Hello everyone.
海外に住んで分かる、日本人が凄い理由。今回の凄いは、ズバリ、人種差別が非常に少ない、ですね。
もちろんゼロではないと思いますが、ゼロとか不可能なんで。この「少ない」というのは、私が言ってるんじゃなくて、日本に住んでる外国人が言ってるんです。例えば、日本に住んでいる黒人のアメリカ人なんかも、自分の国に帰るより、日本にいる方が差別が少ない、とはっきり言ってました。
日本は昔から多様な文化を受け入れてきた国
日本が第一次世界大戦のとき、連合国側で活躍しまして、国連で人種差別撤廃を提案したことは有名な話です。
当時、インド人なんかはずっとイギリスの奴隷でしたから、アフリカもね、そこで「おかしいだろう!」と解放を訴えたんですね。
もちろん、日本以外は白人国家だったので反対されて、多数決で却下されるということが起きました。
日本人って、もともといろんな国の人と関わってきてますよね。鎖国するまではいろんな国の人が入ってきてたし、鎖国後もオランダ人は出島から自由に入ってきてました。
私の父方は長崎なんですが、そこでオランダ人に対する差別や攻撃があったかというと、ないんですよ。
報復しない国民性
昭和の方に行きますと、中国で「通州事件」なんていう事件が起きて、日本人が住んでいるエリアに賊が押し入って、軍隊だと思いますが、むちゃくちゃに殺しまくったんです。
ひどい殺し方だったんです。
でも、じゃあ日本の中華街―長崎、神戸、横浜―が焼き討ちにあったかというと、全くそんなことはなく、平常通りだったそうです。
日本に住んでいる中国人はもう「日本人」として扱われていたんですね。
アジア人が嫌いな街
コロナの時代にはね、「中国のせいでコロナになった」ってことで、日本人も巻き添えになりましたよね。
ロサンゼルスでは日系のお寺が襲撃されたり、もちろん中華街では店が火をつけられたり、ペンキを塗られたり、罵声を浴びせられたり…。そんなことが多々ありました。
この差別って結構世界では起こることで、オーストラリアでも、アジア人が大嫌いな街っていうのもありました。
みんなビビって行かないんですけど、私は全然平気で行ってましたけどね。
自分から声をかけたりして、意外と大丈夫でしたけどね。
でも、そこの市長さんがすごいアンチアジア人で、「なんでこんなにアジア人の移民を許してるんだ!」なんて言って選挙に勝った人がいました。でもその人も最初人気ありましたけど、結局消えましたけどね。
いずれにしても、アメリカでもニュージーランドでも、そういうのありました。マオリが嫌いなエリアとか、黒人が嫌いとか、ニュージーランドの原住民ですけど、そんなエリアとか。そんなんで、アジア人も当然嫌われると。
まあ、そういうところは、白人ばっかり住んでいるエリアなんですけどね。
なんか罵声を浴びせられたり、水をかけられたり、そういう話も聞きました。
でも私はなぜかないんですよ。
白人も黒人もいろんな友達が多くて、いっしょに混ざってたんで、アジア人だけで固まることそういうことがあったのかもしれませんが、それしなかったんでね。
だからあまりそういう経験がないんですよ。
積極的にこっちから声をかけると、普通によくしてくれます。
「差別する人」より「しない人」に目を向ける
「なんか差別されるんじゃないかなぁ」と思って、しょぼーんとしてると、逆に差別されるんじゃないかなと思います。
どんどんこっちから「Hey! 友達やーん!」みたいに行くと、向こうもちょっと呆気にとられて、「あ、そうですね、友達ですね」みたいな。
まあ、みんながみんな差別するわけじゃないんでね、差別があるエリアでも、10人に1人くらいか、もっと少ないかな。
そんな10人に1人に差別されたからって落ち込む人もいますが、逆に言えば、10人中9人はしないわけですよ。
そっちの方を見たらいいじゃん、と思うんです。
10人中、7,8割するような場所なら、危ないというか異常ですけど、5割くらいでも全然やっていけます。まあ、そんなところもないですけど。
「差別されるエリア」と言われても、実際は10人に1人くらい、それでも多いくらい。
そう考えると大したことないです。
一般化せず、個人を見る
そういう場所で住んでたり、行ったりして、たまたま嫌な目にあったっていうので、凄い傷ついちゃって、「あそこのエリアは!」って、へたしたら「白人はみんな差別する」とか過度の一般化っていうんですけど、そういうふうに思っちゃう人が多いですけど。
へたしたら「アメリカ人は!」とかいっちゃって、でもアメリカ人も2億人以上いて、全員が差別するわけないですからね。
まあでも、日本に比べたら確かにありますからね、その点日本は本当にほとんどないですから。
逆に外国人がレストランなんかで何か分からなくて聞いても、お店の人は丁寧に対応しますよね。
「なんだこいつ日本語も喋れないのか」なんてことにはならないじゃないですか。
アメリカなんて英語がもたつくだけで、ウェイトレスがため息ついたりしますからね。
「英語できないの?」みたいな感じ。
優しさにあふれる日本人
そう考えると、日本って本当に優しい。
外国人を受け入れる国です。
ほんと日本に来た外国人は、「また来たい」って言いますね。
「日本人って優しくて素晴らしい」と。
どこ行っても、まず外国人が嫌な思いをすることがほとんどない。
あれだけ日本に対して厳しいことを言っている中国や韓国でも、韓国人や、中国人が日本に来たら、日本人が意地悪をするなんてことないでしょ。
でも、韓国や中国ではありますからね。日本人だとわかると嫌な思いをした人もいっぱいいるみたいです
例によって、私はほとんどないですけどね。(笑)
いい思いはいっぱいありました。
「逆差別」と感じた、ちょっと嬉しい出来事
ある時、ちょっ「逆差別」っていういい意味での「差別」なんですけどありましたね。
上海に行って、ヒルトンホテルに泊まったんですね。その朝カフェで「冷たい水ください」って言ったんですよ。
暑かったんでね。
でも常温の水がでてくるんですよ。
隣の白人の男性が同じように「冷たい水ください」って言ったら、ちゃんと氷水が出てくる。
で、私がもう一度「冷たい水ちょうだい」って頼んでも、また常温の水を持ってくるんですよ。
「どういうこと?」と思ったら、これはですね、冷たい水は、中国人は毒だと思っていて、飲みません。そういうふうに教わってるし。
漢方でも「冷たい水は飲むな」って言いますし、私も少し漢方をかじってたので、その理由はわかります。でもそのときは暑かったから、やっぱり冷たい水が飲みたかったんですよ。
それでもそのウェイトレスの子は、頑として、冷たい水は出さないんですよ。
ぬるい水しか持ってこない。
これって、私のことを思ってくれてるんですよね。
「あんた東洋人でしょ、冷たい水は飲んじゃダメよ」と。
中国人と思われてたかもしれませんが。
冷たい水って言っても常温を持ってくるという、これは優しさですよね。
だからもう諦めて、ぬるい水を飲みました。
何度頼んでもぬるい水が出てくるだろうなと思って。
でも、ちょっと嬉しかったですね。
同族仲間だと思ってくれてるんだな、と。
ということで、日本人は全世界の人に優しいのが素晴らしいなと。
ではまた次回。
See you next time!
昭和37年8月5日、福岡市博多区生まれ。26歳で渡米。飛行学校に入るが英語ができないためアメリカ人の教官から「帰れ」と言われながらも、ノルウェー人の教官に救われ、3ヶ月で英語ペラペラになる。あまりに英語が話せるようになったので、1年後にはアメリカ人を教える飛行教官になる。その後、全日空の同時通訳を務め、武蔵野学院大学准教授、名古屋大学理学部外部講師や、海上自衛隊将官トップマネジメントセミナー講師等も務める。自身が主催した「本城式英会話スクール」の受講生は1万人を超える。生い立ちから、現在に至るまでの詳細、また著書、講演履歴等はこちらから