「うわっ!ぶつかるかも!いや、ぶつかる~!」
先日、初めて挑戦したサーフィン。
ようやくサーフボードに立ち、波にも乗れるようになった時の事だった。
(今回はなかなか上手く乗れてるんじゃない?)と自己満足していたのも束の間。
視界の右端に、別のサーファー(こちらも初心者)が目に入る。
(え~!こっちに向かって来てない?ぶつかるよね?わ~!どうしよう…。)
そう思っている間に、彼女は私の方へ、そして私は彼女の方へとお互いのサーフボードは進んでいく…。
「ぶつかる~!」
<痛いサーフィン>
宮崎生まれ、宮崎育ち、海までも自転車で数十分という所に住んでいながら、これまで一度もサーフィンをした事がなかった私。
だけど、県外から宮崎に来る人や、移住する人の多くはサーフィンが目的。「宮崎の海は素晴らしい!」という。
それでついに今年の夏。遅すぎるサーフィンデビューを果たしたのだ。
サーフィン教室でサーフィンの基本から教えてもらう。まずは、陸地でサーフボードに立つまでの一連動作を習う。
うつ伏せの状態から、1で上体を起こし、2で片足を前にして座る。そして、3で立ち上がる。インストラクターさんの「1,2,3」の掛け声に合わせて体を動かす。
陸地なら難なくできる事だけど、これが海の上で波があると思うとできる気はしなかった。
海に入り、うつ伏せの状態でいい波が来るのを待つ。
もちろん、自分で判断はできないので、インストラクターさんが見極めて、波のタイミングを見てボードを押してくれるのだ。
私は、彼女の「1,2,3」の掛け声に合わせて陸で練習したように立てばいい。
…のだが…
1回目。1,2の座る状態まではいけたが、立つのはボードがぐらつき、何よりも怖いという気持ちがでてしまい、そのまま座ったまま波打ち際へ…。
インストラクターさんから、「足元を見ずに、行きたい方向を見る。ぐらついたら腰を下げて耐える!」とアドバイスをもらい2回目。
言われた通り、前を見て、怖いと思いながらも「大丈夫。できる」と自分に言い聞かせ立ってみる。と、足はぐらつきながらもほんの数秒、何とか立つ事ができた!
自分でも2回目で立てるとは思っていなかったので、ビックリ。ちょっとでも立てると嬉しくて、すぐまた海へと戻り、また乗ってみる。
今度は早めに立つ事ができたが、後から来る波の衝撃にまた怖いと思ってしまい、落下。
下は足がつく位の浅い所なので安心なのだが、ボードから落ちるのも波があると怖いのだ。
落ちるのにもコツがいるようだ。私は、落ちるのも怖いし、後ろからの波も怖いしで、ボードから落ちる事が出来ず、ボードに座りこんでしまっていた。
インストラクターさんから、波が来た時はグッと腰を下げて、丹田に力を入れて耐えてとまたアドバイスをもらう。
腰を下げると身体が安定するのだ。何度も練習してようやく、後ろからの追い波も攻略。
次の段階へ。自分でサーフボードにうつ伏せの状態から手でかいてボードを進めてから乗るのだ。
いよいよサーフィンらしくなってきた!
インストラクターさんからの合図で、手で水をかき、「1!」の合図で上体をおこして立ち上がる。
(おお~!なかなかいい感じ!これは長く乗れそう♪)そう思った時。視界の右端に、近くで同じく初心者のサーフィン体験者の姿が目に入る。
(うわ~!ぶつかっちゃう!これ、ぶつかっちゃうよね?)
気になって、そのサーファーの事を何度も見たからなのか、私のサーフボードはどんどん彼女の方へ近づいていく。
方向を変えるなどの技術は持ち合わせていない。たぶん相手も同じ状態だっただろう。お互い(ヤバい。どうしよう…)と思っているうちに、お互いのボードは近づいていく。
(ぶつかる!(‘Д’))
そこでボードから降りれば良かったのだが、その時の私はパニック状態。
バランスを崩し、ボードから地面に倒れた。そこにすぐ近くまで来ていた相手のサーフボードが波にあおられ突進!私の肋骨に直撃したのだった。
激痛が走る。
しばらく休んでいたが、肋骨の痛みはおさまらず、あえなく私の初サーフィン体験は痛いまま、そこで終了となった。
<サーフィンと英会話の意外な関係>
サーフィンをしながら気づいた事がある。
私は、常々英会話はスポーツと一緒だと思っている。そして、サーフィンでもまた、英会話と一緒だなと気づくポイントがいくつかあったのだ。
①タイミング
私が波に上手く乗って立てたのは、波に乗るタイミングをインストラクターさんが教えてくれたから。
タイミングが大事。英会話でも話の波に乗るタイミングの見極めが肝心だ。
何人かで話している時は特に、いいタイミングで相槌をいれたり、質問したり、自分の意見を言ったり。タイミングを逃すと、ずっと波待ちしているサーファーのように、話せないまま終わってしまう。
②恐怖心の乗り越え方
次に、ボードに立つ時。そして、追い波が来た時の恐怖心。これも、初めて英語で会話をする時の恐怖心や緊張感と似ている。
怖さや緊張がある中、えい!っと怖さを振り切って話しだすのには、サーフボードに立つのと同じく思い切りと勇気がいる。
そして、せっかく勇気をだして話したのに、その後の会話が続かなかったり、逆に色々聞かれて困ったり…。英会話ではよくある事だ。
サーフィンでは、落ちて失敗してもまたすぐ海に戻って何回も何回も練習した。それと同じように、会話で失敗してもまたチャレンジし続ける事で少しずつ恐怖心も減っていく。
そして、失敗も上手になるのだ。
私が最後に他のサーファーとぶつかったのも、ボードから落ちるのが怖くて、落ちる練習をしてなかったからだと思う。足がつく浅瀬だったのだから、ボードから飛び降りていれば肋骨をやられることもなかっただろう。
英会話も同じ。英会話での失敗を恐れて、それを避けていると大きな間違いや失敗をした時にダメージが大きい。普段から失敗に慣れておくと失敗上手になる。
③自分の目指す方向を見る。
そして、最後は、インストラクターさんが教えてくれたように、「自分の行きたい方向を真っすぐ見る」という事。これは英会話でも言える気がする。
私は、サーフィンで「わ~!ぶつかる!」と思ったら本当にぶつかった。
英会話でも「失敗するんじゃないか。上手くしゃべれないんじゃないか。」とばかり思っていたら気持ちがそっちの方へと引っ張られてきっと失敗してしまう。
足元の「間違ったらどうしよう」や「通じなかったら恥ずかしい」などの方は見ず、その時自分の目指す目標の方を見る。例えば、「レストランで注文する」とか「この人に質問する」とか「自分の考えを伝える」など。
その時、その時の目標の方を見ていれば、間違う事や恥ずかしいとかはどうでもよくて、伝わる事が一番になる。英語は伝えるためのツールなのだから、伝わる事が大事で、逆に伝わればツールは何でもいいのだと私は思う。
英会話もサーフィンも、痛い思いもしながら繰り返し練習して少しずつ体得していく物。
そういう訳で、私も肋骨が治ったらまたサーフィンに挑戦しようと思っています♪
中学生時代から英語を話せるようになる事に憧れ、外国語短大へ進学。その後イギリスへ留学するも英語が話せず落ちこぼれの生徒に。英会話のトレーニング(カランメソッド)を受け英会話が上達。帰国後、夢だったツアーコンダクターになる。渡航国約35カ国 年間200日以上を海外で過ごす。その後オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、オーストラリアにあるハミルトン島のリゾート会社に就職。その後日本に帰国し、京都のホテルやゲストハウスなどでの経験を経て、地元宮崎にUターン。現在は地元宮崎で、英会話教室及び、単位制、通信制の高校で英会話を教えている。
インスタでは海外旅&九州旅のおすすめを案内中!
◯Instagram
http://www.instagram.com/makky_havefun
◯youtube
https://m.youtube.com/channel/UC5k_A0_qMzvzwaCLgTrKXJQ