実は私、あの大ヒット中の「鬼滅の刃」を読んだことも、映画で見たこともありませんでした。
しかし鬼滅の刃の英語版「Demon Slayer」があるのを知り、kindle版を買い試しに読み始めたんです。でも、正直言うと微妙…ついていけない感じで、挫折。
(若い感性に共感できないのか)と少しショック。ところが、demonの語源に興味を惹かれ調べてみると…意外な事実が分かったんです。
demon(デモン) のDNAはDA(ダー/切り分ける)。「悪魔が切り分ける?」と思うでしょうか。
「運命を(切り分ける→配分する)(者)」→(悪運をもたらす)悪魔」
のような変化が想像されます。ギリシャ語も経由した様子。「ダー」は長い間に「デム」と変わったようです。
DNA DA(ダー/分ける) 「運命の配分者 → 悪運をもたらす者 → demon (デモン/鬼・悪魔)」
そんな単語DNAのDA(ダー/切り分ける)から、pandemic(大流行感染病), ordeal(試練)などを見てみましょう^^
<鬼から次々と…>
DNA繋がりの一つ目。DNA DA(ダー/切り分ける) → pandemic=pan + demic
少し細かいですが、panは「全て」。パン(=bread)ではありません。demicのdemにDNAが。これは「民衆」。「民衆が切られる?」と思うかもしれませんね。社会を「切って」民衆階層ができる感じなのでしょう。icは元は形容詞。なので後ろに「病気」等が省略されたようです。
DA(ダー/分ける) →pan(全) + demic(社会を分けた一部 → 民衆) → 全民衆の(病気)→ 世界的感染症
Demon(デモン)のDNAがpandemic(パンデミック) にも見つかるとは…まるで鬼からコロナが出て来た感じですね。
もう一つ。
DNA DA(ダー/分ける) → ordeal(オーディール) = or + deal
「ダー」のDNAが長い間に「ディール」の発音になったと考えられます。
「切り分ける」は「(神が)判断する」意味に広がったようです。神の判断は、容疑者が熱湯で火傷するかどうか…今聞けばトンデモ裁判で知ろうとしたとか。まさに「試練・苦行」の感じ。
orは「外」で(判決が)外に明らかになる感じのようです。
DA(ダー) → or(外に) + deal (分ける → 判断する → 熱湯で火傷しなければ無罪)→ 試練・苦行。
鬼(Demon)のDNAが試練・苦行(ordeal) にも…これも現代の状況らしいと言えてしまいそう。
今は「世界的感染症」という「試練」の時。鬼のDNAの今回の繋がりもあまりにぴったり…少し怖くなったのは、語源にこだわり過ぎの私だけでしょうか?
<好きな漫画を英語で>
それはともかく、今回demonの意外な繋がりが分かったのは鬼滅の刃の英語版が切っかけ。
あなたも好きな漫画があれば、英語版を読んで見ると思わぬ発見があるかもしれませんね。
See you soon!
Jiro
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員