは、適合性・規則性や混乱がない様を感じさせますよね。そこから「秩序」という意味ができたようです。
なので、out of order というと、秩序の外 → 故障中、などという意味になります。
上の画像では「心が故障中」という意味を表しています。
「命令」は「指示や規律に合わせろ!」また「注文」は「品物や食品を用意・給仕しろ・誂えろ」というお客からの一種の命令と考えられるでしょう。
◯AR<ぴったり合う> → 整然さ→ 秩序、順序 order → 規律・命令する → 注文する order
さて、今回もDNAの考え方で、意外な単語の結びつきが分かりました。
このように英語を楽しく学んでいけるといいですね。
See you later!
追記:
AIの英語学習への活用にアイディアが浮かびました。
一つの長文を、難易度の違う複数の文章にAIに書き換えさせreading教材にする、というもの。
大学受験用の英語長文を、AIにうんと優しく書き換えさせ、中高生に読んでもらったら愉快だろうと今準備中です!ひと昔前なら不可能だったことが今では可能になりましたね。
<英語版>
↓ ↓ ↓

私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員