ニューヨーク州のマンハッタンから、車で30分ほど、181丁目のジョージワシントンブリッジを渡るか、ミッドタウンのリンカーントンネルを渡るか(料金は双方とも同じく往復で$16、約1660円)いずれかを通ってニュージャージー州へ。
今回は、マンハッタン近辺で、一番大きな日本食のスーパーマーケット&フードコート「Mitsuwa super market」をご紹介。
ちなみに、バスを乗り継いでも行けるそうですが、野菜などを買い込むのに、この真夏日に公共交通機関はちょっと大変なので、今回は知り合いに車を出してもらいました。
さて、駐車場に車を入れて、まず目にするのは、最近ここの敷地内にできたダイソー。値段はほとんどが$1.99(約220円)と、日本の倍ちょっとですが・・・、それでも、便利なものがたくさんあるので、すごくうれしいです☆
種類豊富なフードコート
買い物前に、先にお昼を食べるべく、フードコートを目指します!
ラーメン、日本の中華、定食、天丼、ちらしずし等の日本食レストランや、抹茶屋さん、ドーナツ屋さん、おにぎり屋さん、ケーキ屋さん等々、種類が多く、いつも迷います。
さすがニューヨーク州より物価や税金が安いニュージャージー州で、しかもスーパーの中のフードコートということもあり、ニューヨークから直ぐ近くとは思えないほど、リーズナブルな値段設定になっていて、いつも大賑わいです。
特に、パンデミックの間は、数軒のお店がお持ち帰り専用で開いていたのみで、閑散としていたので、最近やっと屋内テーブル席が再オープンして、人々は待ちかねていた感じです。
ここのお客さんは、いろんな人々がいます。我々と同じアジアの若者たちや、スペイン語で話すメキシコなどラティーノの家族連れ、ヒジャブ(イスラム教徒の女性が頭や身体を覆う布)を身につけた女性たち、ヘルシー志向で寿司好きの西欧人、髪をピンクやブルーに染めたアニメファンのアメリカ人の若者、日本の駐在員の家族などなど。
みんなニコニコして、ラーメンや、天丼の列に並んでいるのが、なにか微笑ましい感じです。
日本の美味しいキャベツが買える
さて、メインのスーパーに行きましょう。
このミツワ・スーパーには鈴木ファームさん(東海岸で唯一日本の野菜を生産されている日本人農家さん)が入っていて、日本の美味しいキャベツや、ナス、ししとうなどが手に入ります。
実は、これらの野菜は、マンハッタンではなかなか手に入らないので、わざわざ、隣のニュージャージー州まで買いにくるわけなんです。
ちなみに、あえて「日本の美味しい」キャベツ、と言ったのには訳があるんです・・・。
なぜなら、アメリカで売っているキャベツは
1、硬くてゴムみたい(普通に売ってるアメリカのキャベツ)
もしくは、
2、キャベツみたいなルックスのくせに、白菜みたいにしわくちゃでふにゃふにゃ(アジアンキャベツ)
のどちらかなんです。
キャベツを生で食べるのが好きな日本人にとっては、ここの鈴木ファームの日本のキャベツに出会えて、ほんとに嬉しかった。毎週、月、水曜の午後に入荷するので、キャベツが欲しい時は、そこを狙って行きます☆
ちなみに今日は、キャベツ2個買って帰る。1個の1/4を食べやすいぐらいに切って、ポリ袋に入れ、昆布茶をまぶして、ごま油を振って、袋の中でトストス☆美味いよぉ〜。
お値段お高め
ミツワ・スーパー、正直お野菜のお値段は高めです。小さめのキャベツ1個で500円位。お肉もお魚も高め。だいたい日本の食品はすべて、日本の値段の2倍から3倍ぐらいだと思います。お酒や焼酎もそんな感じで、芋焼酎の黒霧島は、1本約3300円。
美味しそうな和菓子の西瓜のゼリーが1個$5(約550円)、コスパで考えれば、キャベツの勝ち、、、ちょっと諦めた。いつか、必ず。(笑)
日本からのものは、飛行機に乗っても14時間、船に乗ったら2、3ヶ月かかるのかな、そんな遠くからわざわざやってくるんですもの。交通費やコンテナ代、それを運んでくださる人たちの手間賃などかかっているわけですから、高くなるのも仕方ないですね。
ニューヨークに住んでいると、「大都会だから、日本食は何でもあるのでしょう?」と聞かれます。まあ確かにありますが、それだけのご予算があれば、高い金額を払えば、手に入ります。
私はずっと、アーティストとして、日本食はなかなか調達できない生活を送ってきましたが、年に2、3回位は、ごぼうや、たけのこ、山芋や、「日本のキャベツ」を食べたくなります。
そんなときには、このミツワ・スーパーマーケットは最高です。私の大好きな酒の肴は、筑前煮なのですが、そのためにはMitsuwaは必須で、材料を調達した日は大きな鍋いっぱいに作ります。と、まさに今日作るのですが、今晩が楽しみだぁ。これと、ちょっと冷やした日本酒で極楽が待っている☆☆☆
来週はまた、どこかバーを紹介できるかな、と思っています。
このところハリケーンのせいか、雨続きのニューヨークからでした。
ではまた、来週。
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。